モスバーガー、サブウェイが大苦戦。健康志向の女性が行かない理由

女子SPA!

2018/7/4 08:46



モスバーガー、サブウェイ、ミスタードーナッツ……。かつて女性に強い人気を誇ったファーストフードが軒並み苦戦している。

モスバーガーを展開するモスフードサービスの2018年3月期連結純利益は前年比19%減の24億7千万円。サンドイッチの日本サブウェイは17年12月期で1435万円の赤字を計上し、これで赤字は2年連続だ。店舗数も激減しており4年間で180店舗も閉めている。

また、ミスタードーナッツを運営するダスキンによれば、ミスドの18年3月期のお客様売上高も4.7%減の779億円となっている。

一方でファーストフードの王者である日本マクドナルドホールディングスは、17年12月連結純利益で前年比4.5倍の240億円をたたき出し、6期ぶりに最高益を更新した。15年12月期に計上した349億円の純損益の赤字から見事にV字回復している。

◆一番の理由は「コンビニのカフェ化」

この違いは何なのか。日本テクニカルアナリストで外食産業などに詳しい馬渕磨理子氏は一番の理由として「コンビニのカフェ化」を挙げる。

「今やコンビニでコーヒーが買えるのは当たり前で、カフェメニューがとても充実してきています。イートインスペースも増えており、値段もお手ごろ感がでています。一方でサブウェイやモスなどは単価も高くコンビニのカフェ化によりもともと持っていた魅力が落ちてしまっているといえるでしょう」

大手コンビニチェーンの元商品開発担当者もその言葉にうなずく。「今のファーストフードは正直、商品に目新しさがないんですよ。既存の商品に客はもう飽きてしまっているのです。そうなると同じ商品をコンビニで買うほうが便利じゃないですか」

ということは、ミスドが苦戦しているのは、コンビニがドーナッツを置き始めたからか。これに関してはどうやら違うらしい。前出の商品開発担当者は「ドーナッツは正直コンビニではいまいちでした。理由は日本でのドーナッツ市場が想像以上に小さかったからです」と語る。「それに、最近は緩やかに糖質を制限する『ロカボ』も注目されるようになってきました。砂糖たっぷりのドーナツとは相性が悪いんです」。

コンビニと小さいパイの奪いあいをしたミスドは、17年11月からパスタやホットドッグなどの「ミスドゴハン」シリーズの展開を始めるなど、大きく舵(かじ)を切っている。

◆モスやサブウェイは健康志向をアピールできていない

馬渕氏はモスやサブウェイについて、「健康志向を上手く打ち出せていない」とも指摘する。

「最近、運営会社のユナイテッド&コレクティブが東証マザーズに上場した『the 3rd Burger』(以下、サードバーガー)は、値段は高いですがしっかりと健康志向を打ち出せています」

サードバーガーのHPによると、パンは保存剤・防腐剤を一切使用しておらず、野菜は毎日厳選したものを使用。スムージーも提供している。「サブウェイやモスも狙いは一緒かもしれませんが、いずれも中途半端感が出ており、消費者にアピールしきれていません」と馬渕氏。また、サードバーガーは「店舗もおしゃれで“インスタ映え”するため、うまくコト消費(※)にもつなげている」という。

※所有よりも体験や思い出、人間関係に価値を見いだしてお金を払うこと。

◆マクドナルドがV字回復した要因は?

それでは、なぜマックはそんな中でV字回復できたのか。店頭には見慣れた商品が並び、ロカボでもない。馬渕氏は「任天堂とのコラボでうまく世間に露出できたのがきっかけ」と語る。つまり、コト消費に力を注いだのだ。

「人気スマホゲーム『ポケモンGO』で任天堂と一緒にキャンペーンを展開したころから、株価は回復基調になりました。異物混入などで一時期落ちてしまったブランドイメージをそこから徐々に回復していきました」

一方で日本マクドナルドの関係者は「業績が好調な大きな要因は人員削減による収益の改善ですが、サラ・カサノバ氏(日本マクドナルド株式会社代表取締役社長兼CEO)のもと会社の雰囲気はよくなりました」と話す。「彼女はビジョンをしっかり語れる人。それにとても気さくで従業員とも積極的にコミュニケーションをとっています。『彼女についていこう』、そんな雰囲気が社内にはありますね」。マックはSNSを使ったPR戦略も奏功しているという。

今後ますますコンビニのイートインスペースは増えていく。サードバーガーやマクドナルドの成功を受けて、女性に人気の高いファーストフード各店がこれからどんな打開策を打ち出していくのか、注目していきたい。

<文/森聖児>

あなたにおすすめ