『ウルトラマンネクサス』新生エボルトラスター&ブラストショット、担当者が明かす劇中変身モードへのこだわり


バンダイが展開する"大人のためのなりきりアイテム"ウルトラレプリカシリーズから、『ウルトラマンネクサス』に登場する変身アイテムと小型衝撃波動銃を再現した「ウルトラレプリカ エボルトラスター&ブラストショット」(10,800円/税込)の商品化が発表され、ファンのあいだで大きな話題を呼んだ。

『ウルトラマンネクサス』とは、2004年10月から2005年6月まで全37話が放送された、円谷プロ製作の特撮テレビシリーズである。作品の歴史を追うと、1996年『ウルトラマンティガ』、1997年『ウルトラマンダイナ』、1998年『ウルトラマンガイア』という、いわゆる「平成ウルトラシリーズ」三部作のあと、21世紀に入って初めて放送された『ウルトラマンコスモス』(2001年)に続くウルトラマンシリーズにあたる。

2004年の円谷プロでは、新たに「ULTRA N PROJECT」という企画が立てられ、雑誌やアトラクションショー、劇場映画、そしてテレビシリーズとの総合的なクロスメディア展開を図り、ウルトラマンの新たな可能性が探られた。まず雑誌展開やアトラクションショーで「ウルトラマンノア」が登場。全身がメタリックなシルバーで彩られたウルトラマンノアは、それ以前のウルトラヒーローとは一線を画す特異なシルエットを持ち、ウルトラマンやウルトラセブンたちと共闘する"史上最強の戦士"という触れ込みもあって、子どもたちの強い興味をひいた。

それからすぐ、テレビシリーズ『ウルトラマンネクサス』の放送が2004年10月2日よりスタート。さらに2か月後の2004年12月18日より公開された映画『ULTRAMAN』は、『ウルトラマンネクサス』の5年前を舞台に、「ウルトラマン・ザ・ネクスト」と「ビースト・ザ・ワン」との激闘が描かれている。

テレビシリーズ『ウルトラマンネクサス』は、子どもたちのヒーローという基本的な"ウルトラマン"像こそ守られてはいるものの、その作風は従来のシリーズから大きく逸脱したかのようなリアリズムを重んじた世界観と、人間の暗部を描くハードなストーリー展開が続き、放送当時は大いに物議をかもした。

主人公はスペースビーストを殲滅する秘密部隊ナイトレイダーの孤門隊員であるが、彼がウルトラマン(ネクサス)に変身するわけではない。本作では、ウルトラマンに変身する者はデュナミスト(適能者)と呼ばれ、物語の展開に応じて次々と受け継がれていく。凶暴なスペースビーストの襲撃にひるんだ孤門を助け、「あきらめるな!」と励ました青年・姫矢准は最初のデュナミストで、変身アイテム「エボルトラスター」によってウルトラマンネクサス(アンファンス/ジュネッス)へと変身する。姫矢からエボルトラスターを受け継いだ陽気な少年・千樹憐は、青いボディを持つ「ジュネッスブルー」に変身。変身者が異なるため、ウルトラマンの戦いのスタイルも変化するというのが『ネクサス』の大きな特徴であり、魅力となった。

『ネクサス』は1話完結のエピソードではなく、数回にわたってひとつの物語を描く連続ドラマのスタイルをとっている。当初は主人公・孤門隊員が公私にわたって精神的ダメージを受ける展開が続き、土曜日の朝(7:30)という時間帯には不似合いな"暗く、重々しい"雰囲気に、長年のウルトラマンファンから大きな反発を受けたこともあった。

しかし、連続ドラマとして最終回(第37話)まで通してみれば、過酷な境遇に置かれた孤門が姫矢や憐、そしてナイトレイダーの副隊長・凪たちとの関わりの中で、人間的成長を遂げる過程が克明に描かれ、見ごたえのあるドラマが成立しているのがわかる。改めて『ネクサス』を観ると、初期編の暗く厳しい展開に抵抗を感じるかもしれないが、それも最終回で最高のカタルシスを得るための周到なる伏線だったのだ。『ネクサス』はウルトラマンシリーズの可能性を広げるべくさまざまな思いを込めて作られた、大いなる野心作だったといえるだろう。

満を持して「ウルトラレプリカ」シリーズでの商品化となった「エボルトラスター&ブラストショット」には、発表されるや熱い思いをもつファンから喜びの声が寄せられた。今回は「ウルトラレプリカ エボルトラスター&ブラストショット」の企画・開発を手がけたバンダイ・ボーイズ事業部の担当S.S氏にインタビューを行い、気になるその詳細や企画意図について訊いた。

――今回エボルトラスター&ブラストショットが「ウルトラレプリカ」で商品化された経緯についてお教えください。今回なぜこのタイミングで商品化にいたったのでしょうか。

これまでウルトラレプリカとして、『ウルトラマン』のベーターカプセル、『ウルトラマンティガ』のスパークレンス、『ウルトラマンダイナ』のリーフラッシャー、『ウルトラマンガイア』のエスプレンダーとアグレイターを商品化してきました。次なるウルトラレプリカを検討している中で、アンケート結果なども参考にしつつ、人気の高い『ウルトラマンネクサス』のエボルトラスターの商品化が決定致しました。

また、ウルトラマンネクサスへ変身するデュナミストの専用アイテムとしてエボルトラスターとブラストショットは欠かせないアイテムのため、エボルトラスター&ブラストショットとしてセットアイテムでの商品化となりました。

――商品化が発表された際、大変大きな反響があったように感じました。S.Sさんご自身は反響についてどのようにお感じになられましたか?

「エボルトラスター&ブラストショット」で初めて搭載になった劇中変身モードに注目が集まったように感じています。これまでのウルトラレプリカは変身音や必殺技音、BGMが鳴る機能がありましたが、変身音や必殺技音以外の効果音が搭載されていませんでした。今回はその点を補い、変身音周りの細かな効果音を搭載することで、より劇中のエボルトラスター使用シーンに近い遊びが実現できる仕様にしたことが良い反響に繋がったのではと。

――今回企画段階で、肝となった部分はどんなところでしょう。

劇中と同じく4人のデュナミストの変身遊びができることです。『ウルトラマンネクサス』放送当時の玩具には、変身音やビースト発見音など劇中と違う音が収録されていましたので、まずはそこを劇中と同じ音声へ変更しています。変身音も映像作品と同じ音を採用し、劇中の変身シーンでの音声を忠実に再現した劇中変身モードを実現しています。劇中変身モードでは、どの変身シーンをピックアップして、どの効果音を搭載するか映像を何度も見直して仕様を検討する部分に時間をかけていますので、そこが苦戦したといいますか、時間をかけて検討した部分になりました。

――確かに、変身音、効果音をはじめ、多くの収録音声が劇中再現に大きく寄与していますね。

変身時の効果音が劇中と同じ流れで発動する劇中変身モードは、変身前のエボルトラスターの効果音から、変身音、変身後の効果音まで収録しています。ですので、劇中変身モードの効果音全てがこだわっている部分ともいえます。Episode1でアンファンスが孤門一揮をスペースビーストから助けるシーンがあり、これはスペースビーストを攻撃する巨大な腕が印象的なシーンでしたが、変身シーンがないため、劇中変身モードではなく、効果音としてアンファンス初登場のシーンの音を収録しております。こちらもこだわりの効果音です。

――実際に製作してみて、その過程の中で出てきた課題などはありましたか。

エボルトラスターを鞘から抜いて、変身するまでの動作や効果音が異なる変身シーンがあり、そこをウルトラレプリカでも再現するようために音声プログラムが複雑化していったことですね。

――今回、細部を含めてかなりプロップに近いデザインになっていると思うのですが、デザイン面でこだわったところはどこでしょう。

形状は実際使用されたプロップに合わせて再設計しています。エボルトラスターは当時の玩具では鞘を外すときのロック解除ボタンが目立つ部分に付いてましたが、ウルトラレプリカではロック解除ボタンを削除できたんです。背面もビスが見えないように設計してあります。特にエボルトラスターの鞘部分はビス隠しを使用しない設計ができましたので、鞘は裏側にビス穴・ビス穴隠しのパーツもないきれいな外観になりました。色味はプロップと当時の玩具とで風合いが違いましたので、しっかり色味もプロップに合わせています。例えばメインカラーの白の色味は玩具では純粋な白色でしたが、プロップでは少しクリーム色のような白でしたのでプロップの色味へ合わせました。

――S.Sさんご自身は『ウルトラマンネクサス』の特にどんなところに魅力を感じられますか? また、今回のアイテムにそうした思いはどのような形で表れているのでしょうか。

変身前・変身後のBGMがかっこいいと感じていて、そこをウルトラレプリカで再現した遊びができる仕様にまとめています。

――最後に、S.Sさんおすすめの「ウルトラレプリカ エボルトラスター&ブラストショット」の楽しみ方を教えてください。

劇中と同じ変身の流れを楽しめる劇中変身モードが一番の面白い部分だと思いますので、是非BGMを鳴らしてエボルトラスターをお楽しみ頂けますと幸いです!

(C)円谷プロ

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