綾瀬はるか&竹野内豊「義母と娘のブルース」契約結婚!「逃げ恥」と同じだった

エキレビ!

2018/8/7 09:00

「僕の妻は元キャリアウーマンでした。誰よりも努力家で、誰よりもズレている」

綾瀬はるか主演、森下佳子脚本の火曜ドラマ『義母と娘のブルース』。元キャリアウーマンの義母・亜希子(綾瀬はるか)と娘・みゆき(横溝菜帆)、そして夫・良一(竹野内豊)の交流を描く。

先週放送された第4話では、亜希子と良一が結婚した理由が明かされた。彼らは一種の契約結婚だったのだ。つまり、同枠の大ヒット作『逃げるは恥だが役に立つ』と同じテーマの作品だということになる。視聴率は相変わらず好調で12.2%。


ついに明かされるプロポーズ秘話
第4話は、シリーズ前半のクライマックスとも言えるエピソード。前半にギャグを折り込みながら、中盤から後半にかけて結婚の謎を解きつつ、ラストには良一の健康状態がシャレにならないぐらい悪化! あらためてストーリーを追ってみよう。

「パパと亜希子さんは、偽装結婚ってやつなの?」(ドン! ドドン!)

小学3年生のみゆきが、良一と亜希子の結婚生活に疑いの目を持ちはじめた。ふたりは寝る場所も別々だし、相変わらず敬語だし、手もつないで歩いたりもしない。噂好きのPTAたちもふたりの関係を怪しんでいた。

亜希子はみゆきにどうやって説明しようか頭を悩ませるが、楽天的な良一は初めてのデートを楽しみながら、ふたりの出会いを語り合う。

良一の最初の記憶は、ライバル会社同士でプレゼンを競ったとき。“戦国部長”だった亜希子は良一にカマをかけて情報を引き出し、楽々勝利を手中にした。一方、亜希子の最初の記憶は、花見で場所取りをしている良一を見かけたというもの。一人で待っている姿がとても印象的だったのだという。「この人は、いい年して一体何をやらされているのだろうかと」。つまり、ダメ社員だったということね。

そして、プロポーズ。

「岩木さん、僕と、結婚してくれませんか?」(アタッシェケースを足に落とされて悶絶する良一)
「も、申し訳ございません! オファーの意図をはかりかねるのですが……」
「僕には妻がいません。死別してもうすぐ3年になります。で、みゆきという一人娘がいます。まだ小学生です。そして僕は今、スキルス性の胃がんを患っていて、余命はそう長くないと言われています」(再びアタッシェケースを足に落とされて悶絶する良一)

まさかの天丼(コントなどにおいて、同じことを2度またはそれ以上繰り返すこと)。このドラマはシリアスになりすぎないバランスが良い。

「僕には頼りにできるような親戚がいません。僕が死んだ後に、娘を守って、育ててくれる人が欲しいんです!」
「しかしながら、なぜ私に?」
「僕が知っている女性の中で、一番頼りになりそうな人だからです」

では、亜希子はなぜ良一のとんでもない提案を引き受けたのか? それは、彼女が「人恋しかった」からだ。勉強と仕事に没頭してきた彼女には、誰かに話したくなる話を共有できる相手が誰ひとりいなかった。亜希子が読んでいたマンガのタイトルが『信長の絶望』というのが可笑しい。

「くだらない話です。ご放念を」と言う亜希子に対して、「そういうくだらない話をいっぱいしてください! 僕、そういうの大好きですから!」と言う良一。これが良一という人間なのだろう。くだらないこと、役に立たないことを愛する、人間味のかたまりのような男。目の前で母親がどんどん弱っていく姿を見てショックを受けた娘のために、自分は治療をしないと決めた強い男。

帰り道、亜希子が自分たちの結婚についてこう言う。

「普通の結婚というのは、ともに人生を歩くためにするものではないかと考えます。いわば二人三脚のようなものかと。しかしながら、私たちのそれは、リレーです」

それを聞いて涙ぐむ良一。みゆきという命をつなぐための結婚というリレー。

「お父さんが女性として愛していたのはお母さんだけで、私は人恋しくて、お父さんのとんでもない提案に乗った人間なんだと。でも、乗って良かったと。そう言おうと思っています。心からそう言えるように、みゆきちゃんにはこの人が乗ってくれて良かったと思ってもらえるように。それが私の目標です」

そしてふたりは初めて手をつなぐ。契約結婚から本物の夫婦に一歩踏み出したようだ。

「土の中に土下座」は原作どおり
このドラマの宣伝用のビジュアルには「はじめまして、あなたの母に就職します」というキャッチコピーが添えられていたが、就職ということは一種の契約である。亜希子とみゆきは単なる義母と娘ではなく、両親の契約結婚の中での義母と娘だったというわけ。

『義母と娘のブルース』を見て、自分が死んだ後、残された妻と子を支える再婚相手を探す『ボクの妻と結婚してください。』を思い出した人もいるかもしれないが、原作が刊行されたのは『義母と娘のブルース』のほうが先。亜希子と良一がレストランから出て歩く通りには、『逃げ恥』で平匡がみくりにプロポーズした横浜のレストラン「アルテリーベ」が写っていた(亜希子たちが食事していたレストランはたぶん別)。

ほとんど表情のない綾瀬はるかだが、プロポーズを受けているときは照明の関係か、顔が紅潮しているように見える。そして回想から戻ってデートのシーンになると、やはり無表情なのにレストランの柔らかい光を浴びて、表情も幾分和らいで見える。良一から初めて「亜希子」と呼び捨てにされたときの目の動きも絶品だった。竹野内豊もここが見せ場とばかりの熱演を見せている。

とはいえ、先にふれたとおり、感動一辺倒にならないのがこのドラマの良いところ。亜希子の「夜の営み」についての勘違い、キャラ弁でヨンリオのギザギザズ(ハリネズミのキャラ)を頼まれたのに株価チャートを描いてしまうという勘違い、花見の場所取りのエピソード、亜希子が土の中に頭を突っ込んで「これが本当の土下座です!」という芸を見せるネタなどは、桜沢鈴の原作どおり。ドラマが持っているシリアスとコメディのバランスは、実は原作マンガのテイストを忠実になぞったものだ。

ラストシーンを見る限り、良一の胃がんはかなり悪そうだ。

「私は良一さんと結婚して一つ学んだことがあります。奇跡は、わりとよく起きます」

と亜希子は言うが、本当に奇跡は起きるのだろうか? 第5話は本日10時から。
(大山くまお)

あなたにおすすめ