「いつも笑っていなさい」


プライベートでは「オッチョコチョイで、“天然”なところがあって、そして何よりも大変な“ふざけんぼ”で、人を笑わせないと気が済まないタチ」……。

2017年6月13日、81歳で逝去された野際陽子さん。死の1か月前まで収録をこなし、いくつになっても変わらない知的で凛とした美しさを、最期まで貫き通した女性でした。

そんな彼女の素顔を、ひとり娘である真瀬樹里さんが著書の『母、野際陽子 81年のシナリオ』で語っています。
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“天然”でおしゃれが大好きな勉強家


美容や健康オタクで、おしゃれも大好き。

一方で、「社会への好奇心も旺盛で、毎日欠かさず新聞を何紙も読むなど、読書家で勉強も大好き」というイメージ通りの側面も持ち合わせていたようです。

そんな野際さんが、娘の真瀬さんに言い聞かせていたのは、次のようなことでした。

いつも笑っていなさい。(中略)不機嫌な顔をしちゃダメ。ふてくされた顔はダメ。悩んでいる、落ち込んでいる、という顔だってダメ。そういう顔をしているうちに、本当にそういう顔になっちゃうのよ、と言うのです。
p.45より引用

ネガティブなオーラを出すと、周りの人を嫌な気分にさせてしまう。

いつも陽のオーラで場を明るくしてきた野際さんが、自分自身に言い聞かせていたようだったとも綴っています。
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母娘で素直に話し合える関係性って、いいな


自由奔放で自立した性格だった野際さんは、「きっと結婚しないし、子どもも産まないだろう」と考えていたそう。

アナウンサーとして就職したNHKを「パリに行きたい」という理由で退社し、帰国後、念願だった女優の道を歩み始めます。

転機となったのは、千葉真一さんとの結婚。

真瀬さんはこう語っています。

思うままに生きるのが好きな、結婚にはあまり向いていない性格だった母は、20年余りの結婚生活で我慢することを学び、自分を抑えることを学んだ、と言います。
p.137より引用

結婚、出産は、野際さんのその後の演技にも不可欠な経験だったといえるでしょう。

しかし、後に千葉さんと離婚した野際さんは、本来の自分を取り戻し、年を追うごとに若々しく輝いていったそうです。

そんな中、厳しい母であった野際さんに対し「もっと話を聞いてもらいたい」という思いを抱き続けていたという真瀬さん。

野際さんが70歳を超えてから、母娘で泣きながら話し合い、素直に相手を思いやれる関係になれたそう。

いつも完璧でクールなイメージのあった野際さん。

その美しさを支えたのは、大切にしていた仕事と、人生経験から得た芯の強さでした。

自然体でチャーミングな素顔の野際さんに、改めて勇気づけられる一冊です。

母、野際陽子 81年のシナリオ


著者:真瀬樹里
発行:朝日新聞出版
定価:1,500円(税別)

Image via Shutterstock

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