IoT鳩時計『OQTA HATO』先行ユーザーレビュー:うまく話せない両親に贈った話



スマートフォンのアプリでボタンをタップすると、離れた場所に置いてあるネットにつながった鳩時計が「ポッポ」と鳴く、とてもシンプルな“IoT鳩時計”の『OQTA HATO』。メーカーのOQTAの協力により、『Makuake』のクラウドファンディングに参加した先行ユーザーの活用コラムを連載でお届けします。第1回は、大人になってもわだかまりがあって、うまく話ができない両親に『OQTA HATO』を贈ったユーザーのお話。

うまく話せない両親に贈った話



東京に出てきて14年ちょっと。僕は新卒で玩具メーカーに就職し、今は独立起業しておもちゃクリエーターとして活動しています。僕は今、とある“鳩時計”を開発するプロジェクトに携わっています。

OQTAに出会って、開発中の鳩時計を見せられたのは昨年のことでした。知人の紹介で「IoTの鳩時計を作ってる人がいるから、会ってくれないか」と言われ、「IoT…ハト……ダサそう」と、マイナスの先入観を持ちながら会いに行きました。

僕と同じ落研出身という経歴で、“きよぴ”と名乗る高橋浄久君から、開発を進めている鳩時計『OQTA HATO』の話を聞かされました。スマホアプリでボタンを押すと、遠くにある鳩時計が鳴く、ただそれだけ、というものでした。その鳩時計は、インターネット環境にさえあれば、地球上のどこにあっても、ボタンを押すと鳴く。時刻が来たら自動的に鳴くなどの機能はなく、その本体を登録している誰かが押さないと、決して鳴かない。

つまり、鳩時計の持ち主にとっては、誰かが自分のことを思い出したら、鳴くのであると。

この話を聞いたとき、しばし放心状態になったのを覚えています。悔しい気持ちすら湧いてきました。こんなにすごい商品のコンセプトを聞いたのが、十数年おもちゃの仕事をしてきた中で初めてだったからです。

僕は長い間、両親に対してちょっとした心のわだかまりがあって、うまく話すことができず、今年もう39歳になります。20年ほどそんな状態のまま、オッサンになっています。そして、そのことに関して、長い間とても悩んできました。

きっかけはちょっとしたことの積み重ねで、話し出すとキリがないのですが、とにかく長い年月をかけて、少しずつすれ違い続けた結果が、今です。でもはっきりとわかっていることがあります。僕も両親も、お互いに対して愛情があります。その結果、今のような状態になってしまったのだと思います。

もし、この鳩時計を実家に置いて、ボタンを押したら、どうなるんだろうか。

僕は、この商品の開発にどうか関わらせてほしいと、OQTAのメンバーにお願いしました。それは自分の人生を変えるためでもありました。

僕が親とうまく話せないのは、言葉には、意味があるから。今の僕にとっては、言葉が邪魔をしている。

感謝の気持ちがどれだけあっても、素直に「ありがとう」と言えない。僕も過去にどれだけ迷惑をかけてきたかしれないけど、「ごめん」などとは言いたくない。

たまに用事があって仕方なく電話をしても、必要なことだけ言って逃げるようにして切ってしまう。メールをしても、意味をお互いに誤解し合って、ケンカになる。そうして年に数回しか連絡せず、年月を重ねました。



今、僕の秋田の実家には鳩時計が置かれています。スマホの画面を見せて、「このボタンを押したら鳴く鳩時計を、居間に置かせてほしい。俺がボタンを押したら、こんなふうに鳴くから」とだけ伝えて、棚の上に置かせてもらいました。バカみたいだけど、家から離れたところでもちゃんと鳴くのか、秋田でもちゃんと鳴くのかを確かめたくて、車で遠くに移動して、ボタンを押して帰ってきて、「鳴ったか?」と聞きました。母親は「鳴った」と言っていました。心なしか嬉んでいるように見えました。



東京に戻ってから、ほぼ毎日実家の鳩を鳴かせています。話すのが難しくても、鳩は何回でも鳴かせられます。意味を持たない1秒の「ポッポー」という音が、僕が両親を思い出したことだけを伝えます。同じ鳩時計は僕の家にもあって、一緒に暮らしている妻と娘にも鳴らしていますが、アプリに記録される「履歴」を見ると、自分の家よりも圧倒的に実家の鳩ばかり鳴らしていることに驚きます。

毎日ボタンを押すたびに、いろいろな感情が交錯します。子供の頃高いパソコンやゲームソフトを買ってもらったり、毎朝弁当を作ってもらったり、夏休みにいろいろなところに連れて行ってもらったり……。数えきれない思い出に対して、素直に感謝できずにちょっと泣いたりします。鳩が鳴いたとき聞いてないことの方が多いと思うけど、時々は両親がこの音に気付いて、僕が世界のどこかで実家を思い出したことを想像して喜んでほしいと、押すたびに思っています。

僕は最初、『OQTA HATO』を使って、自分の心のリハビリをして、いつか両親と談笑できるようになって、最終的にハグでもするようになるんだろうか、などと想像をしていました。でも最近は、もしかしたらそんなことは僕たちにとって必要なかったのかもしれないと思っています。ずっと、お互いにいろいろと分かり合っていたんじゃないかと。



年に数回しか話さなかったのに、鳩時計を通して数十年ぶりに毎日コミュニケーションをとっている親子。僕ぐらい極端な人はあまりいないかもしれませんが、大切な家族への想いや時間を置き去りにしてきてしまっている世界中の人に、この鳩時計を届けることが、僕の人生をかけてもいい仕事だと思っています。

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