熱中症の予防に!梅干を使って脱水を防ぐ方法

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2018/8/5 20:45

暑さや運動量、体調などにより、体温上昇と身体の中の調整機能のバランスが崩れて様々な症状が起こる熱中症。循環血液量も減った脱水症の状態では、さらに危険を伴います。

熱中症の仕組みと予防法

熱中症が起きるような状態で大量に発汗すると、体内からは水分だけでなく、大量のミネラル、特に塩化ナトリウム(塩分)が失われてしまいます。塩化ナトリウムが失われることで循環血液量が減少し、末梢に行く血液量が減少してしまうため、体温を下げにくくなってしまうのです。熱中症になると、体に熱がたまった状態で循環不全になるため、重度の場合は死亡してしまうケースもあります。

大量に発汗することが予想される場合には、塩分を含む飲み物が脱水症の予防に有効です。この時の塩分、塩化ナトリウムの濃度は生理食塩水の濃度よりは低い濃度で良いとされています。生理食塩水の濃度は、現在の海水の1/3程度に相当する約0.9%。人間の体液、血液のミネラルの組成割合は海水に似ているのです。

「ブドウ糖」が塩分の吸収を助ける?

水は胃では吸収されずに腸で吸収されます。小腸でのナトリウムの吸収は、ブドウ糖と同じ経路で行われます。ブドウ糖があるとナトリウムの吸収が速く行われる事になります。コレラなどの治療にも用いる経口補水液では、ナトリウムが吸収され易いように成分にブドウ糖を加えてあります。

それでは次に、冷蔵庫にあるもので手軽に作れる経口補水液をご紹介しましょう。

手軽な熱中症予防にも有効な「梅干し」の成分

脱水症の改善に用いる経口補水液。これは、食塩、クエン酸ナトリウム、塩化カリウムとブトウ糖で作られます。小腸ではナトリウムイオンとブドウ糖分子が1対1で吸収されるので、濃度調整もその割合で行います。

かなり専門的に聞こえるかもしれませんが、実はおなじみの食品で代用することができるのです。これらすべての成分を含んでいるのが「梅干し」です。梅干しは大きさや塩分濃度も様々ですが、1粒を水500mLから1Lに溶かすと、濃度的には、生理食塩水の数分の1の濃度となります。

ブドウ糖補給には「蜂蜜」がおすすめ

ブドウ糖を砂糖で代用できると考える人もいそうですが、台所にある砂糖の成分は、残念ながらブドウ糖ではなくてブドウ糖と果糖が結合したショ糖です。

身近なものでブドウ糖を多く含んでいるのは「蜂蜜」です。蜂蜜の成分は約40%がブドウ糖で、約40%が果糖です。食塩とブドウ糖の分子量の比は約3として、簡単な計算なので省略しますが、梅干し1粒に大さじ1杯の蜂蜜を加えると、ナトリウムイオンとブドウ糖分子が1対1程度になります。

作り方は、水500mLから1Lに、梅干し1粒と大さじ1杯の蜂蜜を加えるだけ。梅干しと蜂蜜だけでは、爽やかさに欠けると感じる方は、クエン酸が多いレモンを加えてみても良いでしょう。

注意点として、蜂蜜を使うので1歳未満の乳児には飲ませないで下さい。もし乳児用に調製する時には、蜂蜜の代わりに砂糖を使って下さい。腸の中でショ糖がブドウ糖と果糖に分解されてから吸収されます。

夏は外出前に水分補給の習慣を

屋外へ出て喉が渇いた状態で水を飲み始めても、すでに脱水症が始まっているので自家製経口補水液の効果を活かせません。

自家製の経口補水液の飲み方は、発汗すると予測されるとき、気温が高い屋外へ出かける前に飲んでおくことです。コップ1杯程度の量で試してみて下さい。
(文:西園寺 克)

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