男性ホルモンを“直接”補うテストステロン外用薬。LOH症候群治療には効果的?

editeur

2018/5/28 05:58

■今回のアドバイザー
メンズヘルスクリニック東京 医師
小山太郎さん


メンズヘルスクリニック東京で男性更年期外来と男性型脱毛症外来を担当。最新の知見に基づいた診療を心がけている。日本抗加齢医学会専門医。日本医科大学形成外科非常勤講師。

肌から吸収されて全身に男性ホルモンが行き渡る!


LOH症候群の治療で使われているという、男性ホルモン“テストステロン”を含んだ外用薬。この薬を使用することで、どのような改善が見られるのだろうか。メンズヘルスクリニック東京の医師、小山太郎さんに聞いた。

「外用薬に含まれたテストステロンは、皮膚から吸収されて血管に入り、全身に行きわたります。テストステロンの減少によって心身に不調が起きているのがLOH症候群ですから、軟膏を塗ることでテストステロンを補充すると症状が改善するわけです」(小山さん、以下同)

テストステロンの補充方法には、他に筋肉注射があるという。外用薬を使った治療と、どのような違いがあるのだろうか。

「一度に大量のテストステロンを補充できるのが筋肉注射のメリットです。テストステロン補充による諸症状の改善を見るにはまずは注射が良いでしょう。注射で投与したテストステロンは3週間程度で無くなるので、効果を維持していくには定期的に通院し注射を受ける必要があります。来院できない状態が続けば症状が再燃することもあります。一方でテストステロンを含んだ外用薬は、一日に必要とされるテストステロンを毎日塗布していくことで症状改善をはかります。自宅で行える点や、症状に応じて塗る日を減らすなど調整が可能な点がメリットです」

タイミングは重要! 平日の朝に塗れば仕事中は症状が緩和


テストステロン外用薬。では、使用するとしたらどのタイミングがいいのだろうか。

「外用薬の塗布後、一定の時間、体内のテストステロンは増加しますが、外からテストステロンを補充しているだけであって、自分の精巣で作り出すテストステロンが増えているわけではありません。むしろテストステロン補充を続けていくと、精巣はテストステロンを作るのを怠けるようになり、自分でテストステロンを作る能力は低下していきます。外用薬は朝に塗ることを勧めます。朝塗ることで日中を快適に過ごせますし、夜間の睡眠中は自分の精巣でテストステロンを産生させることが可能です」

テストステロン外用薬は「陰嚢に塗るのが効果的」だと小山さんはいう。一般に外用薬は皮膚の薄い部位に塗ることで吸収が高まるが、テストステロン外用薬については陰嚢に塗布した場合の吸収が優れているという報告があるそうだ。テストステロンを含んだ外用薬は処方箋なしに薬局で購入できるが、第一医薬品に該当するため薬剤師の説明を受ける必要があるとも。

「当院では治療開始時は、効果実感の得やすいテストステロン筋肉注射を4週間に1回程度で行うようにしています。問診、質問表、血液検査などの診察所見から、LOH症候群の程度を把握し、治療に対する患者さんの考えを伺った上で治療法を提案していますので、経過に応じて注射から外用薬に移行したり、注射と外用薬を併用したりなど様々です。安全に治療が行われているかを定期的に採血で確認していきます」
「テストステロン補充は安全な治療ですが、副作用として前立腺がんの腫瘍マーカーPSAの上昇や、睡眠時無呼吸症候群の悪化、多血症などが報告されています。また将来、挙児希望のある男性が長期間行う事が出来ません。安全に治療できていることを確認していく為にも医師の診察を受けることが大切です」

LOH症候群の男性にはテストステロン外用薬が日常生活の助けになるだろう。

最後にアドバイザーからひと言


「LOH症候群は適切な治療を受ければ、日常生活の負担を軽減することができます。気になる症状があればまずは病院に」

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