【医師監修】子どもが夏にかかりやすい「ウイルス感染症」3つと予防対策

It Mama

2018/8/11 21:15

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夏は休みも多く、お出かけが楽しみな時期。お盆休みに旅行の計画をしているご家庭も多いと思います。

でも、夏はこの時期特有のウイルスが蔓延することもあって、突然、子どもに発熱や発疹、不調が出てしまい、楽しい旅行の計画がパーになるという悲しいこともよくあります。

そんな残念なことにならないよう、事前の対策として「夏のウイルス感染症とその予防法」について、医学博士・川上智史先生の監修のもとお伝えしますので、参考にしてください。

3万人を超える人の悩みを解決するコーチ&カウンセラーとして活躍。 2010年、その経験を活かしてコミュニケーション心理スキルを紹介する、コミュニケーションライターとして独立。一般社団法人日本聴き方協会認定シニアインストラクター・認定シニアカウンセラー。RIRA認定ルーシーダットンインストラクター。

▼夏に流行る代表的なウイルス感染症3つとその対処法


夏にはさまざまな感染症がありますが、子どものウイルス感染症として、代表的な3つを以下に紹介します。

1:咽頭結膜熱(プール熱)


アデノウイルスが原因で起こります。プールの水を介した感染が多いことから、「プール熱」とも呼ばれています。

39~40℃の高熱、喉の痛み、目の症状(充血、眼痛、目やになど)を発症します。リンパ節が腫れることもありますが、症状は1週間程度で治まります。

ただ、まれに重症肺炎を合併することがあります。

感染経路は咳やくしゃみによる飛沫感染のほか、タオルなど物を介して接触感染することもあるので、プールに入った後はシャワーをしっかり浴び、特に目は目ヤニが感染源となるので、清潔に保つこと。また、タオルはほかの子と共有せず、洗濯物はしっかり乾かしましょう。

2:手足口病


その名のとおり、口の中・手・足を中心に水泡状の発疹ができる急性のウイルス感染症です。

発疹のほかに38℃以下の発熱や食欲不振、喉の痛みなどが見られますが、一般に軽症で、3~7日でおさまります。感染者は5歳以下の乳幼児が大半です。重症化はまれですが、合併症として急性脳炎や心筋炎があります。

感染経路はおもに飛沫感染、接触感染なので、保育園や幼稚園に通う子どもが手足口病にかかったら、玩具、タオルの共用は避けましょう。なお、現在の学校保健法では、手足口病は出席停止の対象となっていません。さらに治ったとしても2~4週間は便からウイルスが排出されると言われています。周囲に感染した子どもがいる場合は、注意が必要です。
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3:ヘルパンギーナ


突然の高熱と喉の奥に水泡ができるウイルス性疾患で、夏風邪の一種です。

38℃以上の突然の発熱のあと、口の中や喉の奥に水泡ができて強い痛みも伴います。その後2~4日で解熱し、7日程度で治ります。合併症としては、熱性けいれんやまれに髄膜炎や心筋炎が生じることもあります。

感染経路は主に飛沫感染、接触感染です。保育園や幼稚園では、子どもに38℃以上の熱がある場合は、登園できないルールになっている場合がほとんどかと思います。熱がおさまるまでは家でしっかり休養させましょう。
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▼夏の感染症の予防法


これら夏のウイルス感染症には、ワクチンや予防薬、特効薬はありません。

なので、感染しないようにするには、まずは基本の「手洗い・うがい」をしっかりすることです。

夏は暑さで食欲も減りがちになります。バランスのとれた食事を意識して、しっかりと栄養を補給して生活のリズムを整えて、ウイルスに強い身体を作ることが何より大切です。

また十分な睡眠も必要です。夏休みだからといって夜更かしさせないようにして、睡眠不足も避けましょう。

▼もし夏の感染症に罹ってしまったら?


熱や発疹など不調があらわれたら、まずは近くの小児科や耳鼻咽喉科へ行ってみましょう。

これら夏の感染症がみるみる良くなる特効薬は存在しませんが、病院に行けば解熱剤や鼻水・咳などを和らげてくれる薬を処方してくれますし、中耳炎などが併発していないかも診てもらえます。

また、脱水症状を起こさないように、こまめに水分補給をしましょう。熱が出ていたり喉の痛みで食欲がなくなる子も多いと思いますが、そうめんやゼリー、プリンなど喉ごしの良いものならば子どもも食べやすいと思います。

なお、プール熱の元となるアデノウイルスには複数の型があるため、一度、プール熱にかかって治っても、別のアデノウイルスに感染すると、またプール熱にかかる可能性があります。

また、インフルエンザや風邪の原因となるウイルスも、毎年新しいウイルスが現れるので、毎年、感染の危険があります。ですから、手洗いとうがいを中心とした感染症対策には、常に気を配りましょう。

夏はお出かけする機会が多く、それだけ感染の機会も多くなります。しっかり感染対策をして、家族で夏を満喫したいですね。

川上智史 北里大学大学院医療系研究科医学専攻博士課程修了、医学博士。予防医学を専門とし、医学的に美と健康に主眼を置き研究を続ける。各種教育機関や講演会において予防の重要性を啓発している。

(2015年6月15日の記事を再編集して掲載しています)

※本サイトにおける医師および各専門家による情報提供は、診断行為や治療に代わるものではなく、正確性や有効性を保証するものでもありません。また、医学の進歩により、常に最新の情報とは限りません。個別の症状について診断・治療を求める場合は、医師より適切な診断と治療を受けてください。

【参考・画像】
※ 保育所における感染症対策ガイドライン 2018年改訂版(厚生労働省)
※ In The Light Photography, aldegonde, kris4to / Shutterstock

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