「半分、青い。」109話。岐阜「出戻り編」最強メンバーが揃う

エキレビ!

2018/8/7 08:30

連続テレビ小説「半分、青い。」(NHK 総合 月~土 朝8時~、BSプレミアム 月~土 あさ7時30分~)
第19週「泣きたい!」第109回 8月6日(月)放送より。 
脚本:北川悦吏子 演出:橋爪紳一朗


NHK連続テレビ小説「半分、青い。」オリジナル・サウンドトラック2

連続朝ドラレビュー 「半分、青い。」109話はこんな話
喫茶ともしびで、久しぶりに梟会4人・鈴愛(永野芽郁)、律(佐藤健)、ブッチャー(矢本悠馬)、菜生(奈緒)が勢揃いした。時に2008年。4人とも親になっていた。

祥平さん、りょうちゃんをよろしく。
この日は8時から広島平和記念式典のもようが放送され、「半分、青い。」の放送時間は変更された。

時間が経っても何があってもブランクを感じさせないノリで話せるのが幼馴染み。昔なじみ。その感じがよく出ていた109話。
鈴愛は菜生と大ジョッキで乾杯しながら「出戻りました」と報告。じつは菜生にだけは事前に話していて、噂を広げてくれるかと思っていたが、さすがにこのデリケートな問題に関して田舎の噂ネットワークを菜生も発揮できなかったようだ。

鈴愛は、つくし食堂に律が来ていた、律も離婚したか? と食いつくと、
「相変わらずやなあ 鈴愛ちゃん、すべての解釈が自分の都合のいいほうへ都合のいいほうへと・・・」と菜生は苦笑い。
そこへ律とブッチャーがやって来た。役者は揃った!

5歳児との会話。
いいところで場面は切り替わり、楡野家の縁側に。
カンちゃん(山崎莉里那)によって楡野家に離婚事情が説明される。
「パパ(間宮祥太朗)はスターになる」「おおじいじの年金でおもちゃをいっぱい買ってもらう」などと無邪気に調子のいいことをペラペラしゃべるカンちゃん。
5歳児といえば、人気雑学クイズバラエティー「チコちゃんに叱られる!」のチコちゃんと同い年。少々小憎らしい幼児がトレンドなのか。

仙吉(中村雅俊)の年代は年金をたくさんもらっている世代(羨ましい)。彼は自営業だけどこの年代の人は自営業でも年金いっぱいなのかな(羨ましい)。あと、仙吉には戦争に行ったことへの恩給がたっぷりありそうだ。

帰ってきていきなり口説いてる
鈴愛と律は、気まずい別れと律が結婚した後一回電話で話した以来、10年以上ブランクがある。お互いちょっと意識しながらも普通そうに会話をはじめる。

鈴愛「私は美しい未亡人となりました」
律「死んだのか」

夫を亡くした女を未亡人という。このとぼけたやりとり、佐藤健と永野芽郁の巧さで楽しめる。
「半分、青い。」の登場人物は意地っ張りで負けず嫌いな人が多く、おいそれと本音(とくに弱さ)を見せない。なんでもないフリをするため言葉が素っ気ないか逆に大仰な良いセリフになる。
鈴愛と律はふたりともぶっきらぼうな言い方で、ともすればボールをガンガン取っては投げつけ取っては投げつけの激しいドッジボールになりそうなところ、佐藤健がきつい球をふわっと受けとりふわっと投げ返すので救われる。若い永野芽郁を佐藤健がずいぶんとフォローしていると思う。
奈緒も同じくふんわりした調子で状況を緩和させている。もちろんブッチャーも。
思えば、100円ショップ編も、間宮祥太朗も斎藤工も嶋田久作も三おばも全員が柔らかかった。そのせいで、間宮、齊藤、島田、キムラ緑子、麻生祐未、須藤理彩の演じる役が骨のない人にも見えるが、そうしないと視聴者が疲れてしまう。強烈に破壊力ある直球を投げるのは主人公だけでいい。だからこそ佐藤健は全力で脱力し続けている。甲子園の選手たちを応援するような気持ちでこの俳優たちの健闘に感動の涙が出る。

話を戻そう。
野性的な鈴愛は、律も離婚して地元に戻っているのではないかと思って、粉をかけだし「帰ってきていきなり口説いてる」と菜生にツッコまれる。
残念ながら律はまだ結婚していた。
「あ。じゃ、いまのはなしで」と鈴愛もあっさり引き下がる。これもこのドラマに特徴的な弱さを見せないところだ。

109回の救いは、「こんなところで不倫してないで」「もう青春は終わりだよ」「お子さん待ってるでしょ 早く帰らなくていいのか」などとまさこ(ふせえり)が大いにツッコむことで、大人になってもちっとも成長しないダメダメな人たちを相対化してくれた。菜生も昔から律と鈴愛の心情の代弁者という重要な役割を担い続けている。

楡野家、梟会、ともしび。「半分、青い。」のスタメンが久々に揃い、これぞベストメンバーというところを見せつけてくれそうな気がする。

「夢」と「愛」のちがい
久しぶりの実家で晴(松雪泰子)と語らう鈴愛。鈴愛の部屋が使えないところがリアル。
漫画には夢中になっていたが、夢と愛は違う、と鈴愛は言う。自分の生んだ子に対する愛を知ったから。
漫画とか映画とか一部のヒトにしか得られない夢を捨て、子作りという誰もがたいてい得られる愛(得られない人もいますが)を知るように国民に訴えかけているかのようだ。
(木俣冬)

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