甲子園優勝のド本命・大阪桐蔭はどれくらい強いのか?

日刊SPA!

2018/8/8 08:51



100回目の記念すべき夏、新調された深紅の優勝旗を掲げるのはどのチームか? 高校野球を取材して十数年、ノンフィクションライターの柳川悠二氏が大阪桐蔭の強さの秘密と、それを脅かすライバルたちを解説する!

◆もはや死角なし!? 春夏連覇を狙う王者・大阪桐蔭を倒す学校はどこだ!?

大阪桐蔭の史上初となる2度目の春夏連覇は、麻雀でいう国士無双(役満)の十三面待ち状態。つまり、よほどのことがない限り、快挙は達成されると確信する。

打線のキーマンは昨年、U-18高校日本代表にも選ばれた藤原恭大(きょうた)。現在は4番に座っているが、最大の魅力はその足だ。50mを5秒7で走り、北大阪大会の初戦ではライト前に飛んだ当たりを簡単に二塁打に。次打者のセンター前ポテンヒットで本塁に生還した。決勝では本塁打を含む7打数6安打。ミスショットが減り、逆方向にも力強い当たりを放てるようになったのがこの1年の成長だろう。

5番を打つ根尾昂(ねおあきら)は、1年夏からベンチ入りし、最上級生となってからは遊撃手と投手の二刀流を貫いてきた。一発の魅力もあるが、西谷浩一監督はより重要な局面でこそ根尾をマウンドに送っており、投手としての信頼が厚い。

ジャニーズ顔の山田健太は貴重な右の大砲。背番号「1」の柿木蓮(かきぎれん)は、夏が近づくにつれ球威が増し、いよいよ150kmに迫る。長身左腕の横川凱(かい)は、ようやく非凡な才能を開花させようとしている。

“最強世代”の多くが昨夏も経験しているが、3回戦・仙台育英戦で、1点リードの9回裏、勝利までワンアウトに迫りながら、一塁を守っていた現主将の中川卓也が一塁ベースを踏み損ね、まさかの逆転打を浴びた。小さなミスが、大きな敗北につながる野球の恐ろしさを身をもって経験した。それが個の能力に頼らない和の野球につながり、北大阪大会準決勝の履正社戦では、1点リードされた9回2死走者なしの窮地から、4者が冷静に四球を選んで奇跡の大逆転を呼び込み、決勝では11連続安打が飛び出し23点を奪う“忖度なき野球”で北大阪の頂点に立った。

大阪桐蔭の牙城を崩す可能性を秘めた学校があるとすれば南神奈川の横浜だ。エース左腕の板川佳矢(いたがわよしや)に加え、150km超の直球を投げる及川雅貴が2番手に控える。コンゴ人の血を引く万波中正(まんなみちゅうせい)は、南神奈川大会の準々決勝と決勝で特大アーチを放ち、決勝ではマウンドにも上がった。

昨今は中学硬式野球の代表歴にもスポットが当たるが、及川や、1年生の二塁手・度会隆輝(わたらいりゅうき)(父は元ヤクルトの博文氏)はU-15侍ジャパンの経験者だ。

猛暑に見舞われるこの夏は、複数の好投手を揃えたチームが圧倒的に有利だろう。昨秋の神宮大会で、大阪桐蔭に公式戦唯一の黒星をつけた長崎の創成館は、エース左腕・川原陸のほか、酒井駿輔(しゅんすけ)、戸田達也の両右腕と、エース級がズラリ。また西東京の日大三には、背番号「1」の中村奎太(けいた)、河村唯人(ゆいと)の3年生に加え、2年生ながらU-18日本代表候補に名を連ねる最速147kmの井上広輝がいる。

しかし、代表候補に6人が選ばれている大阪桐蔭の戦力は突出していて死角は見当たらない。

― [灼熱の甲子園]観戦のツボ ―

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