「チア☆ダン」石井杏奈の本質掴み力。人の心は変えられないけど行動を変えることはできる4話

エキレビ!

2018/8/10 09:45

太郎「JETSの子は上手いんですけど、ただそれだけじゃないんですよね。JETSのダンスを見てると、なんかこう胸がジーンと熱くなるというか、励まされるというか、力が湧いてくるんです」
駒子「それが、チア・スピリットっていうんだね」

ついに出た、チア・スピリット!
8月3日(金)放送の金曜ドラマ『チア☆ダン』(TBS系列)第4話。
チアダンスにおいて最も大切な「誰かを応援する気持ち=チア・スピリット」にROCKETSのメンバーや太郎(オダギリジョー)たちが気づいた。そして、元々それを持っていた後輩・芙美(伊原立花)らが加入して、ROCKETSは部員総勢10人となった。


THE BLUE HEARTS 「人にやさしく」とチア・スピリット
もともとわかば(土屋太鳳)と同じチアリーダー部にいた芙美は、引っ込み思案な子だ。そんな芙美を心配して、バンドをやっていた父親がTHE BLUE HEARTS「人にやさしく」をよく歌ってくれた。父親は1年前に亡くなってしまったけれど、自分が応援してもらっていたように、この曲で誰かを励ましたいと芙美は思っていた。

そんな芙美のために、わかばは「人にやさしく」でチアダンスを踊ることにする。今まで、自分の「やりたい」という気持ちだけで走ってきたわかばに、チア・スピリットが芽生えた。
誰かを応援するということは、つまり誰かに届けるために見てもらうということだ。やみくもに踊るのではなく、上手い下手だけでなく、相手にとってどう見えるかという視点を持つことができる。そして、それを常に意識しているからJETSは強い。

わかばたちのパフォーマンスを見て感銘を受けた芙美とカンナ(足立佳奈)は、ROCKETSに参加することに。先輩たちの顔色をうかがうばかりだった2人が、一歩を踏み出した。


一方、ROCKETSのメンバーと上手くコミュニケーションを取ることができず、喧嘩ばかりしていた茉希(山本舞香)。
茉希には、中学生の頃に男子の背中をカッターナイフで刺したという噂があった。しかし、それは嘘だった。親友との仲をからかわれた茉希が反発したところ、転んだ男子が自分で自分の腕に刃の出ていないカッターナイフを刺したふりをした。茉希に刺されたと騒ぎ、周りがそれを信じてしまったのだ。

そのせいで人を信じられなくなったという茉希への、汐里(石井杏奈)のスタンスが良い。

汐里「私たちも、裏切ると思う? いいよ、茉希は茉希のペースで。みんなのことが信じられるようになるまで、無理して輪に入ってこなくてもいい。でも、練習に来ないのは絶対にダメ! 足を引っ張るとか、いないほうが良いとか、そんなのは間違ってる。だって、茉希がいなかったらチアダンス部は、ROCKETSは生まれなかったんだから」

汐里はまっすぐ過ぎてウザがられる感じの女の子だが、こういうときの本質掴み力はすごい。茉希の「どうせ裏切られるんやったら、最初っから信じんとけばいい」という気持ちを否定しない。ただ練習に来ることを守らせ、自分たちが茉希を必要としていることを伝える。
行動は変えられるけれど、他人は相手の心まで無理に変えることはできないとを知っている子なんだなあ。

ROCKETSの子たちはよく取っ組み合いの喧嘩をする。筆者の学生時代を思い出しても、女子の取っ組み合いはないこともないけどこんなに頻繁にはなかった。
言葉にできないパワーや思いが有り余っているのだろう。怪我をしないか心配だけど、そのパワーをコントロールして全てチアダンスに注ぐことができたとき、ものすごいパフォーマンスが生まれると思う。

細かい差分を見つけて楽しむドラマ版
今回、ROCKETSは強豪JETSの練習を見学に行く。そこで見たことを、自分たちの練習にも活かそうというのだ。
さっそく取り入れたのが、「練習リーダー」制度。部長や先生など決まった人が練習指導をおこなうのではなく、毎日違うメンバーが持ち回りでリーダーを務める。それによって、当事者意識が高まるのだという。

ある日、練習リーダーの妙子(大友花恋)に「周りと合ってない」と指摘された茉希は、「どこから」と噛みついた。

妙子「えっと……、途中から?」
茉希「途中ってどこ? 本当に私がズレてるんか?」

初心者の妙子に対して、そんな風に言わなくても! と思うかもしれない。けれど、ダンスをしていて具体的な修正点を挙げられない指導者がいると本当に現場の空気が悪くなる。特にお客さんに見せるタイプのダンスは「どう見えたか」がわからないと直しづらいのだ。茉希の気持ちもわかる。
ただ、これも初心者の妙子が後々明確に修正箇所を指摘できる立派な先輩になる伏線かもしれない。そう思うと、想像だけで泣けてくる。

また、今回ROCKETSは福西商店街のお祭りでチアダンスを披露した。前回大失敗した福井大会から比べると格段に上手くなっている。けれど、細かく見るとやっぱり多少のズレが気になる。
たとえば、かがんだときに腰を落としてがに股になっている子と、片方の膝を内側に入れて深く沈み込んでいる子がいる。現時点でのこうしたバラつきも、最終回付近にはどちらかに統一されて美しく揃うのだろう。

ドラマは映画と比べて全体の放送時間が長い。そのため、大会やお祭りなどのダンスを披露する機会が定期的にある。だからこそ、こうした細かいところを覚えておいて比較が楽しめる。
最終回が近づいてきたら、「あの子はこれができてなかったのに! 上手になったね~!」と感動して、親戚のごとく毎回泣いてしまう気がする。たぶん、絶対。

福井西高校まわりのいじめの酷さ大丈夫か
ところで、福井西高校まわりのいじめが酷すぎませんか。
茉希のカッター事件もそうだし、太郎も生徒からいじめられていた。先輩の言うことをきかない後輩を追い出したり、恥ずかしい写真を校内に貼りまくったり、あげくの果てにチアダンス部の部室に侵入して器物破損。警察呼びな!
そんないじめの数々も、こんなの現実には絶対ないよと笑い飛ばせない世の中だということがまた切ない。わかばたちはどう解決するのだろうか。

いじめの首謀者にわかばが向き合う第5話は、今夜10時から放送予定だ。

(むらたえりか)

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・TBS FREE

▼放送情報▼
金曜ドラマ『チア☆ダン』
TBS系 毎週金曜よる10時~放送
出演:土屋太鳳、石井杏奈、佐久間由衣、山本舞香、朝比奈彩、大友花恋、箭内夢菜、志田彩良、オダギリジョー、佐生雪、溝口恵、福地桃子、堀田真由、伊原六花、足立佳奈、石崎なつみ、坂ノ上茜、守屋ことり、八木莉可子、阿川佐和子、木下ほうか、高橋和也、紺野まひる、松本若菜、本多力、森矢カンナ、木原勝利、広瀬すず、新木優子
原作:映画『チア☆ダン』製作委員会
脚本:後藤法子、徳尾浩司
プロデューサー:韓哲
協力プロデューサー:高山暢比古
演出:福田亮介、金子文紀
製作著作:TBS
公式サイト:http://www.tbs.co.jp/cheerdan_tbs/

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