R-指定「背筋が伸びます」Kダブシャインが語るラップとヒップホップ

TOKYO FM+

2018/8/11 17:00

Kダブシャインさんが、8月10日(金)放送のTOKYO FM「SCHOOL OF LOCK! スカパー!校内放送ラッパーズ」にゲスト出演。このコーナーにレギュラー出演しているCreepy NutsのR-指定とパーソナリティのとーやま校長とあしざわ教頭が、ラップを始めたきっかけや日本語ラップの韻の踏み方などについて聞きました。



Kダブシャインさんは、東京都渋谷区出身。1995年キングギドラのリーダーとして、アルバム『空からの力』でデビュー。1997年にはソロデビュー、2006年からは、ユニット「Radio Aktive Project」としても活動をスタート。現在の日本語ラップにおける韻の踏み方の確立に大きく貢献したMCと言われています。



とーやま校長:ご年齢とかお聞きしてもいいんですか?

Kダブシャイン:いいですよ。今年で半世紀。50歳ですね。

とーやま校長:50歳! ヒップホップとはいつ出会ってらっしゃるんですか?

Kダブシャイン:15、6歳かなあ。トップ40みたいなポップなものを聴いているときに、ラップが聴こえて来たんですよ。でもヒップホップというものはよく分かっていなくて、最初はラップだと思って聴いていたんだけど。ただのラップとヒップホップは違うんだなって途中から分かって来て、ヒップホップのほうによりのめり込んだって感じですね。

とーやま校長:その後にアメリカに留学されているんですよね。

Kダブシャイン:交換留学で高校のときに行かせてもらって。結局、大学も行ったので、合わせて7、8年。

R-指定:それじゃあ、その当時のアメリカのヒップホップに生で触れ続けていたってことですか。

Kダブシャイン:そうなりますね。原体験をそこでずっと出来たというか。行ってすぐはヒップホップもラップも、アメリカでもそこまで受け入れられてないし、理解もされていなかったのが、だんだん何年かで少しずつ売れていって広がって行った。そんな時代のアメリカにいる日本人として間近で見ていたので、これをどう日本でやれば面白くなるかな、なんていうのも考えながらどんどんハマっていった感じですね。

R-指定:アメリカで初めてラップをしたときは、英語で始めたんですか?

Kダブシャイン:聴いていたのも手本になるものも英語のラップで。英語も覚えたてだから使いたいっていうのもあったし。

R-指定:最初は英語のほうがやりやすかったと思うんですけど、英語と遜色ないように日本語で表現しようと思ったときに最初にぶつかった壁って何でした?



Kダブシャイン:日本語は『です』、『ます』で終わるじゃないですか。英語のような言いっぱなしの感じを出すにはどうしたらいいのかと思ったときに、喋り言葉というよりは詩的表現とか体言止めのほうがやりやすいなってことに気がついて。なんとなくそのほうがラップっぽく聴こえるなとか、これなら韻をいっぱい踏めるじゃないかとか。それを自分なりに発展させたらなんとなく最終的な形ができたっていう感じですね。

R-指定:僕は、Kダブシャインさんたちが作り上げてくれた日本語ラップの文法を聴いて育ったから当たり前のように身体に入っているんですけど、よくよく考えたら日本語って『です』、『ます』で終わるから、ある種リズムが成立しちゃってるんですよね。ただ、韻はリズムを生み出すんで新しいリズムを作るために、日本語の文法を変えるところから考え出すっていうのはとてつもない作業やなって思います。

Kダブシャイン:そんな大変な作業とは思っていなかったですけどね。

とーやま校長:今、聴いてくれているみんなの中にはもちろんラップ始めている奴もいますし、これから始めようって思っている奴もいっぱいいるんですけど、リリックを書くときに『ここだけは大事にしておくべき』というようなアドバイスとかってありますか?

Kダブシャイン:フリースタイルとはまたちょっと違って曲を書く場合は、まとまりが無いと作品として後から評価されづらいなって思っているんです。やっぱり、起承転結みたいなのがあると頭にスッと入るし、文章として起承転結って一つのスタンダードだから、それがしっかり歌詞に入っているのは、国語として優秀なんじゃないかなって思いますね。
音楽って4小節が一区切りじゃないですか。ラップも1バース16小節とかありますけど、4つに分けられるじゃないですか。そういう意味で起承転結を入れていくことで、聴いている人もどんどん引き込まれていくような組み立てになるんじゃないかなとは思ってます。

R-指定:Kダブさんの曲やラップを聴くと、今言っていた意味がほんまに手に取るように分かると思います。起承転結もそうやし韻を踏むっていうのは、最短で『フリ』と『オチ』を提示していくことになるじゃないですか。

Kダブシャイン:丁寧な言い方をすると、上の句、下の句みたいなね。

R-指定:そうです。それをずっと繰り返すという工程をして、ちゃんと落としつつも話としての全体の起承転結をつけるっていうのをしっかりスタンダードに、かつ高度な感じで勉強させてもらったので、まずは聴いて欲しい!

Kダブシャイン:今言ってくれたように、『フリ』と『オチ』みたいなものがあるので、2小節で一対っていう感じを基本に置いておくとダラダラした韻にはならないかな、っていうのはありますね。

とーやま校長:へ~! 最後に世のラッパーに向けて、先輩から何か一言いただけたら嬉しいです!

Kダブシャイン:最近よく考えることなんですけど、日本語ラップっていうのとヒップホップっていうのがごちゃ混ぜになっているところもあって、ヒップホップっていうのはカルチャーだと思うんです。DJだったり、ラップだったり、ブレイクダンスだったり。それは目に見えるものだけど、同時にヒップホップは目に見えない、やっている奴同士の心の繋がりとか、「ヒップホップを使ってこうしたい」っていう思いがヒップホップを育ててきているから。そこを忘れずに、ヒップホップの形だけ持ってきて日本語ラップをするんじゃなくて、心からヒップホップをやって欲しいなぁってすごく思いますね。

R-指定:背筋が伸びますね。

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<番組概要>
番組名:SCHOOL OF LOCK!
パーソナリティ:とーやま校長、あしざわ教頭
放送日時:月~木曜 22:00~23:55・金曜 22:00~22:55
番組Webサイト ⇒ http://www.tfm.co.jp/lock/

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