舞台『アンナ・クリスティ』初日前会見~佐藤隆太が大先輩の篠原涼子に「最初は恐縮しきりだった」と告白 

SPICE

2018/7/13 06:00



2018年7月13日(金)から東京・よみうり大手町ホールにて舞台『アンナ・クリスティ』が上演される。初日前日にはこの舞台のフォトコール(一部公開稽古)が行われ、主人公アンナ役の篠原涼子とアンナに一目惚れをする船の火夫・マーク役の佐藤隆太が男女の濃密な芝居を披露した。
舞台『アンナ・クリスティ』
舞台『アンナ・クリスティ』

本作は1921年に書かれたオニールの初期作品で、ピューリッツァー賞を受賞した傑作戯曲。1930年にはアメリカにて映画化、ハリウッドの名女優グレタ・ガルボが主演したことで世界的に知られる作品となった。
佐藤隆太、篠原涼子
佐藤隆太、篠原涼子

フォトコールの前には囲み会見が行われ、13年ぶりの舞台出演であり実はこれが初主演となる篠原と、船の火夫らしく顔をはじめいたるところに煤や汚れがこびりついた状態の佐藤が姿を現した。
篠原涼子
篠原涼子

久しぶりの舞台出演に向けて篠原は「舞台のお話をいただいた時、ぜひ、やりたいと思いました。舞台にはもともとすごく憧れがあって、(出演することで)勉強にもなると思ったんです」と、意気込みを見せつつ、「自分にとって、すごくいいターニングポイントになるのかなと思いました」とこれからの女優人生の新たな一歩を踏み出そうとしていた。
佐藤隆太
佐藤隆太

一方、佐藤は年に一作ペースで舞台出演を果たしている。とはいえ篠原を前にして「最初は恐縮しきりというか。大先輩である涼子さんの相手役が自分に務まるのだろうか」と本音を口にした。ところが稽古を経て、篠原を「非常に柔らかい先輩」と感じたそうで、「お芝居でもそれ以外でも、後輩たちがやりやすいようにしてくれる」と信頼を寄せた。すると篠原は「私が(佐藤にヨイショを)言わせている訳じゃないですから」と笑いつつ、「皆で力を合わせてやっているだけです。むしろ初主演なのにこんな自分でいいのかと毎日毎回考えさせられました」と謙虚な座長振りを見せていた。
舞台『アンナ・クリスティ』
舞台『アンナ・クリスティ』

篠原が演じるアンナは20歳という設定。これについて質問が飛ぶと「台本のト書きにも台詞にも20歳って書いてあって(笑)。そんなに20歳って書かなくてもいいのに」と苦笑。そこで稽古当初は若い娘らしさを意識して、声も高めにしていたが「(演出の)栗山(民也)さんから、『アンナは苦労を経てきた女性なのでそんなに若く作らなくてもいいよ』と言われ安心しました」と笑顔を見せていた。そんな篠原と心を重ね合う佐藤としては「(20歳という)年齢よりもアンナとマークとしてお芝居をしているので、特に気にならないです。むしろこれこそが舞台のおもしろさなのかなと思います」と優しいフォローをしていた。
佐藤隆太、篠原涼子
佐藤隆太、篠原涼子
舞台『アンナ・クリスティ』
舞台『アンナ・クリスティ』
舞台『アンナ・クリスティ』
舞台『アンナ・クリスティ』

公開稽古では、アンナの父クリスの船の上でマークとアンナが初めて出会う場面を抜き出して披露していた。男に対して嫌悪感しか持ち合わせていないアンナに、そうとは知らず一目惚れをするマークは、常に自らアンナに何度も手を伸ばし、腕を掴んだり身を寄せたりしては乱暴に振りほどかれていた。だが、マークが自分自身の事を語り出したあたりから、アンナの態度がマークに対する興味という点で徐々に軟化しはじめ、ついにはアンナの方からマークに手を伸ばしていた。
舞台『アンナ・クリスティ』
舞台『アンナ・クリスティ』
舞台『アンナ・クリスティ』
舞台『アンナ・クリスティ』
舞台『アンナ・クリスティ』
舞台『アンナ・クリスティ』

甲板の上に山積みとなっているロープを挟み言葉を交わす二人。そのロープが二人の間の距離の長さであり、運命の糸であるとしたら、アンナとマークは、そのロープの山を少しずつよじ登るように距離を縮め、無意識に運命をも手繰り寄せようとしていたのかもしれない。

取材・文・撮影=こむらさき

あなたにおすすめ