『グッド・ドクター』アミューズが松井愛莉を猛プッシュ? 視聴者をナメきった“お涙頂戴シーン”のてんこ盛りに辟易……

日刊サイゾー

2018/9/7 23:00


 山崎賢人が主演を務めるドラマ『グッド・ドクター』(フジテレビ系)も残り2話。第9話が6日に放送され、前回より0.8ポイントアップとなる平均視聴率10.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録しました。

(前回までのレビューはこちらから)

その前回の終了間際、新堂湊(山崎)が担当する患者・森下伊代(松風理咲)が倒れ、検査の結果、小腸の移植が必要となり、伊代の姉・汐里(松井愛莉)がドナーを買って出ます。しかし、伊代はこれまでに何度もオペを繰り返してナイーブになっているため、移植手術の話は汐里から慎重に切り出す、ということに決まります。

一方、伊代が密かに恋心を抱く滝川亮平(萩原利久)は、バスケの練習中に頭を強打し、水頭症を発症したことから現在入院中の身。通常であれば、脳内に溜まった脳脊髄液を腹腔に流す手術で治るものの、腹膜炎を併発しているため、別の手段を模索する必要があります。また、亮平は倒れた時に腰髄も損傷したため、水頭症が治っても両下肢の麻痺が完治しない可能性があるのですが、その事実は本人にはまだ伏せられているのでした。

そんな中、亮平の母・玲香(宮田早苗)が、小児外科が年内で廃止されるという情報をつかんだため、海外の病院へ移ると言い出します。実は亮平は、小児外科を潰すために暗躍している副院長・猪口隆之介(板尾創路)の息子。現在は離婚して別々に暮らしているものの、猪口が我が子愛しさに、玲香へ情報をリークしたのです。

そして数日後、亮平は退院することに。しかし病院から出る直前、水頭症の発作で意識障害を起こしてしまい、緊急オペが必要となります。この事態に動揺した猪口は、小児外科主任の高山誠司(藤木直人)に頭を下げ、息子の命を救うよう懇願。チーム一丸となり、なんとか手術を成功させるのでした。

その一方、伊代はふとしたきっかけで、姉がドナーになり移植オペをすることを知ってしまうのですが、これを頑なに拒否します。事故で両親を亡くし、自分の治療のために音大を中退して夢を諦めた姉に、これ以上負担をかけさせたくないというのです。

そんな伊代を説得するため、湊は病院の広場へと連れ出します。そこには車椅子に乗りながら、懸命にバスケの練習に励む亮平の姿が。実は亮平は、高山と母親の会話を立ち聞きしてしまい、自分の足が完治しないことをすでに知っていたのです。それでも大好きなバスケを続けたい。そんな強い想いが、伊代の心を揺さぶります。

さらに湊は、汐里にとって伊代の存在は負担ではなく、手術に立ち向かう姿にいつも勇気づけられていることを伝えます。そこへ汐里が現れ、ドナーになることは犠牲ではなく、いつも傍で応援しかできない自分が、「本当の意味で助けられる」チャンスだと思っていることを伝え、伊代はオペを受けることを決心するのでした。

ところが精密検査の結果、伊代は肝硬変を患っていることが発覚。また、病院長室を訪れた湊は、院長の司賀明(柄本明)が吐血し、昏倒している姿を発見。風雲急を告げる中、今回は終了となったのでした。

さて感想ですが、このドラマはこれまでにも、湊と小児患者たちとの心の触れ合いを描いていく過程で、安っぽいお涙頂戴シーンがいくつも散りばめられていました。しかし、今回は今までの比じゃないぐらい、あざとすぎる演出がてんこ盛りで、正直うんざりさせられてしまいました。

いや、多分、純粋な心の持ち主なら、号泣ものの回だったのかもしれませんけどね。でも、筆者にとってはどうも苦手な展開で、辟易してしまいました。両親を亡くした姉妹がお互いのことを想い支え合う、という設定自体が安易といいますか、使い古された感があるんですよね。こうしときゃ視聴者は同情するだろ、みたいな制作陣のナメきった態度が透けて見える気がしてなりませんでした。

特に、姉役の汐里をキレイに描きすぎ。非の打ちどころのない聖女ぶりが逆に鼻につきましたし、これを演じる松井愛莉からは生活の苦労感がちっとも感じられない。大手芸能事務所・アミューズの後ろ盾があるだけに、松井の好感度を上げるための要求があったのではないかと疑ってしまいました。

それともう1つ気になったのが、猪口と離ればなれに暮らす亮平が、東郷記念病院へたまたま搬送されてきたという設定。今まで冷徹人間として描かれていた猪口の、身内には甘いという意外な一面を見せるために登場させたのでしょう。また、息子の命を救った恩着せによって、最終回での小児外科存続の伏線としたのかもしれませんが、こんな偶然ってありますかね。大団円を迎えるための都合のいい駒として、亮平を強引にストーリーの中へ捻じ込んだように思えてなりませんでした。

さて、泣いても泣かなくても次週でラスト。最終回も松井の猛プッシュ展開となってしまうのでしょうか。放送を待ちたいと思います。
(文=大羽鴨乃)

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