「ジョー、立つんじゃねえ!」今期最高アニメの呼び声も高い「メガロボクス」に今からでも追いつけ

エキレビ!

2018/5/24 09:25

「ジョー、もういい! 立つんじゃねえ!」

「『あしたのジョー』連載開始50周年企画」と銘打たれた現在放映中のアニメ『メガロボクス』は、このセリフでさらに信頼感が増したと言ってもいいかもしれない。

冒頭のセリフは丹下段平……もとい、セコンドの南部贋作(斎藤志郎)がリング上のジョー(細谷佳正)にかけたもの。そう、『ジョー』で段平は「立て、立つんだ、ジョー!」なんてめったに言ったりしない。ほとんどが「立つんじゃねえ!」「そのまま寝てろ!」なのだ。『メガロボクス』のスタッフはちゃんとわかってる。それだけで信頼できるってもんだ。

現在第7話まで放送が終わっている。放送開始直後から「今期最高」「かっこよすぎる」という視聴者の声が絶えなかったが、シリーズ中盤になってもテンションはまだ落ちていない。荒々しい線の作画が熱気を後押ししている。あらためて、これまでのエピソードを振り返ってみよう。


ジャンクドッグが「ジョー」に!
『メガロボクス』の舞台は近未来。身体能力を向上させるギアテクノロジーと肉体を融合させた究極の格闘技「メガロボクス」に全てを賭ける男たちの物語だ。

主人公は野良犬のような男、ジャンクドッグ(細谷佳正)。市民IDを持たない貧民たちが住む「未認可地区」で、隻眼の男・南部贋作とともに地下メガロボクスの八百長試合で生計を立てていた。

そんな折、「認可地区」の大企業・白都コンツェルンの白都ゆき子(森なな子)からメガロボクスの大会「メガロニア」の開催が発表される。優勝候補の本命は、メガロボクスの絶対王者・勇利(安元洋貴)だ。ジャンクドックと偶然出会った勇利は、地下メガロボクスの会場にまで出向いて、ジャンクドックを完膚なきまでに叩きのめす。ハートに点火したジャンクドックは、メガロニアへの参加を決意。偽の市民IDを取得して「ジョー」と名乗るようになる。

ジョーはメガロニアの賞金で借金を清算しないと命がない南部や、ジョーを慕うストリートチルドレンのサチオ(村瀬迪与)と「チーム番外地」を結成。わずか4名のメガロニアの出場枠を目指して戦いを始める……が、試合直前、肝心のギアが使いものにならなくなってしまった! ジョーは苦肉の策として、ギアをつけずに己の肉体のみで戦う「ギアレス・ジョー」としてリングに立つ。

設定もストーリーも『あしたのジョー』とはまったく違うけれど、八百長試合ばかりでくすぶっていたジョーにメガロニア出場を決意させたのが「勇利を叩きのめしたい」という一点だというところが、いかにも『ジョー』らしい。まさに「サンドバックに浮かんで消える 憎いあんちくしょうの顔めがけ」だ。ずっとジャンクドッグで通すと思っていた主人公が自分の名前として「ジョー」を選ぶシーンも熱かった。

金竜飛とアラガキ
熱かったといえば、ジョーとアラガキ(田村真)との戦いを描いた第5話と第6話! アラガキは矢吹丈のライバルの一人、金竜飛をモチーフにしたキャラクターだ。

金竜飛は朝鮮戦争での悲惨な経験をくぐり抜けてプロボクサーになった男だが、アラガキもまた前線で過酷な戦闘を体験してきた。戦場で両足を失い、戦争後遺症で苦しんだアラガキだったが、義足のメガロボクサーとして復帰。連勝を続けてジョーの前に立ちふさがる。アラガキの胸には戦場で見かけた蝶のタトゥーがあるが、これは金竜飛の必殺技「蝶々(チョムチョム)」をイメージしたもの。

実はアラガキはかつての南部に教え子だった。しかし、アラガキが戦死したという報を聞いた南部は、失意のあまり身を持ち崩してジムを手放してしまう。戦争ですべてを失ったアラガキは南部のジムに戻ってくるが、そこには誰もいなかった。南部はアラガキを信じて待つことができなかったのだ。

リングではジョーの苦戦が続く。人並み外れたタフさを持つジョーでも、ランキング上位のアラガキには歯が立たない。ダウンを喫したジョーに南部が叫ぶ。「もういい! 立つんじゃねえ!」。

それでもジョーの闘志は失われていなかった。防戦一方の中で一瞬のチャンスを逃さず、渾身の一撃を放つと今度はアラガキがダウン! 試合の行方はわからなくなってきた。

名言続出! 熱い『メガロボクス』語録
セリフもいちいちカッコいい。恨み言を言うアラガキにジョーが言う。

「誰かのせいにしても結局決めるのはてめえだ」

防戦一方のジョーを見て棄権しようとした南部には、

「俺たちの賭けに途中下車なんかねえ」
「俺は行くとこまで行く。邪魔するなら一人で下りろ。それができねえなら黙って最後まで見届けてくれ」

腹を括った南部は、コーナーに戻ってきたジョーに、

「しんどいときこそ基本を忘れるんじゃねえ」

生身で相手の攻撃を耐え抜くジョーを見て、

「どんなに打たれたって心は絶対に折れねぇ。今のあいつは真っ赤に焼けた鉄と同じだ。叩けば叩くほど強くなる」

ジョーとアラガキは正面から打ち合いを続けるが、ついにアラガキ陣営がタオルを投げる。義足が限界に達していたのだ。アラガキは最初からこの試合を最後の試合にするつもりだった。試合後、アラガキは南部に言う。

「前へ進みます。今日が俺の明日です」

1エピソードだけでも、これだけイカしたセリフが続出するのが『メガロボクス』の魅力の一つだ。戦場に出向く前、南部がアラガキにお守りとして渡していたドッグレースのハズレ券の犬の名前が「カルペディエム(いまを生きる)」だったのも良かった。

さて、次にジョーに立ちはだかるのは、人工知能を搭載したギアを持つ白都樹生(鈴木達央)。ゆき子の実兄でもある樹生は、白都コンツェルンの後継者に収まったゆき子に復讐しようとしていた。対戦相手にジョーを指名した樹生だったが、試合直前にジョーが偽の市民IDであることを指摘。そのままジョーたちはリングに上がることなく不戦敗に!

メガロニア直前で八方塞がりになってしまったジョーたちの運命は? ゆき子が漏らしたメガロニアの「目的」とは? ジョーは真っ白に燃え尽きるまで戦い続けることができるのだろうか?

『あしたのジョー』ファンには、第7話に出演した金竜飛のマネージャー、玄大佐とレオン・スマイリーのセコンドなどのような隠れキャラを探すのも楽しいぞ。huluにて配信中なので、興味が湧いた人は今からでも追いつこう。
(大山くまお)

●Huluにて配信中

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