aikoが遠慮がちに歌にして贈る“Happy Birthday to You”。受け取る瞳は愛で輝く青白い瞳。

UtaTen

2018/5/19 12:01

赤ちゃんの瞳の色が青白い事を知っている人は、きっと赤ちゃんと関わった事がある人だと思う。そして、赤ちゃんに「深い愛情」を持っているはず。

赤ちゃんを驚かさない様に、眼差しで愛情を伝え安心させてから。静かにゆっくりと見つめなければ気がつかない程に。その青さは限りなく純粋な白に近い。それまで当たり前だと思っていた。人が生まれ生きて行く命の営みを、新しい命を目の前に奇跡と想う時。

今まで自分を支えてきてくれたものが何だったのかを。歌い示す穏やかな曲が在る。自身の友人の出産を祝う為に作られた曲。aikoの「」だ。

aiko「瞳」





『Happy Birthday to You』お誕生日おめでとう。

この言葉は生まれてきた新しい命に歌い捧げた心からのメッセージである。

そして、もう一つ。新しい命が生まれると共に生まれた命がある。

それは「母親」という新しい命だ。もちろん、赤ちゃんをお腹に宿したその時から母親ではある。

しかし、出産し初めて我が子がこの胸の上で産声を上げているのを抱きとめたその時。

これ以上にないくらいに実感するのだ。「私、母親なんだ」と。

この出産を経て生まれた新しい2つの命へ『Happy Birthday to You』とが贈られている。

生まれゆく成長に"Happy Birthday to You"




母親と子供の成長は、まるで二人三脚のようだと思う。

小さな時には、これ以上ないくらいに密な時間を過ごす。

本当に足に紐を結んでいるかのように、どこへ行くにも何をするにも一緒。

毎日は慣れない育児にとられ、あっという間に過ぎて行くのに。

あんまりにも一緒に居すぎて余所の子の成長はとても早く感じるわりに我が子の成長はのんびりな気がする。

けれども、時間はちゃんと流れているのだ。いつ、あれが出来る様になるのかな。

あれやこれやと成長を心待ちにする中で、母親は子供が成長する時には必ず何か終わりがある事に気がつくのだ。

例えば、母乳やミルクをやめる時なんかは特に感じる。

やめた後の急激な我が子の成長。乳児から幼児へとぐっと成長するのだ。

そんな風に、最後を遂げて始まって行く成長。

成長しながら少しずつ母親から離れ、一人の人としての道が築かれていく。

そんな我が子を、嬉しく眺めれば眺める程。

母親は我が子の心に何を残せるのか、目を細めて想いを馳せるものだ。

きっと、こんな喜ばしくもあり切ない想いも母親にならなければ生まれなかった感情なのだろう。

そして、生まれゆく成長に『Happy Birthday to You』がここでも贈られる。

母親の強い想い




涙が溢れるその時というのは、瞳が光を捉えてしまうとやけに眩しく感じてしまう。

涙は悲しみ悔しさ怒り喜び。色んな理由で溢れ出る。

そのどんな理由の時にも、涙が止まらない時には思い出してほしいと願う事が母親にはある。

それは、手を握って歩いた時の事。

その手には、あらゆる物から我が子を守ると決めた母親の想いの強さが込められている。

その手から感じる暖かさは、とても心強いと子供ながらに感じるのだろう。

その暖かさに安堵して笑顔がこぼれる。そうして子供は想う「おかあさんがいれば大丈夫」。

そう、母親もいつも想っている「おかあさんがいるから大丈夫」と。

その想いは無限で、いつまでも変わらないのだ。

人生における子供と母親の最大の別れ




誰かが、我が子のうなじにキスをする日。

きっとその頃には“Happy Birthday to You”も誰かが優しく耳元で囁く、くらいの年齢になっているはず。

そうして過ぎて行く人生に子供と母親の最大の別れは2つある。

1つは我が子の人生の門出である結婚。

大変に喜ばしい事だけれど、きっときっと寂しさもついてくる。

だって二人三脚で成長してきた二人なのだから。

その寂しさは胸をもがれるくらいかもしれない、でも絶対それ以上に胸も体も頭も心も喜びで満ちている。

そしてもう1つは。母親の命の旅立ち。死別だろう。

この別れは絶対的に悲しみに胸を体を頭を心をもがれる。

そして涙が止まらなくても、もう無限の愛はどこにもないのだ。

その事をある程度の歳になると、人は身を以て知る事になる。

だから曲中でこの一節が歌われるのだろう。

母親の子供への愛情は永遠




母親の愛。それは無限なのだ。

母親自身ですら、どこからこんな気持ちが湧くのか驚く程に我が子への愛情が絶える事はない。

そして、その愛情を出来る事なら自分が死ぬその瞬間まで。

もっともっと本音を言えば居なくなった後でさえもこの愛情を注ぎ、我が子を守りたい。

しかし、それは絶対に叶わない事。

だからこの愛を、我が子が心とその手で引き寄せた愛しい誰かにバトンタッチして手渡したいと願うのだ。

自分が居なくても、我が子が愛で満たされ。その愛情でいつまでも守られていてほしい。

母親というのは、我が子を抱いたその瞬間から命を全うするその瞬間まで。母親なのだ。

子供にとっても、それは同じ。私たち人は、生まれ母親の胸に抱かれ産声を上げている瞬間。

その人生は愛に始まり。人生の最期の時にも、手渡された愛で終わりを遂げるのだろう。

人と愛を繋いで行くのが少し難しい時代だけれど。

不安な時にはそっと目を閉じて、aikoが穏やかな歌声で、愛を諭す様に歌う「瞳」を聞いて思い出してほしい。

小さな手のひらに無限の愛を強く握って笑ったあの日の事を。

お母さんの愛情は、あなたの心の中に必ず宿っているから大丈夫。

TEXT:後藤 かなこ

あなたにおすすめ

すべての人にインターネット
関連サービス