仁科亜季子、がん再発「おっかない」に同情 息子・克基と初親子ナレ


フジテレビのドキュメンタリー枠『ザ・ノンフィクション』(毎週日曜14:00~ ※関東ローカル)で、北海道の離島に嫁いだ女性に密着した「32歳、離島で生きる~4年間の記録~」が、あす12日に放送される。

主人公の千里さんは子宮頸がんを経験しており、子供を生むことへの不安な心情も描かれるが、そんな彼女を見守るようにナレーションを読むのは、自身も同じがんを経験した女優の仁科亜季子。息子の俳優・仁科克基も参加し、番組としても初となる親子でのツインナレーターが実現した。そんなナレーション収録を終えたばかりの2人に、感想を聞いた――。

○2人そろって「恥ずかしかった」

――収録お疲れさまでした。親子そろってのナレーション収録は初めてとのことですが、感想はいかがですか?

亜季子:私はすごくうれしかったです。フジテレビさんのご厚意に感謝しています。

克基:恥ずかしかったですけど…(笑)

亜季子:そう、恥ずかしかったね(笑)。子供っていつまでも子供じゃないですか。その子供と一緒にというのは嫌なものですし、見ていて後ろから引っ叩きたくなるし…。自分のことでも精いっぱいなのに、冷や汗と嫌な汗をかきました(笑)

克基:でも、うれしかったですよ。一緒に仕事するのは、昔ならバラエティ番組の「二世特集」みたいな企画でちょこちょこありましたけど、こういう声のお仕事は今回が初めてでしたからね。

――亜季子さんはブースに入る前「緊張するなぁ」とおっしゃっていて、終わって出てきた時は「汗だくになった」と言ってましたね(笑)

亜季子:ナレーションというのは、本当にやらせていただきたい仕事の1つだったので、昨日からとても緊張してたんです。もう老眼なので、モニターに目いっぱい近づいて必死に読んでましたけど(笑)、これから、こういう仕事をもっとさせていただけるとうれしいなと思います。

○がんを経験すると毎年“免許更新”

――今回の主人公の千里さんは、子宮頸がんを経験された方ですが、亜季子さんもかつて経験された病ですよね。その部分の意識は、読んでいていかがでしたか?

亜季子:子宮頸がんについては、今もいろんなところで講演活動をさせていただいているので、平常心でできたかなと思います。私は38歳で、この子がまだ8歳の時に手術したんですが、何が何でも10年は生きたいと思って頑張っていたので、今65歳にならせていただいて、本当に感謝しています。子宮頸がんは、若い人にすごく増えているので、この番組が良い啓発になればと思いますね。

――千里さんは、再発が「おっかない」とおっしゃっていました。

亜季子:がんって、昔は特に「不治の病」という感じでしたし、私はその後4回やっているので、そういう心境になるのは仕方ないことなのかなと思います。私は、毎年1年が過ぎると「今年もクリアしたな」と“免許更新”のような感じでこれまでやってきましたけど、これからは“おまけ”の人生だと思って、皆さんのためにできることがあれば、やっていきたいと思っています。

――出産シーンもありましたが、息子さんが見守るところで読むと、思い出されることもあったのではないでしょうか。

亜季子:そうですね。私は千里さんほど大変な出産ではなかったんですけど、克基は逆子だったんですよ。それで、臍帯が巻き付いちゃって「おぎゃー!」という泣き声が出なかったところなんですけど、先生がペン!ペン!って叩いて、出てくる寸前にクルッとひっくり返って、生まれたんです。その時から今に至るまで、おっちょこちょいなんですね(笑)。でも、今回のVTRを見て、子供ってお腹の中で当たり前のように育つんじゃないなって、本当につくづく感じて思い出しましたね。

――克基さんは、収録が終わった瞬間に息切れしながらブースから出てきましたが(笑)

克基:ナレーションというお仕事自体が初めてだったので、本当に難しいんだなという感想がまずありましたね。

――夫の貢さんのパートを読む場面が多かったですが、貢さんが父親と同じ漁師という仕事を選んだように、克基さんもお父さんの松方弘樹さんと同じ役者という仕事を選ばれたわけですけども、そこで共感する部分はありましたか?

克基:やっぱり小さい頃から父親の仕事を見ていると、それをするのが当たり前になるのかなと思いますね。必然というか、運命と言うか。だから、自分からなりたいとなるのは、理解できます。

――子供が生まれて家族だんらんのシーンもありますが、また結婚生活を送ってみたいという気持ちはいかがですか?

克基:そうですね。妹の子供で甥っ子がいるんで、一応血はつながっているので、他人の子供よりも全然かわいいと思うんですけど、これが自分の子供だったらもっとかわいいのかなと思いますね。

○亡き父・松方弘樹から受け継いだ声?

――あらためて、お互いのナレーションを聴かれて、印象はいかがでしたか?

克基:自分もそうですけど、やっぱりカッコつけますよね(笑)。いつもより声のトーンが“よそ行き”で違うなと思いましたけど、まぁ、しょうがないですよ(笑)

亜季子:克基は、スタッフの皆さんが「いい声してる」と言ってくださって、とてもうれしかったです。私のDNAじゃなくて、父親から受け継いだものかもしれないですけど(笑)

克基:これからナレーションの仕事はいっぱいやっていきたいです。自分で表現するというよりも、特に今回のようなドキュメンタリーは、題材となった人のことを表現するという役割じゃないですか。そういう経験はなかなかできないので、楽しいと思いましたね。他のトーンも出せるので、ご要望があればその通りにやります(笑)

亜季子:偉そうに(笑)

――『ザ・ノンフィクション』という番組に対しては、どのような印象をお持ちですか?

亜季子:現実に起こるドラマが、お芝居以上に凝縮してる番組だと思います。もっといろんなところに目を向けた番組を作っていただけたら、それを見る側も真摯に受け止めないといけないなと思いますね。

克基:いろんなテーマがある社会派番組じゃないですか。だから、俺なんかがナレーションをできるわけないと思っていたので、今回は本当にうれしいのひと言ですね。

――いろいろお話をお聞かせいただきありがとうございました。では、最後に今回の見どころをお願いします。

亜季子:ドラマではない、小さな島での過酷な自然の中での生活というのを、ほんのちょっとですが垣間見せていただきましたけど、都会育ちの私には無理だなって思いました(笑)。だから、そんな中で一生懸命生きてこれから暮らしていこうと決意した彼女に対して、本当に尊敬します。病気にも負けないで、がんばってほしいなと思うので、そんな姿に目を向けていただきたいです。

克基:内容的なところは母が言ったので、やっぱり仁科克基のナレーションですね(笑)。本当に声の仕事というのはずっとやりたかったので、その最初がまさか『ザ・ノンフィクション』だと思わなかったですけど、ぜひ注目して聴いて、見てください。

●張江泰之チーフプロデューサーが語る親子起用の理由

今回は離島で海も舞台になるので、まず、お父さん譲りで釣りが大好きな仁科克基くんの顔が浮かんだんです。それで、夫目線で語ってもらおうと思ったんですが、今回の主人公が子宮頸がんを経験したという非常にデリケートな事情を抱えていたので、ご自身も子宮頸がんを経験されている仁科亜季子さんと克基くんの親子で読んでもらおうと思い、お願いしました。

亜季子さんは、普段はかわいらしい声なんですが、いざ本番に入るとさすが女優さんで、描かれている状況に応じて読み上げてくださいました。克基くんも、感情を込める部分をうまくやってくれましたね。彼は初めてのナレーションなので、実は大丈夫かなとドキドキだったんですが(笑)、読んでいくうちに安心しました。

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