iPhone&Windowsの組み合わせは意外と悪くない

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Image:Andrew Couts (Gizmodo)

意外と仲良かったんだ。

Apple(アップル)のプロダクトを使ったことのある人なら、彼らにとって「ライバル会社のハードウェアとの互換性」はあまり重要じゃないらしいのをご存じかと思います。でもiPhoneとWindowsの相性は、想像されているほどには悪くないんです。

まず良いニュースは、そもそも現在のiPhoneは、昔みたいにパソコンに依存してないってことです。つまりWindowsやmacOSに入れたiTunesと接続してセットアップする必要がなく、完全にスタンドアロンのデバイスとして使えます。だから通常は、Windowsマシンとの相性なんてまったく意識しなくても、iPhoneは快適に使えます。

ただ問題は、iPhoneに入ってるデータをWIndowsマシンに移動させたいとか、WindowsマシンにあるデータをiPhoneでバックアップしておきたいとか、macOSにあるiPhoneとの連携技を真似したい、たとえば同じ文書をパソコンとiPhoneから編集してみたい、といった欲が出てきたときです。

これらを実現する方法は、じつはいろいろあります。問題はそのやり方をどう選ぶのかってことですが、それは自分がApple純正アプリをどれくらい使ってるかとか、Windowsパソコンで具体的に何をしたいかとか、iPhoneとWindowsをどれくらい密に連携させたいか、といった事情に合わせて決められます。

Windows用iCloudとiTunesをインストール

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Image: ギズモード・ジャパン

Windows用iCloudは、Windowsユーザーに対するAppleの歩み寄りを体現したものです。iPhoneにある多くのものは、写真も動画もメールもブックマークもいろんなファイルも、Windows用iCloudのおかげでWindowsマシンに移動できるようになりました。

データ管理ツールとして一番まとまってて機能満載、というほどでもないんですが、少なくともApple純正アプリなので、そこそこ定期的に更新もされてます。
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Image: ギズモード・ジャパン

特に、メールや写真などいろんなデータをiCloudに保存している人なら、WindowsマシンにもiCloudアプリを入れておくと便利です。iPhoneで使うデータをWindowsマシンにも入れておけば、ディスク上に物理的にバックアップができるし、そのデータは編集・参照・共有などなどやりたいようにできます。

iCloudアプリをWindowsにインストールしてApple IDでサインインすると、iCloud上のどのデータをWindows上に同期させたいか聞かれます。具体的には、写真なのか、iCloud Driveのファイルなのか、メールなのか連絡先なのかカレンダーなのか(Outlookとも同期可能なんです)といったことです。設定ウィザードから、iOSで使っているブックマークをエクスポートしてChromeで使うことも(拡張機能を使ってですが)できます。
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Windows用iTunes。
Image: Gizmodo US

Windowsにある写真や動画ファイルをiCloudのフォトライブラリに同期させ、それをiPhoneで使えるようにもできるし、逆にiPhoneからWindowsマシンのフォルダにファイルを同期させることも可能です。iCloud DriveまたはiCloudに写真が追加されると、それがWindowsのエクスプローラーに表示される、という流れです。

この方法は、iPhoneのApple純正アプリをヘビーに使っていて、メールや写真といった大事なデータは何でもWindowsにコピーしておきたい人に一番オススメです。普段からAppleのアプリを多用している人なら、Windowsマシンとの連携にもAppleの機能を使う方が安心できるでしょう。

同期させるデータ次第では、iCloudだけじゃなくiTunesもインストールした方がいいかもしれません。Windowsマシンに何らかの音楽ファイルがあってそれをiPhoneに同期させるとしたら、Windows版iTunesは必須です。ただし今どきは音楽もクラウドとかストリーミングベースに移行しつつあるので、iTunesを入れる必然性は一昔前に比べたら薄いです。

それでも、巨大な音楽のライブラリをWindowsマシンで管理したい人、iPhoneで買った映画をパソコンで見たい人、またはiPhoneのデータをローカルなマシンでバックアップしたい人は、Windows版iTunesを入れておくのがオススメです。一方、音楽とか映画はSpotifyとNetflixで間に合ってるという人なら、Windows用iCloudだけで問題ないと思います。

WindowsアプリからiCloudにアクセス


上に書いたように、Windows用iCloudを入れておけばAppleのサービスとWindowsの連携にまつわる面倒はだいたいまとめて片付くんですが、「メールだけ」とか「カレンダーだけ」みたいに、必要な部分だけ同期させたい人もいると思います。そういう場合は、Windows側のアプリからApple側のデータにピンポイントでアクセスするようなアプローチが有効です。
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Windowsのメールアプリ。
Image: ギズモード・ジャパン

たとえばWindows 10でメールアプリを開き、「アカウント」をクリックして、「アカウントの追加」をします。すると、オプションとしてiCloudが表示されます。ここでiCloudのメールアドレスとパスワードでサインインすると、WindowsのメールアプリでもiCloudメールの送受信ができます。

ただ2段階認証を設定している場合、Apple IDの管理画面からアプリ専用パスワードを発行しなきゃいけないようです。Apple IDの管理画面を開き、「セキュリティ」の中にある「App用パスワード」の下、「パスワードを生成…」を押すと、発行するパスワードのラベル(名前)を聞かれます。適当な文字列(「Windows mail」とか)を入力して「作成」を押します。すると多分アルファベットとハイフンでできた長いパスワードが表示されるので、それをコピーしてWindowsのメールアプリのパスワード入力ボックスに貼り付けます。

Windows 10のPeopleアプリやカレンダーアプリでも同様のことが可能です。アプリ画面の左下にある歯車アイコンをクリックすると、iCloudが追加可能なアカウントとして表示されます。ただWIndows用iCloudをすでにインストールしている場合、この設定はもう自動でできているかもしれません。
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Windowsのアカウント設定。
Image: ギズモード・ジャパン

これらの設定は、Windows全体のアカウント設定として行うことも可能です。アカウント設定の中で「メール&アプリのアカウント」を選択、「アカウントの追加」を押すとその中の選択肢にiCloudが入ってます。

この方法は、Windows用iCloudをインストールすれば自動でできることを手動で設定するようなものです。Apple IDベースの情報をWindowsでも使いたい、でもWindowsに余計なソフトウェアをインストールしたくないという場合は、このやり方が向いてると思います。

WebのiCloudを使う


Windowsでいつも使っているブラウザでWebのiCloudにアクセスし、Apple IDでサインインすれば、iPhone上のいろんなデータやファイルにアクセスできます。

そうすれば、たとえばWindows上にPagesとかNumbersといったアプリがインストールされていなくても(というかこれらのアプリにはWindows版がない)、Pages文書やNumbersスプレッドシートをWindowsマシン上で開くことができます。
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WebのiCloud。
Image: ギズモード・ジャパン

この方法で、iCloudのメールを読んだり、iCloud Driveのファイルを開いたり、iOS上にあるリマインダやメモを読んだり、iPhoneで撮った写真や動画を見たり、連絡先やカレンダーを開いたりが可能です。ただiMessageに関しては、残念ながらここから開いたりは(少なくとも今のところ)できません。

この方法は、上に書いたふたつの方法より手軽なアプローチです。データは全部クラウド上に置いたままで、ブラウザを閉じればすべて消えます。ただしできることはより限定的で、たとえば写真を編集したいときにはいったんダウンロードしなきゃいけません。
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Webで見るNumbers。
Image: Gizmodo US

このやり方が向いているのは「iPhone上の何かに一時的にアクセスしたいだけ。わざわざWindowsにアカウントを同期させたいわけじゃない」みたいなケースです。特にカレンダーとか連絡先といった情報を同期させると、かえって厄介なこともあります。それからMacとWindows PC両方使っている人が、AppleのアプリのファイルをWeb経由で共有するのにも便利です。

あとは「iPhoneを探す」機能がオンになっていれば、ブラウザ版iCloudはiPhoneを探すときにも使えます。または、間違って消してしまった連絡先やカレンダー、リマインダー、iCloud Driveファイルを復活させるときにも役立ちます。

メインのアプリをAppleとは別のアプリ群に乗り換える


Windows用iCloudをインストールしたり、Appleアカウントを同期させたり、必要に応じてiCloudのWebインターフェースを使えたりしても、それでもiPhoneの一部の機能にはWindowsからアクセスできません(たとえばiMessageとかApple Mapsとか)。
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iOS用Outlook。
Image: Microsoft

それでもiPhoneとWindowsマシンをなるべくシームレスに使うためのもうひとつの考え方は、iOSとWindows両方で使えるアプリをメインに使うというものです。ただしそのために必要な手間は、iPhone上でデフォルトアプリをどれくらい使っているかにかかってきます。たとえばメールアプリは他のアプリで情報を使わせてくれますが、iMessageはそうじゃありません。

乗り換えるアプリ群の候補としては、たとえばMicrosoft系のOutlookWordCortanaといったアプリたちがあります。これらをパソコンだけじゃなくiPhoneでも使えば、そのデータは全部Windows上のアプリとシームレスに同期でき、どこでも使えるMicrosoftのログイン情報でコントロールできます。WindowsとかOfficeのヘビーユーザーで、iPhoneは買ったばかりという人なら、これはスマホとパソコンを連携して使う賢い方法だと思われます。
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iOS用Googleアプリ群。
Image: ギズモード・ジャパン

もうひとつの選択肢はGoogle系サービスを多用することです。Gmailはもちろん、Googleドライブ、Googleマップ、GoogleフォトといったGoogle系サービスの明らかなメリットは、全部WebベースなのでOSに縛られないということです。なのでWindowsやmacOSだけじゃなく、Androidで使っている情報まで同期できます。特にGoogleフォトは、iPhoneとWindowsという組み合わせに限らずどこからでも写真や動画を追加したり閲覧したりできて便利です。

最初に書いたように、これらの選択肢はどれかひとつが決定版というものじゃなく、自分の好みや使っているデータ量に合わせて組み合わせる必要があります。今はiPhoneにWindows系アプリがあり、WindowsでもiTunesやiCloudが使えて、さらにどっちのプラットフォームでも使えるユニバーサルなアプリもあります。

これらを使いこなして、なるべくいろんなことをストレスなくシームレスに使いたいですね。とはいえ、いつまでもかたくなにAppleデバイスでしか使えない機能、たとえばiMessageとかiMessage、iMessageみたいのもありますけどね~。

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