水島裕、寿美菜子らが出演--戦争中の少年と犬猫の絆の物語朗読劇「青空」インタビュー

WebNewtype

2018/8/7 07:00

数多くのテレビドラマや映画をはじめとした数多くの作品を手がける、脚本家・劇作家・演出家・小説家・作詞家の樫田正剛さんが主宰の方南ぐみ企画公演 朗読劇「青空」が、2018年8月8日(水)から8月19日(日)まで三越劇場で上演されます。

この「青空」は、太平洋戦争の真っ只中で生きる少年と、兄妹のような存在である柴犬とキジトラ猫の絆を描く朗読劇。物資不足に陥ったお国が出した命令は「家庭で飼育している犬と猫と差し出せ」――犬と猫の命を助けたいと思った少年は――。

俳優、声優、タレント、歌手と、個性あふれるキャスト陣が日替わりで出演し、同じ組み合わせが一度もないという一期一会の公演です。

今回は8月10日(金)公演に出演される、水島裕さん、寿美菜子さん、八神蓮さん、前島亜美さんに、出演前の意気込みと朗読劇の面白さを語っていただきました。

――お忙しいところ、お時間をいただきありがとうございます。今回の朗読劇「青空」に出演されるきっかけから教えてください

八神:僕は以前、樫田さんが演出された「道」という舞台に1日だけゲストで参加したことがあったんです。1日だけでしたのであまり深い関わりはなかったんですが、今回のオファーをいただいて本を拝見して「こんな素敵な作品を創る人なんだ」って思って。僕はペットをたくさん飼ってるんです。だからもう「ぜひやりたいです!」と伝えました。

寿:私は(水島)裕さんからお話をいただいたのがきっかけです。以前から裕さんが主宰されている舞台や朗読劇には参加させていただいてたので、「ぜひぜひお願いします!」と。でも、出演されているのがすごい方々ばかりで、もう本当に驚きました。

前島:私はマネージャーさんから「こういう朗読劇があるけれど」って教えていただきました。まず本を読ませていただいたんですが、初見でものすごく感動してしまって、ボロボロ泣いちゃいました。カフェで読んでいたんですけど、周りに人がいるのに一人、大泣きしちゃって。“いま私、変な人って思われてる~”って(苦笑)。それぐらい感動して、「もうぜひにやらせてください」ってお願いしました。

――水島さんは出演だけでなく、キャスティングにも参加されていますよね。方南ぐみさんとは以前からお付き合いがあったのですか?

水島:いや、全くなくて。

一同:え~?

水島:数十年の付き合いがある友人から、「8月に朗読劇があるけれどどう?」って連絡をもらって、樫田さんを紹介いただいたのがきっかけなんです。僕は出演だけだと思ってたんだけど、樫田さんからは「じゃあ、キャスティングも」って。

一同:笑

水島:樫田さん、すごい魅力的な方で、あれよあれよという間に巻き込まれ引き込まれちゃった(笑)。

寿:樫田さんからは、出演者のリクエストはあったんですか?

水島:誰それがいいっていう具体的なリクエストはなかったけど、条件が一つあって、「犬猫が好き動物が好きな人をお願いします」と言われました。だから、今回の作品ではとても素敵な人たちがOKしてくれたと思っています。

――本を読んで皆さんどのように感じられましたか?

前島:さっき本を読んで泣いちゃったって言いましたけど、ものすごく心に響く言葉がたくさんありました。私は今、二十歳なんですが、私たちの世代が見ることで感じられること、新しく知ること、思うことがあって……。あと、私は猫を2匹飼っていたので、グッときてしまいますね。自分にとって初めての朗読劇なので、皆さんから勉強させていただいて頑張りたいです。

八神:僕はひいおばあちゃんから戦争中の話をいくつか聞かされていたんです。金属を供出しなくてはいけなくて大変だったという話は知識として知っていましたが、それでも犬猫の供出まであったなんて知らなくて……。

水島:そう、僕も初めて聞いた。

八神:そうなんですよ、聞いたこともなかった。そういう初めて知る知識もあって驚きましたし、なにより犬とか猫って頭がいいじゃないですか。僕が飼っている動物たちは頭の良さでは犬や猫には負けちゃうけど、だからこそ、犬や猫の感情の豊かさや感受性の高さはよくわかります。そんな彼らの話ですから、色々と考えてしまいました。

寿:私は実家で猫を飼っていたんです。19歳までいてくれました。だからってワケじゃないのですが、犬と猫では、猫の役が多かったんです。人としても犬っぽい性格より猫のような気まぐれな性格のキャラが多かったような……。

水島:本人はどっち?

寿:猫、ですね。だから今回は初めての犬役なので、かなり頑張って犬を観察したんですよ! そうしたら、自分ではわかっているつもりだったのに、知らないことばかりでたくさんの発見がありました。

……お話もそうなんですよね。さきほど八神さんがおっしゃったとおり、犬猫の供出命令なんて知らなかった。本当はこんな状況なんだろう、大変だったんだろうというのは、何となくわかっているつもりだったけど、そうじゃなかった。

水島:僕は戦争を扱った重い話って、見る側としてはあまり好みではないんですよ。でも、この「青空」は戦争中の人間と動物の愛情をテーマとしていますが、暗くはないんです。みんなもそう思わなかった?

八神:確かに、暗い印象はありませんね。

水島:気持ちが揺さぶられて涙がでるのは、確かにそうなんだけど、だからといって暗いかというと違うんです。悲しいよりは切ないというか……。“戦争物の朗読劇”という言葉から想像されるイメージとはちょっと、いやかなり違う。心が揺れる、震える話なんだよね。

――普段されている舞台や声優のお芝居と朗読劇の違いはありますか?

八神:僕は基本が舞台や映像で、顔の表情や相手との立ち位置といった見せられる武器がたくさんある中で(舞台に)立っているんですけど、そういう武器が朗読劇では使えないんですね。でも、武器がなくなることで見えてくること、表現できることがあるとも思っています。お客さんに“見せる”のではなく“想像してもらえる”ような朗読ができたらなと思っています。

前島:私も普段、舞台での芝居が多くて朗読劇は初めてなんです。朗読劇は会場にいる全員で共有している緊張感みたいなのがすごく好きで、よく観に行っていたんです。届けられる言葉から想像して作品を受け取るような感覚って、他にはない魅力だと思います。だから、こうやって舞台上から送る側になって、実はいまものすごく緊張しています……。

寿:声のお芝居という点ではあまり大きく変わっている感覚はないんですが、その場で作った空気感を直にお客さんが感じ取ってくれるというのは、朗読劇ならではの魅力ですよね。私は朗読しているときの表情が、想像をよりふくらませるためのプラスαになったらいいな、そんな表情をしていたら素敵だなあと思いながら読んではいるのですが……。

水島:僕ら声優がアフレコをするときの映像って、制約があると同時にヒントでもあるんです。読む速度、声の強弱を映像から探ることができるので。でも、朗読劇はそれがないので、出演者がそれぞれ自分の中の材料を持ち寄って作り上げなきゃいけないんです。

今回のメンバーで僕が以前から存じ上げているのは寿さんだけで、八神さん、前島さんとは、今日、初めてお会いしたんです。もっと言うと、稽古もこれから(笑)。

だから、このメンバーでどんな化学変化が起きるのか、ものすごく楽しみなんです。そしてきっとすごいことになるという確信はあります。

劇場という空間で一緒に味わえる物って、やっぱりその場に行かなきゃ味わえないんですよ。しかも、この組み合わせは1日だけなんです。だから、ぜひ足を運んでほしいですね。

八神:「青空」って、読み手が変わるだけでだいぶ印象が変わる話ですから、個性がより強くでると思います。

寿:確かにそうですよね。何日か見てもらえたら、それぞれの色が楽しめると思います。

水島:聞いた話だけど、上演時間って日によって違うんだって。

一同:えー?(驚)

水島:ほら、みんなの読むスピードが違うから。同じ本ですけど、受ける印象は日によってだいぶ違うと思います。とはいえ、まずは8月10日(金)の僕らの回をぜひぜひ。

一同:劇場でお待ちしています!(WebNewtype・小川陽平)

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