「子どもがスマホ・ゲーム漬けにならない子育て法」時間制限なしでも大丈夫!?

ウレぴあ総研

2018/7/30 17:05

幼児や小学生の子どもに、スマートフォンやゲーム機(ニンテンドースイッチ、ニンテンドー3DSなど)をやらせていますか? ルールはどうしていますか?

スマホやゲームを与える際に、親からよく聞かれるのが「子どもが、スマホ漬け、ゲーム漬けにならないか心配」との声。

「買い与えていない」や、「1日30分や1時間など、時間制限をしてやらせている」など、各家庭で工夫がなされていますが、いったい、どのようなやり方が正解なのでしょうか。

「無制限にやらせても、スマホ・ゲーム漬けにならない」という、とある家庭の子育て方法を紹介します。

■ほどなく飽きて他の楽しみを探しはじめる

我が家には、現在、小学3年生と、小学1年生の子どもがいます。

どちらにも、時間制限することなく、好きにやらせていますが、スマホ漬け、ゲーム漬けとはほど遠い状況です。

たとえば夏休み、父親である私が、大半は自宅で仕事をしているので、子どもたちは1日中家にいます。

当然、ニンテンドースイッチで「スプラトゥーン2」をやったり、スマートフォンやタブレットで動画を観たり、アプリで遊んだりしています。

が、朝には、自分から進んで宿題や自由研究の工作をやりますし、夕方には、晩ご飯やお風呂の支度をします。

先日は、10日間くらい取材やキャンプでお出かけ続きだったのもあり、特に「外で遊びなさい」とも何とも言わずに、本人たちに任せておきました。

すると、3~4日はスマホやゲームばかりやっていましたが、ほどなく「どこか行きたーい」と言い出して、おじいちゃんを誘って水族館に出かけて行きました。

次の日には、木材が欲しいからホームセンターに連れて行ってとせがんで、望みの物を手に入れると、工作に熱中していました。

■スマホ漬け、ゲーム漬けにならない3つの理由

とはいえ、当然ではありますが、「ただ無制限にやらせて放置すればいい」というものではありません。

「もうスマホ漬け、ゲーム漬けになる心配はないな」と、親が安心できるようになるまでには、数年かかっています。

我が家の場合では、大きく3つのコツがありました。

■1. ルールを決め、例外を絶対に認めない

無制限にやらせている、とは言っても、時間制限をしていないだけで、ルールは設けています。

    「やるべきことをやってから遊ぶ」あるいは、「やるべきことが発生したら、即座に中断して、先に用事を片付ける」ということ。

    もちろん、就寝時間が来たら、スマホやゲームは終わりです。

    守れなかったり、八つ当たりをしたりしたら、即座に没収になります。(補足:没収は長期のものではなく、何が問題で、今後どうすべきかを話しにくれば、すぐに返還しています。取り上げることが目的ではなく、適切な付き合い方を身に付けてもらうことが目的であるためです)

    ポイントは、例外は絶対に認めず、徹底するということ。

    「不確実あるいは不定期の報酬は依存性が高い」という事実は、依存症の研究でも明らかになっています。

    たとえば、ペットの行動をコントロールしたいと思う場合がある。犬が食卓の食べ物を欲しがると考えてみてほしい。あなたは自制しようとするものの、しばしば与えてしまうだろう。

    あなたは、自分自身にいつもそうするわけではないと言い聞かせ、自分は上手くやっていると思うが、実際は、犬が欲しがらないようにすることをかえって難しくしているのである。

    子どもや学生などの場合も、似た状況を容易に想像することができる。

    M・クーハー『溺れる脳: 人はなぜ依存症になるのか』

    親の気分で、ルールをコロコロ変えれば、子どもはより「やりたい」という欲求を強めるのです。

    もちろん、一貫性がなければ、子どもだって納得いかないので、言うことをきかなかったり、ダダをこねたりして当然です。

    けれども、厳密に徹底していれば、次第にルールを守れるようになっていきます。

    ■2.「自分でコントロールする」訓練を根気強く行う

    もちろん、ルールを設定しても、守れないことは多々あります。

    たとえば、家族が帰ってきてもゲームに夢中で挨拶をしなかったり、朝起きてすぐに身支度もせず動画を見始めたり……枚挙に暇がありません。

    大人でも、ついついスマホを見てしまう、ということがありますが、子どもは、発達が未成熟ですので、なおさら。できなくて当然です。ですので、できないからと言って、そのたびに失望したり、遠ざけたりするのは、上策とは言えません。

    スマホやゲームに熱中しているかたわら、自分が置かれている状況を認識し、適切な判断をする訓練を、根気強く、継続的に行っていくことが大切です。

    私は、子どもがルールを守れなかったときに、「自分でコントロールできる人だけが、スマホやゲームで好きなだけ遊ぶ資格がある」という主旨の話をします。

    「自分でコントロールできるなら、好きなだけ遊んでいいよ。でも、コントロールできないなら、よそのおうちみたいに “あなたにコントロールは無理” と決め付けて、1日30分までと時間制限するよ。どっちがいい?」

    何十回となく繰り返されたやり取りがあって、現在は、ルールを守れないことはほとんどなくなってきています。

    ■3. スマホ・ゲーム以外の楽しみを無数に教える

    そして、最も大切なのは、広く世の中を見せて回り、様々な体験をさせ、スマートフォンやゲーム以外の楽しいことを、どんどん教えていくことだと思っています。

    もちろん、スマホやゲームは、中毒性があるほど面白いものです。が、スマホやゲーム以上に魅力的で、楽しいものも、たくさんあります。

    我が家では、個人事業やボランティアで、年間30泊前後のキャンプし、年間のべ200~300人の親子等との関わりがあります。

    そのたびに、異年齢の子ども同士でごちゃまぜになって遊び、川遊びをしたり、カヤックをしたり、火遊びをしたりしています。ほかにも、トレッキング、海遊び、釣り、スキー、スノーボードなども含めると、自然の中で身体を動かす遊びは、年間50~60日。

    工作、お絵描き、ハンドメイド、映画鑑賞、漫画、読書などクリエイティブな方面でも、たくさんの好き・得意がありますし、取材や旅行にも頻繁に連れ出します。

    こういった日常があると、夏休みに3日・4日連続でゲーム漬けでも、まず親の側が全然心配になりません。これが精神衛生上、とてもいい。

    子どもたちも程なく飽きて、他の楽しみを探すようになるのは、冒頭で触れたとおりです。

    我が家の環境は、一般的とは言えないとは思いますが、「ゲームばかりやって……」とイライラするなら、それはゲームが悪いわけではなく、「本当はもっと色々な経験をさせてあげたいのに、できていない」ストレスがあるのかもしれません。

    家庭内で話し合うと、解決策が見付かるかもしれませんね。

    ■そもそも「遮断・制限」は現実的ではない

    我が家が、スマートフォンやゲームで積極的に遊ばせているのは、人生を豊かにするためにあらゆる楽しみを積極的に教えたい、あるいは将来を考えてITテクノロジーに慣れさせたいという理由もありますが、根本的には、「遮断・制限するのは不可能」だと考えているためです。

    スマホやゲームを制限したり、禁止したりしても、今の時代、世の中にはいくらでも溢れています。

    子どもが小さいうちはそれで良くとも、成長すればそのうち必ず、抜け道を見つけるでしょう。

    ■付き合い方を訓練する重要性

    抜け道を見つけずとも、親の手を離れれば、自分で手に入れられるようになります。

    それまで一切、スマホやゲームとの付き合い方を訓練しておらず、自己認知力、セルフコントロール力が備わっていなかったら、子ども時代にハマるよりも、もっと酷いことになるかもしれません。

    どうせ遮断できないなら、小さいうちから、積極的に、付き合い方を訓練していくのがベターではないか、と感じています。

    ■「いつでもできる」から優先順位が下がる

    また、我が家の子どもたちを見ていると、興味深い事実が見えてきます。

    「ルールさえ守ればいつでもできる」からこそ、相対的に、スマートフォンやゲーム機の優先度が下がっている様子が見て取れるのです。

    制限されればされるほど、やりたくなるのは、あたりまえ。

    であれば、スマホやゲームを特別な娯楽にするのではなく、日常の一部にしてしまえ、というのが、我が家の攻めの選択でした。

    もちろん、各家庭の環境、親子の置かれている状況は様々で、丸ごと真似をすればうまくいく、というものではないでしょう。

    正解は家庭の数だけあるはずですので、迷っている方は、ぜひ夫婦で話し合ってみてください。

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