おおらかな土間テラスのある家【住まいの設計】

日刊Sumai

2018/8/9 11:50

プロダクトデザイナーでもあり、静岡市内で家具・雑貨店も営むHさんは、妻と長男との3人家族。
古い建物や素材感のあるものが好きで、「リノベーションによる家づくりが自分たちらしい」と感じていました。
そんな夫妻が出会ったのが、大きな三角窓と吹き抜けがある木造2階建て、築40年のこの住まい。
夫の実家にも駅にも近いことから購入を決め、延床面積94.15平米の住まいを1,140万円(設計料、消費税別)でリノベーションしました。
庭に面した土間テラスを増築して開放的なLDKに一新!
LDK
設計を依頼したのは、夫のショップのお客さんでもあった建築家の町 秋人さん。
既存の間取りは1階が細かく仕切られていましたが、「これから家族が増えていくことを考えると、少し手狭でした」と夫妻。
そこでリビングとキッチン、和室を一体の空間にするとともに、庭に面した南側に土間テラスを増築しておおらかなLDKを実現しました。
LDK
吹き抜け効果で縦方向にも視界が広がり、開放感あふれる気持ちのいい場所に一新。
「友達や家族が集まる機会が増えたのがうれしいですね。キッチンや収納の使い勝手もよくなり、料理も掃除もストレスがなく、心地よい住まいになりました」と妻。
天井や壁は元の仕上げ材をはがし、柱や梁などの構造を表しにしています。
リビング
オーク無垢材やモルタルなど新たな素材をバランスよく配置することで、既存の建物が持つ味わいや経た時間を継承することを目指しました。
DK
ダイニングテーブルは桜の一枚板。床はオークの無垢材です。
土間
リビングダイニングから1段下がった土間テラスは、室内の延長として活用。
庭に面した大きなフィックス窓からふんだんに光が差し込み、子どもたちの遊び場としても大活躍です。
改修前の外観
こちらがリノベーション前の外観。
大きな三角屋根や吹き抜けにつながる2階の三角窓は既存のものです。
2階にあったバルコニーは撤去することにしました。

リビングまで視線が抜けるオープンなキッチン
キッチン
当初は木製で予定していた階段を薄いスチール製に変更したことで、キッチンに立ってもリビングダイニングまで視線が抜けます。
キッチン
購入時すでにリフォームされていたキッチンは扉をラワン合板に貼り替えて有効活用し、キッチンの背後には業務用の作業台を配置、奥には便利なパントリーを新設しました。
改修前のサニタリー
こちらはリノベーション前のキッチン。背後に壁があり、個室となっていました。
エントランス
玄関は天井を取り払い、屋根までの吹き抜けに。
モルタル壁でリビングダイニングと区切り、あえて玄関は暗めとしました。
「室内に明るい空間と暗めの空間を設けることで、奥行き感を生み出しています」と町さん。
エントランス
ラワン合板を張ったシューズクロゼットの上には、夫の作品などをディスプレイして楽しんでいます。
玄関
ポーチには庭にあった御影石を再利用し、味わいある空間に生まれ変わりました。

2階はシンプル仕上げでコストにメリハリ
一方、2階は大きな間取り変更は行わずにコストダウンを図りました。
子供室
床はラワン合板に変更し、壁や天井は既存の上に塗装を施すのみにしてコストダウン。
子ども室は元の押し入れを生かし、ハンガーパイプを取り付けてクロゼットとしています。
屋根裏
納戸は屋根裏部屋のようなロフトに変更。
吹き抜けを通じてLDKとつながり、いつも家族の気配を感じることができます。
寝室
寝室には、夫がインターネットで購入したアンティークのキャビネットが。
寝室
既存の押し入れを活用しつつ、引き戸から半透明のポリカーボネート扉に変更してクロゼットとしています。
サニタリー
1階の造作洗面台には、実験用シンクの中でも水はねしにくい深さのある製品をセレクトしました。
外観
帰宅後、「ダイニングでビールを飲むのがくつろぎの時間」と夫。
土間のあるおおらかなLDKから庭の緑を眺める、くつろぎの住まいが完成しました。
もっと詳しく見たい方は、ぜひ『住まいの設計2018年5.6月号』も参考にしてみてくださいね。
設計/町 秋人建築設計事務所
撮影/水谷綾子



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