モバイルコンテンツ審査・運用監視機構の事業終了で、ネットの世界は不自由になる?

日刊サイゾー

2018/5/17 01:30


 2008年の設立以来、携帯サイトへの過度な規制を防ぐ役割を果たしてきたモバイルコンテンツ審査・運用監視機構(EMA)が、来年の4月で事業を終了する。

ネット環境の変化により、その役目を終えたとされるが、これは携帯サイトのみならず、インターネット全体に新たな不安を抱かせる問題となっている。

EMAは、携帯電話で閲覧・利用されるコミュニティサイトなどに対して、運用や管理体制を審査・認定するほか、有害サイトへのアクセスを制限するフィルタリングの改善などに取り組む第三者機関である。

設立当初は、各携帯電話会社が独自に行っていた青少年へのフィルタリングが過剰にならないように、歯止めをかけるなどの役割を担ってきた。

ところが、近年になりスマートフォンが普及したことで、状況は一変。携帯サイトはほぼ姿を消し、フィルタリングをどう実施するかは、より煩雑な問題となった。

こうした状況を受けて、EMAは大手携帯電話会社と体制の再編整備を協議してきたが、合意には至らず解散を検討することになったのである。

「すぐに、どうこうということはないでしょうが、将来的にこの事業打ち切りは間違った選択となるでしょう」

そう話すのは、ネットの青少年保護制度に詳しい研究者。

「第三者機関がないということは、携帯電話会社各社が、青少年のスマホで閲覧してよいサイト、ダメなサイトを判断するわけです。とても不十分ですし、蓋然(がいぜん)性がない。結局は、Googleなりの判断基準が採用されることになります。ともすれば、日本人の感覚ではまったく問題ないサイトが、Google基準でNGになり、フィルタリングされてしまうというケースも十分想定されます」

第三者機関の消滅で失われるのは、“青少年に有害か否かについての蓋然性の高い判断基準”というわけか。
(文=是枝了以)

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