1/1000秒の世界がもたらすものとは?東大ロボット博士が考えるスポーツの未来

テレビドガッチ

2018/8/12 06:00

東京大学の“ロボット博士”石川正俊教授が、テレビ東京系で8月11日に放送されたサッカー番組『FOOT×BRAIN』(毎週土曜24:20~)にゲスト出演。1/1000秒で反応できるロボット技術が、スポーツ界を大きく変える可能性について語った。

近年、サッカー界に導入され注目を集める「VAR(ビデオアシスタントレフェリー)」や「ゴールラインテクノロジー」など、カメラの進化はサッカー界に大きな影響を与えている。

石川教授は、様々なスポーツの動きを、人間以上の速度、精度で再現するロボットを開発。それを実現するための大事な要素は“目”だと語った。ロボットの“目”となるのは、カメラをはじめとするセンサー類で、開発されたカメラを使えば、撮影、処理、指令をそれぞれ1/1000秒単位で実現することが可能だという。仮に時速1000kmで動くボールがあった場合、その回転軸まで解析することができるのだとか。

この技術を使うと、動くボールや伸び縮みする洋服など、どんな物体であっても正確に映像を投影することができる。この技術を“ダイナミックプロジェクションマッピング”と呼び、サッカー観戦の醍醐味であるコレオグラフィ(人文字)やビッグフラッグなどに応用すれば、エンターテインメントの幅を広げられるという。

また、人間の反応速度の限界を完全に凌駕するロボットが、トレーニングの可能性を広げてくれると石川教授は胸を張る。例えば、PKの練習中、シュートの回転数や回転軸、スピードなどを瞬時に解析し、それをゴールキーパーに伝達すれば、より効率的なトレーニングができるのではないかと語った。

そんな中、1/1000秒カメラの原型を開発した25年前を振り返り、当時は「役に立たない」「大きすぎる」と言われ、理解されることはなかったと明かした石川教授。新しい試みを馬鹿にする人間はいつでもいるが、「新しい価値は未来が見えなくて良い。誰かがやっていることを真似すれば“その未来”を見ることはできても、“新しい未来”は見えない」と持論を展開。自力では世界のトップに及ばない日本の400mリレーが、リオオリンピックで銀メダルを獲得したことを例にあげ、「彼らはバトン技術を磨いた。あれは世界がやってこなかったこと。新しい価値を見出していかないと、研究者もスポーツ界も、先頭の景色を見ることはできない」と、飽くなき挑戦の必要性を説いた。

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