『話をにごす』はにごせてない アナウンサーが語る間違えやすい日本語

grape

2018/4/17 05:16

こんにちは、フリーアナウンサーの押阪忍です。

ご縁を頂きまして、『美しいことば』『残しておきたい日本語』をテーマに、連載をしております。宜しければ、シニアアナウンサーの『独り言』にお付き合いください。

間違えやすい言葉 アナウンサー押阪忍の『美しいことば』

今年の成人式は、新成人に振袖を届けるはずの振袖販売レンタル業者がドロンして新成人に晴れ着が届けられないという、とんでもない事件が発生しました。新成人のお嬢さん方が、憤りと悔し涙で頬を濡らしたあのシーンは、いまでも鮮烈に脳裏に焼きついています。

ところで着物は、自分で『着れる』ではなく『着れる』と表現するのが正しい使い方です。ら抜き言葉は間違いです。『見れる』、『食べれる』と「らの字」を入れて使ってください。

さて、昨年は将棋の最年少棋士、中学生の藤井聡太四段(2018年4月現在:六段)の29連勝が大きな話題となりましたが、将棋は『指す』、囲碁は『打つ』です。布団は『引く』ではなく『敷く』です。

『的を得る』は『的を射る』、『元旦の夜』は『元日の夜』。

  • ×話を濁す ○言葉を濁す
  • ×手と手を取って ○手に手を取って
  • ×出る筋ではない ○出る幕ではない
  • ×溜飲を晴らす ○溜飲を下げる
  • ×お役目御免 ○御役御免
  • ×第1日目 ○第1日(目の字は不要、第と目は重複)
  • ×不快感を感じる ○不快感を抱く
  • ×過半数を超える ○過半数に達する
  • ×犯罪を犯す ○罪を犯す
  • ×成功裏のうちに ○成功裏に
  • ×火を鎮火する ○鎮火する
  • ×被害をこうむる ○損害をこうむる
  • ×体調をこわす ○体調を崩す
  • ×汚名挽回 ○名誉挽回
  • ×雪辱を晴らす ○雪辱を果たす
  • ×念頭に入れる ○念頭に置く
  • ×足元をすくわれる ○足をすくわれる
  • ×そこまでは目が回らない ○目が届かない
  • ×押しも押されぬ ○押しも押されもせぬ
  • ×怒り心頭に達する ○怒り心頭に発する
などなど、ついつい間違えて使っている言葉の何と多いことか…。

きょうは、正直 自戒の念を強く込めて、書き連ねてみました。

<2018年4月>

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フリーアナウンサー 押阪 忍


1958年に現テレビ朝日へ第一期生として入社。1965年には民放TV初のフリーアナウンサーとなる。以降TVやラジオで活躍し、皇太子殿下のご成婚祝賀式典なども行う。2018年現在、アナウンサー生活60年。
日本に数多くある美しい言葉。それを若者に伝え、しっかりとした『ことば』を使える若者を育てていきたいと思っています。

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