アイドルとの競合で受難の時代?極貧生活に陥るグラドルの実態

AbemaTIMES

2018/7/13 18:45


 週刊誌や少年マンガなどでそのセクシーな姿を惜しげもなく披露するグラドル。一時は芸能界の登竜門とも言われた、華やかできらびやかな世界がイメージされる。しかし月収10万円以下は当たり前、極貧生活の入り口にいるグラドルも少なくないという。

その実情を探るため、AbemaTV『 AbemaPrime 』では、2人の現役グラドルに密着した。

■トラブル続きでも"芸能の世界で生きていく"
 かわいらしい顔に不釣り合いなダイナマイトボディが魅力の門楼まりりん(26)。この日の仕事は雑誌グラビアではなく、雑誌のグラビア掲載を懸けたオーディション兼撮影会。モデルは門楼を入れて3人。しかし、門楼が撮影を行っている隣の部屋では、あとの2人はひたすら客を待ち続けていた。現代のグラドルにとって、こうした風景は当たり前だといい、門楼自身も前日まで予約がゼロだった。「私も個撮(個別撮影)の予約が埋まらないのは当たり前で、撮影会自体がなくなったこともある」。

 撮影に来た客が「炎上関係で見た」と話す通り、思いもよらぬ形でメディアに報じられた経験もある。およそ1年前、ある男性に言い寄られていた門楼。断りの連絡をしたものの、「直接会って話したい」と言われ、仕方なく指定された場所に行くと、飲み会が開催されていた。その場にはとあるお笑い芸人がいたという。しかし、会がお開きになった後、その芸人が飲酒運転の疑いで逮捕されてしまった。その後、同席していた門楼の写真が出回り、"売名行為"と炎上してしまったのだ。

 「大変だった。事実と異なる報道ばかりされてしまって…。結構悪い風に書かれた」。事件がきっかけで仕事は激減した。

現在、グラドルとしての収入は月に10万円以下。足りない分はアルバイトで補っているというが、通帳の残高は405円、765円と、毎月、綱渡りのようだ。

 騒動後に引っ越したというシェアハウスの部屋を見せてもらうと、「歩くのも結構ギリギリな感じ」と門楼が話す通り、広さは3畳ほど。トイレ、風呂、キッチンは共用で、家賃は4万8000円だというが、「家賃滞納で契約が更新できなくて、今月19日には出ていかないといけない」。次の家はまだ決まっておらず「最悪、ホームレスグラドル」と自嘲気味に明かした。

 これまで様々なトラブルも経験した。学生時代に18キロのダイエットに成功、大食いタレントとして出発した門楼。「大食いは"裏の力"が結構大きくて。21歳の時にデビューしたが、司会者の求愛を断ったら干されちゃった」。所属事務所に理不尽な要求をされたこともある。「"本気で売れたかったらいくら持ってこい"とか。体を要求されたこともあった。大学の学費が払えなくなり、卒業も遅れてしまって、芸能の世界しかないとなって今に至る」。

それでも、あくまでも芸能の世界で生きていくことを目標にしている門楼。「昔からバラエティのお仕事が好き。でも、大食いもグラビアも長くはできない。一概には言えないが、30歳くらいがリミット。生活が苦しかったら他でバイトをすればいい。今はイベントコンパニオンをしている」と前向きだ。

■本業よりも儲かるビジネスで稼ぐ
 スラッとしたスタイルとセクシーなヒップが魅力の現役グラドル・あいだあい(28)。名古屋大学経済学部を卒業後、同大学院経済学研究科を修了。経済史の非常勤講師も務めていたことのある"インテリグラドル"だ。「ぶっちゃけモテたかった。学生の頃はガリ勉だったので、ちやほやされる機会があまりなかった」。

 都内の超一等地にあるタワーマンションの一室が、自身が代表を務める事務所だ。モデルなどのキャスティングやプロモーションを手がけ、抱えているモデルは40人以上。この日は所属しているモデルをいかにして売り込むかの会議を行っていた。「新しい方向性を見つけないとね。男性受けはもうすでにそれなりのポジションを得てるけど、そこからなんだよね。もう一伸びほしい」と具体的な指摘をしていく。

 月収を尋ねると「50万円くらい」。グラドルの本業よりも儲かるのだという。ファイナンシャルプランナーとして水着姿で資産運用セミナーの講師を務めるなど、手腕を発揮、月に8回は撮影会に参加しているというが、固定ファンはわずかに2、3人だという。「不人気なのでダメだなって反省している」。

 グラドルとしての月収は「かなり良くて10万円。最初は半年で2万円くらいしかおカネをもらえない時があった。死んじゃいそうで、食べ物を全部ファンの方にもらって生きていた」と話すが、それでもグラドルを続けるのは「一番番輝かせてもらえる瞬間を作ってもらえるから。撮影でメイクさんに付いてもらったら、全然普段とは違う自分になれる」と語った。

■アイドルと競合せざるを得ない時代
 様々な撮影会を開催されるようになったこと、紙媒体が減ったこともグラドルの需要が減った理由とみられ、最近では、個別撮影会1日のギャラは約1万5000円、雑誌はノーギャラ~5000円、DVDは1本5万円というのがグラドルの収入の相場なのだという。

 アイドルと経済を研究している田中秀臣・上武大学教授は「グラドルは今、グラビアの世界に進出してきているアイドルと競合関係にある。アイドルは不況に強く、ギャラの面でも完全に競合していて、ノーギャラ勢は地下アイドルにも多く、価格破壊もそこからきている」と話す。

 実際、『日経エンタテインメント!』5月号の「週刊誌・漫画誌の表紙登場数ランキング」を見ると、トップ10にはアイドルが7人に対し、モデルが2人、そしてグラドルが2人という状況だ。

 また、田中氏は「1960年代から2000年にかけてアメリカの『プレイボーイ』誌に登場した"プレイメイト"についての実証研究があるが、契機が悪くなると"癒し系"が出てくる。日本でも景気が良くなるとアグネス・ラムみたいな胸が大きくて、目が大きくて、メリハリのあるボディ、攻めるタイプのグラドルが出てきたし、リーマンショック前後には安めぐみなどの"癒し系"が台頭した。また、不況期には年齢が高いグラドルがモテるようになり、景気が良いと年齢が低い方が人がモテる」と話した。(AbemaTV/『AbemaPrime』より)

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