台所のテックはこんなに進歩してたのか。スマートキッチンサミットで面白かったものまとめ #SKS

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Photo: とよた
レシピのアプリからメニューを選びます。左のフライパン、電子コンロもHestan Cue製

おもしろかった~!

キッチンや料理で使われるテクノロジーの未来を考える「スマートキッチンサミット」が、8月8日・9日の2日間にわたって開催されました。今回は、スマートキッチンの視点から生まれたさまざまなハードウェアを見に行ってきましたよ。なかでも面白かった展示をいくつかご紹介していきます。

Hestan Cueの完璧なナビゲーションで完璧に肉を焼く

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Photo: とよた
写真右のタブレットから美味しいステーキの焼き方をナビしてくれます

会場に設置されていたキッチンでは、アメリカのナパに拠点をおくスマートキッチンのスタートアップ、Hestan Cue(ヘスタン・キュー)が、開発したクッキングアプリを使ってステーキを焼くデモンストレーションを実施していました。香ばしい匂いにつられて集まってきたオーディエンスの前で、シェフっぽい人がお手本を披露していきます。

まずは手動で肉の厚さをはかり、好みの焼き加減を設定。そのあとは、「フライパンに入れる」「こんがり表面が焼けるまで待つ」「ひっくり返す」などの行程を、アプリの指示に従って進めていくだけです。
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Photo: とよた
焼きあがって「肉を休ませる」パート

ステーキって家で焼こうとすると意外と難しいんですよね。焼き目がつかないままパサパサになったり、表面が焦げているのに中身は生焼け…なんてことも。そんな失敗を回避する、火加減・焼き時間を完全コントロールしたアプリのナビゲーションには頭があがりませんでした。ただ、焼けるまではフライパンから離れても大丈夫だったりと、人間は指示に従うだけなのでちょっと機械的にも見えました。
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Photo: とよた
シェフじゃなくてエンジニアさんでした

今回のデモは、通訳さんを介して説明が行なわれていました。ですが突然、通訳さんが「この方はシェフではなくエンジニアなんです」とポロリ。普段お肉を焼きまくっている百戦錬磨のプロじゃなくても、上手にお肉が焼けるのか!とちょっと驚かされました。

触れてないのに感触があるコーンズテクノロジーのスイッチ

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Photo: とよた

お次は、展示のなかでもちょっと異彩を放っていた技術のご紹介。コーンズテクノロジー株式会社は、超音波とLeap Motionを駆使した非接触スイッチを展示していました。これまでは車やゲームで利用されていたこの技術を、コンロや水道、電気など「スマートグッズ×料理」周りでも活用できないかと模索しているんだそうです。

仕組みとしては、超音波が発せられるマットに手をかざすとLeap Motionのセンサーが手の位置を把握して、マットの上でならどこでもスイッチをオン/オフできるというもの。実際にかざしてみると、手全体になんとも言えない振動が伝わってきて新感覚でした。

コーンズテクノロジーは、この技術を火力調節などで応用することを考えています。Leap Motionによって手の動きまでしっかり認知するので、たとえばセンサーの前で手を時計回しすると、そのぶん火力を調整できる、といった具合。

汚れた手でも、スイッチを汚すことなくオン/オフの切り替えができるのはすごくありがたいんじゃないでしょうか? ちなみに防水系のシートで覆えば安全面でも問題ないんだとか。

クックパッドがハードウェアを作ろうとする理由

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Photo: とよた

最後に、多くの人がお世話になっているであろうレシピサイト、クックパッドのブースにお邪魔しました。ここでは、以前に紹介されていた自動調味料サーバー「OiCy Taste」のコンセプトモデルを発見。実はこれ、私が気になっていたガジェットのひとつでもあります。レシピに従って、調味料を正しい用量分だけ調合してくれるなんて、経済的すぎる。調味料の無駄遣いも減るうえに、各調味料のサーバーや混ぜるための容器・泡立て器などもいちいち洗う必要がなくなるわけですからね。砂糖と塩を間違えて大惨事、なんてこともなくなるはず。

そもそもレシピサイトやアプリなどを開発してきたクックパッド、どうして今ハードウェアに着手しようとしているのか気になっていました。これについて聞いてみると、このような答えが。

スマートキッチン家電というと、どうしても時短だったり手間を省くという点に重きを置きがちです。でも、料理をする楽しさや、手作りすることに対する新たな価値を作り出していくことも大切だと思っています

たしかに、今回の展示では「ほったらかしても出来上がり」「簡単・便利・スピーディ」といったアプローチのスマートキッチングッズが数多くみられました。ですが、みんなが料理テックに利便性だけを求め続けていくと、たどり着く先は生産工場のようなロボットばかりになってしまうかもしれません。「料理をすることの楽しみ」に新たな価値を見出そうとするアプローチは、これまでレシピサイトを作ってきた会社ならではの発想という気がします。


キッチンにもテクノロジーの波はぐいぐい押し寄せてきてます。また、単純に「時間短縮」「手間を省く」以外の価値も見出されつつあって、今後ますますスマートキッチン系の進化が楽しみになりました。

Source: Hestan Cue, Oisy

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