余命3か月と宣告された闘病中の妻の署名を偽造 離婚手続きを進めた夫に8か月の懲役刑(英)

結婚して18年、しかし夫婦としての関係は既に破綻し互いに別居生活を送っていた夫と妻。そんな中、妻が病にかかり入院、夫は妻に内緒で署名を偽造、離婚の申請手続きを進めた。結果、夫は逮捕され8か月の懲役刑が科せられた。英メディア『Daily Record』や『real fix』などが伝えている。

英ウェールズのルーシー・マクドネルさん(41歳)は、18歳だった1995年にナイトクラブでニッキー・ジョーンズ(44歳)と知り合い、3年後の1998年にドミニカ共和国で挙式した。ところが幸せだった結婚生活は破綻、夫婦は何年も寝室を別にするという状況となり、2014年にはルーシーさんがジョーンズのもとを去って以来2人は別居生活を送っていた。

人生のやり直しを図ろうとしていた2015年、ルーシーさんは非ホジキンリンパ腫のステージ3で股や骨盤、腰、腹部に腫瘍があると診断された。病院で9か月に及ぶ治療を受けたルーシーさんが退院したのは2016年、自分の荷物を取りに2014年に出て行ったサウス・ウェールズ、ニースのプリムローズ・バンクにある家に戻ると、自分宛てであるにもかかわらず既に開封された数枚の手紙があるのを見つけた。

その中にポート・タルボットの家庭裁判所からの手紙がまざっていたのを見て、ルーシーさんは不審に思った。裁判所に電話をすると「離婚手続きの件です。ご主人はあなたに離婚を申し立てて、あなたは同意し書類に署名をしたということです」と言われ、驚いた。「離婚の申請などしていない」と言うルーシーさんに対し、裁判所は弁護士に相談するよう指示。すかさず弁護士のもとを訪ねたルーシーさんは、離婚手続きを停止し、警察へ通報した。実は以前にも、ニッキーはルーシーさんの職場だった歯科医院に現れ、離婚申請書類に署名をして欲しいと頼んでいたのだ。しかしその時はルーシーさんは勤務中で、書類を読む時間がないと署名を拒否していた。

ニッキーが勝手に申請していた離婚の書類には似ても似つかぬ自分の署名がされてあり、ルーシーさんは闘病中に夫が離婚の手続きを勝手に進めていたことを知った。ルーシーさんが気付いた時には、離婚成立まであと6週間の猶予しかなかったという。ルーシーさんは、ニッキーが夫婦で所有していた2軒の家や夫婦合同口座の貯金を全て自分のものにするつもりだったのだろうと推測している。

文書偽造の罪で逮捕されたニッキーの裁判がスウォンジー刑事法院で行われ、ニッキーは早く離婚したかったがために署名を偽り勝手に書類にサインした罪を認めた。ニッキーの弁護をしたアンドリュー・エヴァンズ氏は「2人は2年近く別居状態にあったが、離婚についての協議はなされていなかった。被告は、妻が病から完全に回復するのを待っていたら離婚の手続きが6か月~8か月先になってしまうことを案じていた。妻自身も2人の結婚生活はすでに終わっていると気付いていたので、被告は一刻も早く手続きを済ませたかった。特に妻の病気中を狙ってということではないようだ」と述べている。

結果として2017年10月に正式離婚した2人だが、このほど法廷でピーター・ヘイウッド判事は、ニッキーに8か月の懲役刑及び2年間元妻への連絡禁止命令を下した。しかしながら実際の刑期は4か月となるようだ。裁判後、ルーシーさんはこのように語った。

「人生をやり直さなければと思っていたところへ、がんの診断を受けて全てがひっくり返ったようになってしまいました。当時、余命3か月と宣告されて1日12時間の化学療法を受けていましたが、効果がなく1日20時間も化学治療をしていました。そんな状況で、離婚のことなど考えられたはずがありません。あの時は自分はもう死ぬのだと思っていましたから。でも今は、病も離婚もなんとか乗り越えることができました。元夫と暮らしていた家を出た時に、飼っていたダックスフントの“ライラ”(14歳)を置いて行ったことがとても気がかりだったので、今は私が引き取りたいと思っています。結局、私はよく知りもしない人と結婚したのだなと思いました。これからは前を向いて生きていくつもりです。」

画像は『real fix 2018年4月11日付「Husband Jailed For Forging Ex-Wife’s Signature On Divorce Papers While She Was Receiving Cancer Treatment」(SWNS/REALFIX)』のスクリーンショット

(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)

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