本気で好きじゃなかったんだ…。急に別れを切り出す「男の心理」
beauty news tokyo
ジャニオタがジャニーズを語るように、2.5次元オタが若手俳優を語るように、コスメやメイクについて楽しく真剣にSNSで情報を発信する「コスメ垢」が増えています。
「私もコスメ垢をつくってみたいけど、どうしたらいいかわからない……」
「ものすごいフォロワーがいる人って、一体何が違うの?」
今回は、コスメを限界まで楽しみたい人のために、Instagramでフォロワー数2万人のコスメ垢を運用しているtomokoさんにインタビュー。コスメ情報を発信するようになったきっかけから、初心者でも実践可能な「コスメ垢」テクまで、たっぷり聞いてきました。
——Instagramのフォロワー数が2万人のtomokoさん。コスメ垢運営を始めたのは、いつ頃なんでしょうか?
tomokoさん(以下:tomoko):2年ほど前ですね。淡々と、自分の気に入ったコスメを記録していくための備忘録のつもりでした。
——それが今では、フォロワー数が2万人に。もともとメイクがお好きだったんですか?
tomoko:昔から「キレイになりたい」という欲求を強く持っていました。素材を活かしたいタイプなので、整形手術ではなく、コスメを探求する方向に走りました。大学でも認知と化粧の関係について研究し、さらに興味を持つようになりました。
現在インスタのアカウントでは、PRを依頼されてコスメの紹介をすることもありますが、基本的には自分で使ってよかったものを発信しています。週2~3回はデパートなどのコスメカウンターに行きますね。出費がやばいです(笑)。
——とくに好きなブランドは、どこでしょうか?
tomoko:とりあえず買っちゃうのは「Dior(ディオール)」ですね。女性の社会的地位向上を訴えるブランドのメッセージにも共感しています。商品のクオリティが好きなのは「SUQQU(スック)」です。出す色と出すタイミングのすべてが琴線に触れる!奇をてらった配色に見えるアイテムもしっくり肌になじむのも素晴らしいです。
BA(ビューティーアドバイザー)さんの接客が好きで立ち寄ってしまうのは「CLARINS(クラランス)」です。
知識量も豊富だし提案力も素晴らしいBAさんに接客されるうち、買うつもりがなかったものを買ってしまうカウンターNo.1です。
——プレゼン力がすごい! 早速そのブランドのカウンターに行きたくなってしまいました。
tomoko:これまでに、アホみたいに買いまくって、結局使わない……という苦い経験を重ねてきたので(笑)。最近は、「本当に使うコスメか?」「モノや色味が私に合っているか?」をしっかり考えて買っています。
——経験を重ねた結果、この3ブランドに行き着いたんですね。
では、逆にあまり好きじゃないブランドというのも、あるんでしょうか?
tomoko :そうですね~、企業方針に賛同できないブランドや、プロモーションにばかりお金をかけているブランドは避けることが多いかな。商品はそれほどいいものではないのに、企業の戦略や広告によってみんなが踊らされている……という場合も結構あるんです。
SNSで発信する際も、紹介するコスメの「モノとしての良さ」が最大限に伝わるようにと意識して投稿しています。
——たしかに、tomokoさんの投稿は、ひとつひとつ「そのコスメのどういうところが良くて使っているのか」がきちんと説明されてますよね。コスメ初心者にとって、非常にわかりやすいです。
tomoko:「メイクのことは全然わからない」というフォロワーさんの割合は、結構多いですね。個別に質問してくださる方も多いので、やりがいを感じます。
——tomokoさんのアカウントは、コスメ写真の美しさもたまらないです。私自身も、いいコスメを見つけたと思ったり、メイクがうまくできたなと感じたりしたときに、SNSで発信したい気持ちが湧くんですが、こんな風にはできません……。
tomoko:実は、私自身も特別な機材を使ってるわけじゃないんですよ。撮影は基本、iPhoneです。
——え、一眼レフとかじゃないんですか?
tomoko:全然!最近のiPhoneは非常に性能がいいですし、普段使い慣れてるものを使うのが一番キレイに撮れますよ。ただ、インスタにアップする一枚を撮るために、何度も何度も撮り直しをしてるんです。私の携帯のカメラロール、こんな感じです。
——狂気を感じるまでに、同じ写真が……!100枚くらいありますよね?
tomoko:ありますね。インスタは「世界観の統一」を大事にすべきSNSです。アカウントのホーム画面、つまり最初の9枚で「フォローしたい!」と思わせないといけません。たった1枚でも「なんか違うな」という写真があるとダメ。写真を撮影する時間帯にもかなり気をつけてます。今の時期だと、10:00~10:30に撮るように限定しています。
——それはどうしてでしょう……?
tomoko:太陽の光の差し込み方によって、写真の印象が全然変わっちゃうんですよね。自然光が一番キレイに撮影できますが、どうしても光が足りないときは、床に立てるタイプの蛍光灯で調整することもあります。あと、大理石の上で撮りたいというこだわりがあって、専用のテーブルを用意しています。もともとは大理石風のプレートの上で撮っていたんですけど、光が反射しちゃってうまくいかなくて……。
——フォロワー数2万人までの道のりの裏に、ここまで細かいこだわりがあったとは……!
——ちなみに、初心者でも真似できるお役立ち撮影テクニックってありますか?
tomoko:撮影はスマホでいいんですけど、いくつか追加アイテムを使うといいです。たとえばラメのアイテムを撮りたいときは、ラメのきめ細かさを伝えるのが大切なので、接写レンズを使うといいです。それと、自撮りしたい方は絶対、インカメラではなく外カメラでやらねばなりません。
tomokoさん愛用のグッズたち。接写カメラ、手鏡、リングライト、肌チェッカーなど。
——え、どうしてですか?外カメラだと自分がどういう風に映ってるかが、撮影中確認できないですよね?
tomoko:外カメラのほうが、画素数がはるかに高いのでキレイに映るんですよ。撮影中の自分の姿も、手鏡を使えば問題ありません。自分の顔の前に外カメラをかざして、反対側にうつっているスクリーンの前に手鏡をかざしておくと、手鏡を通じて、自分の顔が見られます。
——すごい……!その発想は全くありませんでした。
tomoko:さらにおすすめは、リングライトをスマホにつけて明るくして撮影することです。女子高生の子に「え、自撮りするのにリングライト持ってないなんてやばくない?」って言われて。それで購入したんです(笑)。リングライトの光量をMAXにして自撮りすると、本当に写り方が変わるんです。接写レンズもリングライトも、Amazonで数百円で買えますよ。ぜひ試してみてください。
——早速Amazonでポチっちゃいました!他に、アカウント運営で気をつけていることはありますか?
tomoko:自撮りテクニックを熱く語りましたが、複数枚の写真を一度にまとめてインスタに投稿する際は、1枚目では「自分の顔を出さない」よう心がけています。
——そういえば、いわゆる「着画」が見当たりませんね。
tomoko:パッと見える画面に顔が写っていると、雰囲気がガチャガチャしちゃう。自分の顔が邪魔なんです。「クリアな」「あざやかな」「すっきりした」というコンセプトを設定して、大きく外れないように気をつけていますね。
——飽くなき探究心に惚れ惚れしました……。そうやって、コスメ垢に情熱をかけられるモチベーションはどこにあるんでしょうか?
tomoko:やっぱり、いろいろな方から「この新商品使ったことありますか?」とか「これ買おうか悩んでるんですけど、tomokoさん的にどうでしょうか?」とか、コスメについての質問をいただけると嬉しいんですよね。「この人がOKって言ってるなら大丈夫」と私のことを信頼してくださる方がいると思うと、とっても励みになるんです。
——世界観が統一されているだけじゃなくて「やさしさ」が感じられるのが、素敵なアカウントだと思います。
tomoko:新商品の情報をキャッチアップするだけじゃない、「駆け込み寺」的なアカウントとして、これからも続けていきたいです。
(後編に続く)