“キング・オブ・アウトロー”瓜田純士が日ボク連「山根明会長」の大ファンになっちゃった!?

日刊サイゾー

2018/8/7 19:00


「日本ボクシング連盟」の山根明会長(78)と、「日本ボクシングを再興する会」のバトルが、いよいよ終盤を迎えつつあるようだ。目下の戦況は、世論を味方につけた後者が圧倒的優勢。袋叩きに遭い、コーナーに追い詰められた山根会長は、とうとうセコンド(側近理事)からも見放さてしまったが、今なおファイティングポーズを崩さない。果たしてこの戦い、どちらに分があるのか? “キング・オブ・アウトロー”こと作家の瓜田純士(38)にジャッジを委ねたところ、贔屓目たっぷりの「瓜田判定」が飛び出した!

――山根会長をめぐる一連の騒動を見て、感じることはありますか?

瓜田純士(以下、瓜田) 俺ねえ、今回の騒動で山根会長のことを初めて知ったんですけど、すっかり彼の大ファンになっちゃってるんですよ(笑)。一般の人たちから見たら、彼は際立つ存在かもしれませんが、ちょっとアングラなほうにアングルを変えてみると、あの手のタイプって昔から大勢いるんです。かつては俺の周辺って、ああいう勘違いのカタギ野郎ばっかりだったんで。

――勘違いのカタギ野郎?

瓜田 ええ。なぜだか「会長」って呼ばれてて、周囲からもてはやされたり、恐れられたりしてるカタギって、だいたいああいうタイプなんです。山根会長より強烈な奴もたくさん見てきましたよ。「俺には若い兵隊が大勢いる。今でも刑務所から『会長』『会長』っていう手紙がたくさん届く」とか言ってるけど、おめえカタギだろ! ってのとか(笑)。「おい純士、俺の腕時計で今何時か見てくれ」って言うけど、文字盤が全部ダイヤで埋め尽くされてるから、時間なんかわかるかよ! ってのとか(笑)。「俺みたいな真のフィクサーは世の中で名前を知られていない。能ある鷹はなんとやら、ってやつだ」とか言ってるけど、おめえただ単に無名なだけだろ! って奴とか(笑)

――(笑)。

瓜田 そういう悪趣味で胡散臭いカタギって、夜の世界やグレーな世界には本当にたくさんいるんですよ。

――で、瓜田さんはそういう人たちのことをどう思っているんですか?

瓜田 俺は昔から“癖のあるおやじフリーク”みたいなところがあるから、山根会長とか籠池(泰典=森友学園元理事長)は大好物ですね。下手したら自分の40年後は、ああなってる可能性がある(笑)。そう思うと、嫌いになれないんですよ。かつては俺も山根会長同様、ゴッドファーザーのテーマ曲を着メロにしてたし(笑)。

――山根会長のどういう部分が好きですか?

瓜田 彼にはキュートさがあるじゃないですか。節々に見える素直さが可愛いというか。それに、アクが強くて、自分の意見を堂々と言える点も好きですね。逆に聞きたいんですけど、山根会長って、ここまで叩かれるような悪いことをしましたかね? 240万円の助成金の件はいったん置いとくとして、あとは「奈良判定」のことぐらいでしょ。現状、大きく問題視されてるのは。でもアマチュアボクシングの世界では実際、ダウン自体は加点の対象にならないし、グレーな判定も腐るほどあるのにねぇ。それらを除いたら、あとはあのヤクザチックな格好と、えらそうな態度と、もてなしリストとかで叩かれてるだけでしょ。「もてなされることの何が悪いんだ?」と俺は思うんですけどね。

――今おっしゃった部分以外だと、反社会的勢力との交際を問題視する声が多いです。

瓜田 友人知人、親族に不良がいるからって、非難されるのは人権侵害ですよ。ましてや山根会長の兄貴分とされる元組長は今では立派なカタギなんだろうし、仮に現役時代に付き合いがあったとしても、アマチュアボクシングの世界に、ヤクザの威光は影響しないはず。そんなにクリーンな世界を求めるなら、いっそのことルールもマススパーとかにすればいいんじゃないでしょうか。野郎同士がブン殴り合う競技に不良が関わらないほうが不自然ですよ。まあとにかく、ワイドショーで学級委員長みたいなコメントをしてる連中には、吐き気がしますね。第一、山根会長にそんなに問題があるんなら、ハナから神輿を担ぐなって話ですよ。「会長」「会長」って揉み手で近寄って、カンロ飴だのなんだのを差し入れて、よくわかってないジジイのことをさんざんいい気分にさせといて、急にハシゴを外す連中のほうがタチが悪いですよ。

――よくわかってないジジイ、とは?

瓜田 山根会長が、法律とか制度とか社会の空気をよくわかってない昔ながらのジジイだから、こうなったと思うんです。ヤクザの世界も実はそうなんですよ。「え? こんなジジイがこんなえらそうにしてるの?」ってパターンが多い。俺が現役のヤクザだった頃の感覚で言うと、よその組の親分なんかと刑務所で一緒になっても、縁もゆかりもないから、「なんだあのジジイ。頭にでけえイボついてんじゃねえか。ケケケ」と、からかいたくなったりもした。そんなもんなんですよ、関係のないジジイなんて。ただ、これがひとたび内側に入っちゃうと、話は別なんでしょうけどね。

――と、申しますと?

瓜田 同じ組織に入ってしまったら、「その変なジジイが怖い」んですよ。自分の経験を振り返ってみても、最初はよくわかないジジイだなと思ってたはずなのに、周りの話を聞いたりみんなが気を使う姿を見てるうちに、気づいたら自分も感化されちゃって、そのジジイのことが怖くなっちゃうことって、実際にありました。でも山根会長に関して言えば、怖さを遥かに上回る可愛さと素直さがあると思うんですよね。

――具体的には?

瓜田 具合が悪けりゃ雲隠れすりゃいいものを、ちゃんと出てきて、「俺はこう思ってる」ということをズバズバ言うじゃないですか。「カンロ飴は120円だぞ」とか、「俺にはヤクザとの付き合いがあったぞ」とか、「俺は賭博をやってるぞ」とか、「村田は生意気だ」とか(笑)。普通に考えたら非難されるようなことや自分が不利になるようなことも、どういうわけだか素直に言っちゃう。しかも、そこに深い計算はなさそう。

――確かに。

瓜田 そういう側面から考えると、あの人はきっと、「選手には嫌われたくない」っていう生き方をしてきたんだと思います。「選手あっての自分だ」みたいなことを本人も言ってたけど、それは嘘偽りないんじゃないかな。ただ、選手たちから「やっぱり山根さんってすごい!」と思ってもらいたい欲求が強すぎるあまり、格好つけた場面を作りすぎちゃって、結果こうなっちゃった感がある。助成金の件もきっと、法律や制度のことをよく知らないまんま、「おう、お前以外にも頑張ってた奴がもう2人おるやろ。3人で仲良く分けろや」みたいなノリだったんじゃないか。でもそうするといろんな問題が出てくることを周囲から指摘されて、「なんかいろいろ面倒くせえな。わかったよ。返しゃいいんだろ」となっただけのような。本当は選手たちから「俺らにも80万ずつくれるんだって! やっぱ会長しびれるわ~!」って言われることを期待してただけだと思う。あくまでテレビで見た人相と言動からの推測ですけど、俺はそう感じます。まあ、憎めない男ですよ。

――でもあの「奈良判定」は、やっぱりひどくないですか?(笑)

瓜田 いや、あの映像も、告発する側が提供したものじゃないですか。あのダイジェスト映像だけを見ると、バンバンバンと倒されたシーンと、観客の不満の声だけが入ってるから、「ああ、これは奈良の負けだ」と視聴者は誘導されちゃうけど、フルラウンドを見たら印象が変わるかもしれないし、他の試合がどうなのかまでは俺たち無関係な一般人にはわからない。告発する側は当然、山根会長を完全な悪者にしようという思いで自分たちに有利な材料を集めただろうから、あの映像だけで「奈良判定だ! 山根会長は悪だ!」とは言えませんね。

――グローブの独占販売と価格水増し問題については?

瓜田 ボクシングに限らず、どの格闘技でも「練習はこれでいいけど、試合はこれを使わないとダメ」ってのはよくある話。しかも、どの競技も公式のアイテムはバカ高い。オフィシャルのマークが入れば、それなりにするものですよ。振込先の件も本人が言ってたとおり、「法人口座がないから、孫のでいいか」というノリだと思う。基本、素直な人なんだと思いますよ。

――さっきから、めちゃくちゃ山根会長の肩を持ちますね。

瓜田 そりゃもう、大ファンですから(笑)。

――ところで、かつては“アウトローのカリスマ”と呼ばれていた瓜田さんですが、山根会長の「僕は世界から“カリスマ山根”って言われてる」という発言を聞いて、どう思いましたか?

瓜田 カリスマはカリスマの匂いがわかる、とでも言いましょうか。同じフォースを感じざるを得ませんでした。どういうことかというと、山根会長も籠池も俺も、「自分は只者じゃない」ということを、自分で言うんですよ(笑)。山根会長はことあるごとに「山根明が」とか「山根明として」とか、やたらと自分の名前を強調するでしょ。俺もしょっちゅう「新宿の瓜田として」とか「瓜田の名前を守るため」とか言うんですよ。おめえなんか知らねえよ、っていう奴の前でまで(笑)。それぐらい自分で自分を高く評価できるって部分に、同じフォースを感じます。

――同族愛がすごいですね。山根会長のファッションについてはどう思いますか?

瓜田 あれは渡世人に対する憧れが生んだ、いわゆる勘違いファッションでしょう。その筋の人の家に行けば、襲名式のときとかに撮った羽織袴の写真が飾られてますが、そういうのを見て「格好いいな。じゃあワシも」と思ってやったら、やり過ぎちゃったんだと思います。

――つまり、あの紋付袴はよろしくない、と。

瓜田 いや、いいんじゃないでしょうか。時代遅れな感は否めないけど、俺もああいうの、好きだから。一般企業の社長なんかはよく、ゴルフ場で撮った笑顔の写真とか、謎の外国人とセスナ機の前で握手してる写真とかを飾るでしょ?(笑) そういうなんだかよくわからない、力のない写真を飾るよりかは、極道に露骨にかぶれた写真をドーンと飾ったほうが、来客にもナメられないからいいんじゃないですかね。

――そういうハッタリ野郎を愛せますか?

瓜田 「愛すべき勘違い」ってやつですよ。実は本物だったとしたら愛せなくないですか? 「写真のまんまのドヤクザじゃねえか!」となったら、面倒くさいし笑えないですよ(笑)。だけど「ああ見えてこいつ、実は頭の先からつま先までカタギだった!」というオチがつけば、愛嬌も生まれるじゃないですか。

――山根愛が止まりませんね。

瓜田 はい。「俺はあなたの理解者ですよ」と言いたい。逆に今回の一件で嫌いになったのが、村田諒太ですね。

――それはなぜ?

瓜田 山根会長の息子がロンドン五輪の決勝で急遽セコンドについたときのことについて、「リングの下にもう一人の敵がいた」と関係者に漏らしたらしいけど、回りくどいと思うんですよ。これがもし井上尚弥や辰吉丈一郎みたいなケンカも気持ちも強い奴だったら、「なんであんたがここにいるんですか?」と直接文句を言ったと思うんです。それを言えなかったくせに、山根会長の旗色が悪くなった途端、SNSでああだこうだ書き始めるところが、村田イズムというか村田クオリティだなぁ、と。「お前みたいな優等生は勝手に怒られてろ!」と思いました。

――手厳しい。

瓜田 今回の一件で、山根会長を嫌う人種と、嫌わない人種が、くっきり分かれたと思います。俺は断然、後者ですね。「山根会長のフィギュアがあったら部屋に飾りたいぐらいだ」と言ったら、嫁から「そんなん要らんわ!」と怒られましたが(笑)。
(取材・文=岡林敬太/撮影=おひよ)

※瓜田純士の人生相談「No problem」
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