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go!go!vanillas×BLUE ENCOUNT 九州の血が滾る2バンドだからこそ成し得た本気の対バン

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FOOLs Tour 2018~音楽馬鹿達と春のナイトピクニック~
2018.5.5 新木場STUDIO COAST


バンド名に因み、毎年5月5日、 “ゴーゴーの日”にライブを行っているgo!go!vanillas。これまでは『READY STEADY go!go!』と題し、単発の対バン型イベントとして開催していたが、記念すべき5回目だった今年は『FOOLs Tour 2018~音楽馬鹿達と春のナイトピクニック~』のファイナル公演として開催された。このツアーでは沖縄公演を除く全箇所でツーマンが行われてきたが、この日のゲストはBLUE ENCOUNT。互いのMCでの触れていたように、両者の共通点はメンバー4人のうち3人が九州出身者であること。また、2016年にはブルエンのツアーにバニラズがゲストで出演し、富山・石川で対バンしている。

昨年、一昨年の赤坂BLITZ(現:マイナビBLITZ赤坂)から場所を移し、今年の会場は新木場STUDIO COAST。キャパシティは広がったものの、チケットは早い段階でソールドアウト。2階立見エリアまでオーディエンスでいっぱいになり、場内は熱気に満ちていた。
go!go!vanillas 2018.5.5 新木場STUDIO COAST 撮影=ハタサトシ
go!go!vanillas 2018.5.5 新木場STUDIO COAST 撮影=ハタサトシ

先攻は本日のゲストであるブルエン。開演前からガンガンに覚醒しているフロアに投下する1曲目は「Waaaake!!!!」だ。以降「DAY×DAY」「NEVER ENDING STORY」など、前半戦は主にライブ定番曲を演奏し、場内のテンションをグッと高めた。バニラズ同様、この春も各地のフェスやイベントに引っ張りだこのバンドなだけに掴みは文句なし。ステージに注がれる熱視線を請け負いつつさらなる情熱で以って返しながら、泥臭いやり方で人と人のぶつかり合いを求めていくのがこのバンド。そして「九州の血が流れてるバンドが東京でツーマンできるなんて! トンコツ魂でやります!」と意気込むのは田邊駿一(Vo. Gt.)である。会場全体でタオル回しを行った「LIVER」では、バニラズの牧 達弥(Vocal / Guitar)、そして舞台裏で歯みがきをしている最中だった柳沢 進太郎(Guitar)も急遽登場。お祭り騒ぎに拍車をかけた。

後半戦では、3月にリリースした最新アルバム『VECTOR』からの楽曲を多く披露。今現在のバンドのモードもしっかりと伝えた。歌声がどんどんシャウトに近い調子になっていくボーカル、サイレンのように鳴り響くギター、地面を伝い壁をも痺れさせるリズム隊のビート。エネルギッシュなバンドサウンドが「VS」のダンサブルな曲調に乗っかって派手に花開いた。ここで「ヤバいね、最高に楽しいな! でも何か意味合いが違くて、今日はすごく何か……違う!」と田邊。「お前らのことをまだ知らないから今目の前で伝えてほしい」とオーディエンスに訴えかけると、フロアからのリアクションは先ほどよりも大きくなった。そうしてオーディエンスの気持ちを受け止めたあと、今度は自分が話す番だといわんばかりに、「正直、バニラズのこと、嫌いでした」と、マイクを通さず語り始める。

田邊がまだライブハウスでバイトしていた頃、バニラズがスタッフ間で話題になっていたこと。とんとん拍子で進んでいく(ように見えた)彼らのことを妬んでいたこと。それを理由にバニラズの音楽を聴かずにいたが、聴いてみたらカッコよくて余計に悔しくなったこと。「次は絶対こいつらとやって負かしてやるんだ」という想いで自身のツアーに誘い、そこで「東京でもやろうな」という約束をしたのだということ――。

「音楽ってそういうもんなんだよ。耳塞いでたら聴こえない。けど耳澄ましたら出会えるから。気づいてくれ! あんたが音楽に火を灯してくれ!」(田邊)と鳴らし始めたのは「灯せ」。ミディアムバラードの温かくも芯のある響きは、誰も彼も関係なく、私たちを大きく包み込んでくれるもの。陰に隠れた感情をも否定せず、光の方へと連れ出してくれるような彼らのやり方は、聴き手のこと、そしてバンド自身のことを一人残さず肯定していくような力強さがある。
go!go!vanillas 2018.5.5 新木場STUDIO COAST 撮影=ハタサトシ
go!go!vanillas 2018.5.5 新木場STUDIO COAST 撮影=ハタサトシ

そして後攻、バニラズの登場。そもそも今回のツアーは、約半年前に終えたワンマンツアーのアンコールツアーという位置づけであるため、セットリストは『FOOLs』収録曲の中でもとりわけワンマンツアー時に鍵となった曲が多く含まれていた印象。挑戦の多かったあの3ヶ月間で見出した伸びしろを、バンド自らグイグイ刺激しにいっているような感じだ。

SE「We are go!」の陽気な響きとともにメンバーが登場。「サクラサク」を鳴らし始めるオープニングは前ツアーを踏襲した流れだ。続く「マジック」は、「ロックンロールパーティーだあああ!」と牧 達弥(Vo/Gt)がギターを掻き鳴らした直後に柳沢進太郎(Gt)のギターソロがスタート、さらに長谷川プリティ敬祐(Ba)の合図に合わせてみんなで手拍子――と目まぐるしい展開。オーディエンスの鼓動を高鳴らせたあと、「1・2・3!」と声を合わせ「エマ」へと突入する、痛快なスタートダッシュだ。先ほどまでステージに出ていたブルエンのライブに感化されてか、また、ツアーファイナルで気合いが漲っているからか、時折“フゥー!”とテンション高めに叫んでいる牧も、「跳べー!」とオーディエンスへ衝動的に投げかけた柳沢も、思いきり動き回っていた反動でエフェクターを踏むその足取りが若干ふらついていた長谷川も、もはや素手で叩き始めているジェットセイヤ(Dr)も、かなり昂っている様子。しかし半年前と比べてサウンドは地に足の着いているような感じがあり、テンポもわりと落ち着いている。
go!go!vanillas 2018.5.5 新木場STUDIO COAST 撮影=ハタサトシ
go!go!vanillas 2018.5.5 新木場STUDIO COAST 撮影=ハタサトシ
go!go!vanillas 2018.5.5 新木場STUDIO COAST 撮影=ハタサトシ
go!go!vanillas 2018.5.5 新木場STUDIO COAST 撮影=ハタサトシ

初めて会った時にブルエン・田邊は忘れらんねえよの柴犬Tシャツを着ていた、だから「この人、絶対良い人だ!」と思った、という内容のMCを牧がしてから次のブロックへ。6曲目には新曲「スタンドバイミー」の登場だ。ファルセットメインのボーカルやゆるやかに跳ねるビート、やわらかなギターのフレーズによる抜け感のあるサウンドは、熱気に満ちたフロアに涼やかな風を吹かせてくれる。
go!go!vanillas 2018.5.5 新木場STUDIO COAST 撮影=ハタサトシ
go!go!vanillas 2018.5.5 新木場STUDIO COAST 撮影=ハタサトシ
go!go!vanillas 2018.5.5 新木場STUDIO COAST 撮影=ハタサトシ
go!go!vanillas 2018.5.5 新木場STUDIO COAST 撮影=ハタサトシ

ここで一旦暗転。「さあコーストのみなさん、俺たちと一緒に音の逃避行に行きませんか?」という牧の言葉、そしてミディアムテンポでのセッションを経て「サウンドエスケープ」が始まった。各楽器の旋律が混ざり合い、マーブル模様になったような音の響き。オーディエンスの頭上には淡い色彩のレーザー光線が広がり、幻想的な世界が生まれていく。そうして同曲を終えたあと、ギターを弾きながらすうっと息を吐いた牧が唄いだしたのは「おはようカルチャー」冒頭のフレーズ。そこに長谷川・柳沢のコーラスが(セイヤはその背後で楽しげに指揮を振っている)、さらにオーディエンスの歌声が重なっていく様子はとても美しかった。<今 君と描き出す夢>とはまさにこのこと。後のMCで牧が「大人になったらなかなかハメを外せない、だけどロックやライブハウスは心を開放できる場所なんだ」という話をしていたが、表現面を強化することにより、自分たちの心を解き放つための、あるいはオーディエンスの心を動かするための手段を増やせたことは、今回のツアーで彼らが得た大きな成果なのでは。
go!go!vanillas 2018.5.5 新木場STUDIO COAST 撮影=ハタサトシ
go!go!vanillas 2018.5.5 新木場STUDIO COAST 撮影=ハタサトシ

「ブルエン・辻村と呑みに行ったら店に入る前に年齢確認された」というエピソードを明かしたプリティが、牧から「そうかな~、結構おっさんじゃない?」と辛辣に返されていたMCを挟み、いよいよライブも終盤へ。「俺たちの、一足早い夏の歌だー!」(牧)と演奏された「SUMMER BREEZE」は「スタンドバイミー」同様リリース前の新曲だが、イントロから拳を掲げ声を上げる人も多く、フロアのみんなが待ち望んでようだった。ギターのジャキジャキとした感触を打ち出した柳沢ボーカル曲「ストレンジャー」、クラブミュージック色の強い「バイバイカラー」は、この半年間での進化を感じさせるような仕上がりに。その後は「今日ここに来た全員をロックンロールスターにして帰します!」(牧)と、「カウンターアクション」「平成ペイン」でフロアを大いに揺らし、本編を終えた。
go!go!vanillas 2018.5.5 新木場STUDIO COAST 撮影=ハタサトシ
go!go!vanillas 2018.5.5 新木場STUDIO COAST 撮影=ハタサトシ

そしてアンコールでは、<気の知れたBLUE ENCOUNTと><気の知れた東京の仲間と>と歌詞を替えた「ナイトピクニック」、メンバーに「一生こどもみたいなもん」と言わしめたセイヤがメインボーカルの「Ready Steady go!go!」を4人で演奏。最後にはブルエン・田邊をステージに呼び込み、彼の大好きな曲だという「スーパーワーカー」で締め括った。

「またツーマンやろうよ。むしろツアーで」(田邊)、「ぜひ! またやりましょうよ!」(牧)と声を弾ませる2人のやりとり、フロアに浮かぶいくつもの眩しい笑顔がこの日の充実感をとてもよく表していたように思う。「これからも九州の血が滾る2バンドをよろしくお願いします!」と、牧による締めの挨拶がどこまでも爽快に響いたのだった。

取材・文=蜂須賀ちなみ
go!go!vanillas 2018.5.5 新木場STUDIO COAST 撮影=ハタサトシ
go!go!vanillas 2018.5.5 新木場STUDIO COAST 撮影=ハタサトシ



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