【ジブリ】『ゲド戦記』の知られざる秘密と噂8選!!宮崎駿の息子が監督した名作




2006年に公開されたスタジオジブリ制作の映画『ゲド戦記』。宮崎駿監督ではなく、その息子である宮崎吾朗さんが監督デビューを果たしたことで大きな話題となり、2006年の興行収入第1位を記録した作品です。

『ゲド戦記』の知られざる秘密と噂


ジブリ映画の中でも『ゲド戦記』は評価が二分される作品です。厳しい評価を寄せた映画誌や評論家も多かったのですが、スタジオジブリという大きな看板を背負っての初監督作品としては素晴らしいという評価も多く寄せられていました。

今回はそんな『ゲド戦記』にまつわるトリビアを大発表。映画の裏話を通じてわかる宮崎親子の関係の話や、ジブリファンなら知っておきたいエピソードなどが満載です!

①映画化が二度も破談していた


宮崎吾朗監督によって映画化されたゲド戦記ですが、実は宮崎駿監督も映画化をしたいと考えた作品だったのです。それは『風の谷のナウシカ』が制作される前の出来事。宮崎駿監督が自ら原作の出版元である岩波書店を通して、原作者のル=グウィン氏に依頼したのですが、残念ながら断られてしまったのです。

その後、宮崎駿監督やスタジオジブリは世界的に評価を上げ、グウィン氏も『となりのトトロ』を見て深い感銘を受けたそう。そして、時を経てグウィン氏の方から宮崎駿監督にアニメ化のGOサインを出したそうです。

しかし、宮崎駿監督は「すでに『ゲド戦記』の影響を受けた作品を多く作ってきたため、今さらその作品を作る意欲が湧かない」と断ってしまいました。

スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーは、なんとかこの作品をスタジオジブリでできないかと再検討を試みました。そして、宮崎吾朗さんを監督デビューさせることでスタジオジブリでの映画化を実現させたのです。


②ハイタカの傷は過去の過ちゆえ


ハイタカ(ゲド)の傷は、まだ彼が血気盛んな若者だったころに「影」との戦いの果てについた傷です。このエピソードは映画の中では明らかになりませんが、原作の第1作目『影との戦い』に描かれています。血気盛んだったハイタカが、才能に溺れて禁断の魔法を使ってしまいます。その際に、魔法で呼び出した死者の魂と一緒に「影」を呼び出してしまい、「影」と戦わなくてはならなくなりました。その戦いで顔に大きな怪我をしてしまい、一生消えない傷跡になってしまったのです。

③ラピュタ、もののけにも登場する動物


映画『ゲド戦記』の原案となった宮崎駿監督のファンタジー絵物語『シュナの旅』には「ミノノハシ」という尻尾の大きなねずみのような動物が登場します。これは『天空の城ラピュタ』や『もののけ姫』にも登場しています。

これは宮崎駿監督の想像上の生き物で、天空の城ラピュタの絵コンテには「ミノノハシ17世紀に絶滅したタスマニア島の原始哺乳類」という記載がありますが、これはまったくの嘘。この説明書きを本当だと思ったスタッフが、実際に図書館に足を運んで調査し、見つからずに困ってしまったこともあったそうです。


④「父殺し」に宮崎監督親子に関しての意味は……


映画の冒頭でアレンが父親を殺す衝撃的なシーンが描かれています。これは原作にはないシーンで、鈴木プロデューサーが観客を引き込むために考え出したアイデアでした。宮崎吾朗監督は、母親が父親からアレンを逃がすという設定も考えていたのですが、それでは弱いと感じた鈴木プロデューサーがこのオープニングを提案したのです。

この冒頭シーンは宮崎吾朗監督が父親である宮崎駿監督との関係性のことだと思われていると困惑していて、後に「僕は父がいても生きていけますよ」とコメントしています。

⑤ホート・タウンの原形は父からの贈り物


ポスターにも使われているホート・タウンの街は、宮崎駿監督から宮崎吾朗監督に贈られたはなむけのイラストでした。

息子が監督になることに反対だった宮崎駿監督は宮崎吾朗監督に対して、3日間かけて「本当にやれるのか?」と問いただしました。それでも宮崎吾朗監督の意志が変わらなかったため、宮崎駿監督ははなむけとしてホート・タウンの原形となるイラストを描き上げたのです。


⑥手嶌葵(てしまあおい)は首を締められながらアフレコをした


テルーの声優をつとめた手嶌葵さんは、当時まだ無名の新人でした。そのためもあり、経験不足ゆえに首を絞められて苦しむシーンをどうしてもうまく録音することができなかったそう。そこで最終手段として、なんと宮崎吾朗監督が実際に手嶌さんの首を絞め、その状態でアフレコを行ったのです。

⑦クモのモデルはジブリスタッフ


永遠の命を得るために、禁断の生死両界を分かつ扉を開いた魔法使いのクモ。性別は男性なのですが、女性的なキャラクターとして描かれています。

このクモというキャラクターのモデルになったのはスタジオジブリの女性スタッフでした。女性スタッフはクモのモデルになったことはとても不本意だったそうで、自分がクモのモデルになっていると知ったときは大変ショックだったんだとか。

⑧『ゲド戦記』と同日に公開されていた『王と鳥』


ゲド戦記の公開初日には、なんと『王と鳥』というジブリ提供作品も公開されていました。『王と鳥』は1980年にフランスで公開され、宮崎駿監督や高畑勲監督、スタジオジブリ作品に多大な影響を与えたフランスのアニメーション映画。公開されたのは新たな字幕翻訳版でしたが、担当をしたのは高畑勲監督だったのです。

宮崎駿監督と高畑勲監督の2人は戦友であると同時に最大のライバルであり、高畑監督はそれまでに何度も宮崎アニメを批判するような発言をしてきたこともあったことから「『ゲド戦記』と同日公開したのは宮崎アニメ潰しでは?」という質問も出たほどでした。高畑監督は苦笑いしながら「お互いの相乗効果を狙った」と答えていますが、実際はどうだったのでしょうか。


後継者として期待が高まる宮崎吾朗監督……!


宮崎吾朗監督はゲド戦記の後、ジブリ映画『コクリコ坂から』でもメガホンを取りました。2014年には、テレビアニメ『山賊の娘ローニャ』の監督も担当し、現在は新作CG長編アニメ映画の制作に入っているんだとか。

ご高齢となった宮崎駿監督の後継者を想像するなら、やはり血を受け継ぐ宮崎吾朗監督が最有力候補となりそうです。新作映画でさらに評価を高めることができるのか、注目です。

WRITERMr. Fox

  • 執筆、撮影、編集家。日本生まれ、生年不詳、トレードマークはキツネの顔。世界各国を回りながら、メディアに関わる仕事をしてます。人のアイデアを転がします! コンコン。https://twitter.com/im_mr_fox/

あなたにおすすめ

すべての人にインターネット
関連サービス