旅番組『相席食堂』で牛のフンに狼狽、勝手にロケを終了……長州力は取り扱い注意!

日刊サイゾー


 最近は、テレビでの露出も多い長州力。バラエティ番組でのみ長州と接する層には意外かもしれないが、プロレスファンの間で彼は“名言メーカー”だと広く認知されている。強くてキャラが面白いだけでなく、その独特の言語感覚がどれだけファンの心を震わせてきたか。

■右手を勇ましく上げながら旅番組に登場


 田舎の食堂に有名人が現れ、地元の人にいきなり相席をお願いする、行き当たりばったりの旅番組『相席食堂』(ABCテレビ)。この番組の5月20日と27日、2週にわたって長州が出演した。

もう、キャスティングの時点で奇跡を期待する。まともなロケができなさそうな人が、垣根なしで一般人と接触するシチュエーション。素材をぶっ込んで立ち上るケミストリーをそのまま楽しもうという魂胆のはずだ。

かつては、新日本プロレスの現場監督としてマット界全体ににらみを利かせていた長州も、今ではめっきり円くなった。北海道・猿払(さるふつ)村 に降り立った長州は、勇ましく右手を上げながら自己紹介する。

「こんちはー、皆さん! 今日は日本で最北端の町ではなく村、猿払村にやってきました。すごいですよ、ここは!」

想像してみてほしい。長州がいきなり右手を上げながら「こんちはー!」と現れる光景を。「パワーホール」が聴こえてきそうだ。スタジオでVTRを見る千鳥の2人は、これだけで笑いが止まらなくなってしまった。

繰り返すが、長州は円くなった。90年代の天下人・長州は、町行く人へ気軽に声を掛ける。番組のコンセプトにのっとり「横に座って食べてもいいですか?」と、飲食店で地元の人とコミュニケーションを図るのだ。しかし、いかんせんあの図体。突然の襲来を怖がる人がいても無理はないだろう。

事実、この時に声を掛けられた女性2人組は、あからさまな拒否反応を示している。まるで会話を盛り上げようとしないし、長州に背中を向けながら食事をしているし。全然、相席に見えない。そして、長州の存在感に我慢できなくなった2人組は、「帰ってもいいですか?」と発言。まぎれもないギブアップ宣言だ。サソリ固めばりの相席だったか。

■ホタテの貝柱を食べて、「飛ぶぞ」


 筆者は、子どもを対象に長州が開講したレスリング教室を取材したことがある。その時の長州は、目尻が下がりっぱなしであった。実は、子どもも好きなのだ。

子どもたちを発見した長州が、声を掛けた。

「ボク、ちょっと来てごらん!」

念のため言うと、長州が声を掛けたのは女の子である。見間違えて「ボク!」と呼んでしまっているが、無邪気な子どもたちは気にせずに寄ってくる。……が、長州の姿を確認し、きびすを返して逃げ出した。

「なんで逃げんだよ」

これには、スタジオにいる千鳥・大悟が、長州のことを“悲しきモンスター”と例えているくらいだ。いくらなんでも、ひどすぎるんじゃないだろうか。

番組のコンセプトを拡大解釈した長州は、おままごと中の子どもたちにも「相席していい?」と尋ねる。だが、それはもはや相席ではない。すると、この子たちの親御さんがやって来た。お父さんの職業は漁師だそう。長州はホタテの貝柱をごちそうになった。

「あぁ、うまい。(スタッフに向かって)食ってみな? 飛ぶぞ」

言い方がヤバい。「トリップするほどうまい」という意味なのだろうけど、ボキャブラリーがキナ臭すぎるのだ。この言語感覚から、長州の名言メーカーっぷりがうかがえるはずだ。

■牛のフンの被害に遭い、カタくなる


 時にボキャブラリーがアナーキーな長州だが、態度はすっかり円くなっている。「キレてないですよ」の名言を出すまでもなく、今ではめったにキレることもない。相席できる食事処を探す長州は、道行く3人組に声を掛けた。

長州「すいません。ちょっと聞きたいことがあるんですけど、食事ができるとことってあります? 食堂とか、この近くに」

3人組「……」(無言で立ち去る)

長州「ちょっ……(笑)」

大人3人からあからさまに無視され、苦笑いで立ちすくむ長州。マット界で豪腕を振るったかつての天下人も、猿払村ではこんな対応をされるのか。

悲しみのステージは続く。地元のカフェに長州が入ると、そこでは父母娘の3人家族が食事していた。相席した長州は女の子に話しかける。しかし、この子は長州を完全無視! きっと、迫力におびえているのだろう。

テーブルに着いた長州は、いきなりビールを注文する。ゴクゴク飲んだ。続けざまに、顔を背ける女の子に長州は声を掛けた。

「ねえ、(こっちを)見て。……ヴァッ!」

女の子を振り向かせて何をするのかと思いきや、ゲップを放つ長州。彼にとってはほんのいたずら心だろうが、少女にとってプロレスラーのゲップはものすごいインパクトだったはず。インパクトにこだわる長州らしいといえば、らしいが。

長州のゲップを出しやすくしたビールだったが、ゲップ以外の影響も及ぼしている。ちなみに、カフェで出会ったファミリーは酪農一家だった。牛を見たくなった長州は、ご家族が所有する牧場へ行くことにした。……が、ビールのせいで眠くなる長州。牧場へ向かう車中で堂々と寝た。よく飲み、よく眠る長州。

しばらくして、牧場に到着。向こうからは、ファミリーの飼う大きなセントバーナードがやって来た。長州の周りを駆け、はしゃぐワンちゃん。たまらず、長州が口を開いた。

「におうなあ」

初対面の家族が飼っている犬と遭遇し、いきなり臭さを指摘する長州。さすがの言語感覚である。

とにもかくにも、長州は厩舎にお邪魔することにした。このご家族のお父さんは、偶然にもプロレスファンである。お父さんは、長州にプロレスの質問をし続ける。そして、その後ろには、異常な勢いでフンを出し続ける牛が……。長州もファンのためにリキラリアットの話をしようとするのだが、あまりにもな量のフンを見て、ついに絶句する。

このフンが、後に凶器と化すのだ。厩舎の中を行き来する長州が、不意に声を上げた。

「うわっ、いやぁ」

どうやら牛がしっぽでお尻を払い、その勢いで跳ねたフンが長州の顔に付 いた模様。一気にテンションがダダ落ちする長州。

「俺、着替えがない。本当にやばい。俺、無理だぞ、これ。どうするんだよ」

狼狽しながら厩舎を退出した長州。顔からは笑顔が消え、フンがついてないか、靴の裏を調べ始めた。

そして、カタくなる。番組スタッフは、長州に乳搾りをリクエストする。バラエティ番組が牧場へ来たならば、絶対に欲しい絵だろう。

「ということは、あの牛と牛の間に入んなきゃいけないってこと? 必要? これは中に入ってまでやらなきゃいけないアレ?」

結局、長州は乳搾りを最後までやらなかった。厩舎の牛を前にしながら乳搾りしないバラエティ番組を見たのは初めてである。

■トークの不調を察し、急にロケを切り上げる


 いまやバラエティの常連となった長州だが、テレビ関係者は長州が“取り扱い注意”だと認識しなければならない。丸 くなりはしても、“天下の長州力”だ。

その辺り、ロケVTRを締めようと長州が展開したエンディングトークに、よく表れていた。

「あぁ、ようやっと終わりました。いやぁ~、疲れました。正直言って」

充実し、満足した感想を述べるのではなく、いの一番にしんどさをアピールした長州。この時の表情は満面の笑みで、ロケから解放されるうれしさに満ちている。

とはいえ、長州は弁の立つ男。最後はきっちり締めるはずだ。

「今まで知らないことがたくさんあったんですけど、今日はこの農家に来て、最後は農家の牛乳ですか? 牛が、牛から採る……あっ、すいません。うまくしゃべれない、今。いいですか? あの……編集してください」

いびつな形でロケを終了させた長州。うまくしゃべれていたと思うのだが、思い通りにアゴが動かない体調を本人は自覚してしまったらしい 。

この回の長州のロケっぷりはSNSでかなり話題となっており、「笑いすぎて死ぬかと思った」「吐くほど面白い」などと、好事家たちを存分に笑わせている。

“取り扱い注意”ではあるものの、結果はきっちり出す。長州力がバラエティ番組から解放されることは、当分の間なさそうだ。

(文=寺西ジャジューカ)

当記事は日刊サイゾーの提供記事です。

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