リアルタイムで歴史の激変を体感できる!? 首脳会談を経て注目された「朝鮮の声放送」

日刊サイゾー



久しぶりに短波ラジオを取り出している人も多いのではなかろうか。米朝首脳会談を経て、雪解けムードか混乱か、ともあれ予断を許さない朝鮮半島の情勢。そんな中、北朝鮮の最新情報を手軽に知る手段が再び脚光を浴びている。

北朝鮮は平壌から毎日放送されている国外向けラジオ放送・朝鮮の声放送がそれである。

この日本語放送は、長らく続く北朝鮮からの一次情報を入手する手軽な手段。インターネット全盛の時代、対外向けラジオ放送の需要は減っているが、北朝鮮はいまだに2つのプログラムで毎日9回の放送を実施している。

この放送は、北朝鮮の公式見解を対外向けに宣伝するための放送。そのため、長年韓国やアメリカに対する表現は過激だった。

ニュース番組でも韓国は「南朝鮮傀儡」と呼び、アメリカは「アメリカ帝国・アメリカ帝国主義」という表現が当たり前に用いられてきた。

そうした敵対的なムードもここに来て、大きく変化している。今回のシンガポールでの金正恩朝鮮労働党委員長とトランプ大統領の会談を経て、放送では敵対的な表現を避けるようになっているのだ。

朝米(あくまで「米朝」ではない)首脳会談を報じるニュースでは、ついにアメリカを「アメリカ合衆国」と表現。昨年まで「国連安保理は、みすぼらしいアメリカの操り人形」だとか「アメリカ帝国主義一味」と呼称していた放送が、大きく姿を変えているのだ。

会談を報じるニュースでは、アナウンサーが「朝鮮労働党委員長で朝鮮民主主義人民共和国国務委員会委員長、朝鮮人民軍最高司令官の労働党と国家、軍隊の最高指導者・金正恩元帥がアメリカ合衆国のドナルド・トランプ大統領と~」と、史上初めての会談の顛末を読み上げたのである。

この呼称の変化ひとつをとっても、対外的には雪解けムードを演出したい北朝鮮の姿勢が見え隠れしている。

今や、北朝鮮の内情はさまざまな報道を通じて知ることができるようになったが、いまだその公式見解を、日本語でほぼリアルタイムで知ることのできる手段は、これだけ。その価値が、ここにきて改めて注目されているのである。

あまり知られてはいないが、この放送局も最近ではホームページを開設。ニュース番組については音声で聞くことができるようになっている。テレビ・新聞などの報道とは違う形で朝鮮半島に関する情報を知りたい人には、最良の手段として、改めて知られていくことになるだろう。

実は、インターネットの普及と共に日本語に限らなければ海外の放送を視聴するのは容易になっている。日本で観ることのできる海外ニュースといえばBBCのワールドニュースが知られている。

ところが、最近ではこれ以外にもYouTubeのライブでニュースを流し続けている放送局は増加中だ。

もちろん英語を主に各国語での放送なので、そのまま聞き取るのは困難。けれども、字幕は多めなのである程度、内容を理解することは可能だ。

まったく関係のなさそうな国では朝鮮半島情勢はどのように報じられているのかなど、ワイドショーを観ているよりも多くの情報を得られることは間違いない。
(文=昼間たかし)

当記事は日刊サイゾーの提供記事です。

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