警察の特殊部隊「SAT」には軍レベルの装備品


警察の特殊部隊として「SIT」と「SAT」がよく知られていますが、目的がまったく違っています。SITは犯人の身柄確保が優先ですが、SATは現場の危機的状況を狙撃などで排除することを大前提。拳銃が主力のSITとは違い、SATの主力銃器は短機関銃。軽量小型なので狭い航空機内や室内での使用に適しています。

警察の特殊部隊「SAT」には軍レベルの装備品

警察の特殊部隊「SAT」の短機関銃


警察の特殊急襲部隊「SAT」では、機関拳銃の所持が認められています。そして、SATに配備されているのがドイツ・ヘッケラー&コッホの「MP5」です。MP5は世界で最も使用されている短機関銃であり、100を超える派生型が存在します。

日本の警察では銃床が伸縮する「MP5A5」、伸縮型で消炎制退器を装着した「MP5F」、減音器を装着した「MP5SD6」、銃床がなく銃身の短い「MP5K」が確認済み。MP5は命中精度が高く、連射時のコントロールが容易なことが特徴です。

MP5の名を世界に広めたのが、1977年の「ルフトハンザ航空ハイジャック事件」。この時、西ドイツの対テロ部隊「GSG-9」は、MP5を装備して機内に突入しました。そして、テロリスト3名を射殺、1名を逮捕する一方で、人質全員を5分で救出。高い射撃精度を要求される特殊部隊用短機関銃として一躍有名になったのです。

このほか、1989年に陸上自衛隊で制式化されたアサルトライフル「89式5.56㎜小銃」もSATの装備品。国内メーカーの利点を活かし、日本人の体格に適したコンパクトな設計が特徴です。

特殊部隊の防具の重要なポイント


以前は重たい金属製だったSATの防具は、新たな素材の出現により軽量化が進んでいます。動きを損なわないことも、警察の特殊部隊の防具に求められる重要なポイントだからです。

頭部を保護するヘルメットは、軽量で強度にも優れたケブラー素材です。「アサルトスーツ」と呼ばれる突入服に身を包み、弾丸から身を守る防弾ベストを着込みます。下腹部や上腕部を保護するプレートが付属して「突入型防弾衣」と呼ばれます。

この上に予備弾倉や無線機などの装備品が収納できる「タクティカルベスト」や、肘や膝を保護するパッドを装着するのが基本的なスタイルです。これらの装備で固め、身を守るために使用するのが防弾盾。金属のジュラルミンではなく、ポリカーボネートやケブラーといった強化プラスチック製に移行しています。

ポリカーボネート製は透明なのが特徴。小型盾として左手で持ち、右手に拳銃を所持して突入する際に使用されます。黒色のケブラー製は大型防弾盾として、突入よりも防護用として隊員を銃弾から守ります。

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