アンティーク建具を施主支給する際の注意点と予算【なんでも大家日記@世田谷】

日刊Sumai

2018/5/29 21:30

自宅を新築したりリノベーションしたりする際、建具にこだわりたいと思う方もいらっしゃるでしょう。
今回は、僕が住む部屋にアンティークの建具を施主支給して導入したときのことを、予算や段取りの具体的なポイントをおさえながら、詳しくお話ししてみたいと思います。

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アンティーク建具とメーカー製のドアは何がちがうの?
フラッシュドア
PHOTO NAOKI / PIXTA(ピクスタ)
うちのマンションは賃貸ですので、建具はメーカー製のフラッシュドアを入れるのが基本です。
フラッシュドアとは、木枠にボードを貼り付けて木目調のシートを貼りつけたドアのこと。
軽くて開けやすい利便性に加え、ドア枠も含めて販売されるため業者も設置工事がしやすいのが特長です。
質感についても、かつては木目調のシートは「いかにも偽物」といった安っぽさがありましたが、現在ではそれも改善されています。
例えば、一昨年、リクシルから発売された「ヴィンティア」シリーズの「オーク」などは、かなり本物っぽさを感じさせる製品に仕上がっています。
先日、ショールームで実物を見て、そのクオリティに驚きました。
ですが、すぐ近くでじっくり見たときの質感や実際に触れたときの触り心地などは、やはり別物といわざるをえません。
部屋をリノベーションするにあたって「ふだんの賃貸の部屋とは何かちがったことをやってみたい」と考えていたこともあり、キッチンとリビングを仕切る引き戸に本物の木材のドアを入れようと思いつきました。
とはいえ、気になるのは予算のこと。
通常、メーカー製のフラッシュドア2枚を入れた場合、工事費はこんな感じです。
工事費明細

引戸2枚で6万5000円、設置に2万5000円、あわせて9万円。この金額がひとつの基準になりそうです。
同じ金額でとはいいませんが、あまりに予算が超過してしまっては難しいでしょう。
悩んでいてもしかたないので、まずは探してみることにしました。

アンティーク建具の導入は工事業者との連携が大事
そんななかで出会ったのが「古福庵」というアンティークの和家具や建具を専門に扱うお店でした。
価格が比較的安価な建具を取り扱っていることもありましたが、修繕をしっかり施した製品を提供していることが決め手でした。
アンティーク建具を探すだけなら、それこそネットオークションや古道具屋などを利用したほうが安価な掘り出し物が見つかるかもしれません。
しかし、きちんと使える状態で届くのかという不安もありますし、工事までの取り置きに対応してもらえない可能性も高いです。
その点、専門店の商品はしっかりリストアとメンテナンスがされており、商品の長期保管も請け負ってもらえるので安心です。
みなさんも、アンティークの商品を購入する際には、このあたりの条件をきちんと確認しておくといいと思います。
在庫一覧をいろいろと調べていると、気になる引き戸が見つかりました。
植物をモチーフにしたガラスの柄
植物をモチーフにしたガラスの柄がいい感じです。

きれいに年輪の出ている木目も気に入りました。価格も1枚あたり3万円(税抜き)。
これなら、フラッシュドアと価格も大差ありません。
すぐにでも注文したい気持ちをおさえ、工事担当のKさんに相談しました。
建具を施主支給したいことは前から伝えてはいましたが、やはり商品の詳細な情報を知らせて設置の可否とざっくりした費用を確認しなければなりません。
注意書き
こちらが相談後に送った実際のメール。
口頭でのサイズ確認は言い間違いや聞き間違いなどの恐れもありますので、必ずメールで確認を取りましょう。
Kさんによれば、サイズ的にも問題はなく設置費用も1~2万円のプラスでおさまるとのこと。
これくらいのプラス料金で自分好みの建具が入れられるなら問題ありません。
早速、注文手続きを済ませ、晴れて購入と相成りました。
あとは工事時期まで取り置いてもらい、現場に配送してもらうだけ。
工事業者さんときちんと連絡を取り合ってスケジュールを確認しておけば、意外に手間はかかりません。

アンティークならではの特徴をきちんと理解しておく
アンティークのドア
実際に工事が終わって撮影した画像がこちら。
高さを調整するために木材が足されてい
よく見ると、もともとあった枠に対して、高さを調整するために木材が足されています。
金属レール
一方、足元には金属レールが設置されています。
アンティークの建具は、これらの調整を専門の業者がおこなって初めて、きちんと動くようになります。
工事業者にきちんと相談することはもちろん、デメリットについても聞いておくことが大事です。
工事前にKさんに言われたのは、「開け閉めのときにガラガラと音が出ます」ということ。
僕は築50年の家屋に住んでいたこともあるので当たり前のことだと思いましたが、今まで新築の家にしか住んだことのない方は、古い建具ならではの特徴をきちんと理解した上で注文したほうがいいと思います。
アンティークの建具を入れた部屋
現在の部屋はこんな感じです。
やはりフラッシュドアには出せない独特の存在感がありますね。
お客さんにも好評でおおむね満足していますが、後悔している点もあります。
建具と枠に色のギャップ
建具と枠に色のギャップが……
これは建具と既存の枠をアップで撮った写真ですが、色合いに大きなギャップができてしまいました。
夜、室内の照明の下では気にならないのですが、日光が差し込むお昼の時間帯には、赤茶系の建具に対して、木部を塗装したペンキの色が濃い紫のように見えてしまい、アンバランスに感じられてしまいます。
カラーバランスにもっと気をつかって色を選ぶべきだったと後悔しています。
アンティーク建具の支給をお考えの方は、周辺部分とうまくなじむように注意するといいと思います。

フラッシュドアとアンティーク建具、気になる価格差は?
最後に、気になる予算についておさらいしておきましょう。まず、ドア本体の価格がこちら。
ドア本体の価格
ここに設置費用を加え、メーカー製のフラッシュドアを入れたときの価格とくらべてみると……
工事費明細
上:メーカー製のフラッシュドア/下:今回のアンティーク建具
差額はおよそ1万円。思ったより安かったという印象です。
あくまでうちが依頼した業者の出した価格なので、工事業者や工事内容によって異なる場合があるのは言うまでもありません。
とくに引き戸ではなく開き戸を検討している方は注意が必要です。
現在、とある物件で開き戸のアンティークドアを検討している最中なのですが、お店や工事業者さんの話によると、開き戸の調整と設置には高度な技術がいるそうです。
加えて、アンティークの開き戸はノブやハンドルがない状態での販売が多く、別に購入して取り付ける作業も必要とのこと。
これらを考えると、工事費もかなり高くなってしまう可能性が高いので、開き戸の施主支給を検討している方はご注意ください。

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