愛沢えみりは「身長164cm、体重39kg」……キャバ嬢のダイエット事情と「人間離れした細さ」の価値


 2018年、有名キャバ嬢の自叙伝が次々と発売され、いま再び注目を浴びつつあるキャバクラ嬢。さまざまなタイプのキャバクラ嬢がいるが、彼女たちに共通して言えることは「スタイルが良い」「細い」という印象だ。

例えば、自身のアパレルブランドをプロデュースし「新世代の歌舞伎町No.1キャバ嬢」との異名を持つ「フォーティファイヴ」所属の愛沢えみり。彼女のブログなどの写真を見る限り、痩せすぎとも思われるそのスタイルは、身長164㎝で体重は39㎏と、驚くほど軽い。肥満度を表す体格指数であるBMI(ボディマス指数)を計算すると、普通体重が「18.5以上、25未満」、低体重が「18.5未満」のところ、彼女は14.5と、平均を遙かに下回る数字が出ている。なぜ、キャバクラ嬢はそんなに細いのだろうか? どのようにそのスタイルを維持しているのだろうか? そして、「細いこと」にどんな価値を見いだしているのか? キャバクラ嬢たちに、そのダイエット事情について聞いてみた。

■タイのダイエット薬を買いに行くキャバ嬢も

まず、キャバ嬢はどのようなダイエットをしているのだろうか? 実は、“必然的に痩せてしまう”という面もあるようだ。

「毎日、大量のお酒を飲むので、仕事が終わってからは気持ち悪くてご飯を食べられないという嬢が多いからではないでしょうか。中には吐くほど飲んで太らないようにしたり、同伴や店以外では一切、食事を摂らない子もいますよ。このように食事は制限できますが、キャバ嬢にとってお酒のむくみの方が天敵ですね。翌日までお酒が残らないように、仕事が終わった後に深夜まで営業している岩盤浴やサウナでアルコールを抜く……という子もいます」(Aさん・歌舞伎町勤務)

意外と涙ぐましい努力をしているキャバクラ嬢。中には、過激な方法で体形維持しているキャバクラ嬢もいるという。

「ダイエット薬です。食欲を抑制する『サノレックス』などですね。一時は、タイの『MDクリニックダイエット』や『ヤンヒー』といった薬が激ヤセするといわれ、わざわざ現地に買いに行くキャバ嬢がいるほど人気でしたが、タイで死亡事故例が起きてからは規制が厳しくなりました。キャバ嬢はよくブログに『ジムやヨガに行ってきます!』と書いていますが、実際は2日酔いで行ける余裕などありません(笑)。皆、できるだけラクして痩せたいので、最近は美容整形も人気です。脂肪吸引や脂肪溶解注射など、稼いでいるキャバ嬢はほとんどしているのではないでしょうか。体だけ痩せても顔の大きさが変わらなければバランスも悪いので、顔の脂肪を取る注射も欠かせません」(Sさん・仮名・六本木勤務)

■細いキャバ嬢は「一緒に歩いて目立つ」

ではなぜ、キャバ嬢たちは、そこまでして細さを求めるのだろうか?

「周りのキャバ嬢が細いから……というのが大きな理由ではないでしょうか。細い方が目立つし、完璧を目指したいという気持ちが皆、人一倍強いと思います。あと毎日ドレスを着るので、そのために体重をキープしていますね。キャバドレスはストレッチ素材のものが少なく、かなり細身の作りになっています。有名キャバ嬢がモデルを勤めるドレスサイトを見ると、そのサイズ感は一目瞭然です」(同)

キャバ嬢自身だけでなく、店側も細さを重要視しており、「歌舞伎町の有名キャバクラでは、“デブは採用不可”が当たり前」なのだという。

「もし、入店後に太ったりすると黒服から注意されることもあります。『SNSにほかのキャバ嬢との写真を載せる時、自分だけ太っているのが嫌だから』『ホストクラブでほかの客に負けたくないから』……など理由はさまざまだと思いますが、やはり周りの目が気になるのだと思います」(同)

しかし一方で、世間からは「痩せすぎているキャバ嬢は魅力的でない」という指摘があるのも事実。それについて彼女たちはどう思っているのだろうか?

「確かに、世間からは『痩せすぎ』といわれますが、歌舞伎町や六本木に来るお客さんは、圧倒的に細いキャストを好みますね。『一緒に歩いていて目立つから』というのが大きな理由ではないでしょうか。そもそも、ぽっちゃり好きなお客さんってキャバクラにはあまり来ないような気がします(笑)。私は以前、銀座のクラブにいたのですが、ホステスはお客さんとの同伴で接待ゴルフに行くので、皆健康的でしたね。お客さんもそこまで細いホステスを求めていなかったこともあり、六本木のお店に移って、病的に細いキャバ嬢を見てビックリしました(笑)。キャバ嬢たちは世間の声よりも、“同業の声”を気にしているのだと思います」(Mさん・六本木勤務)

日本人女性の平均体重が50㎏といわれているが、キャバクラ嬢の体重は40㎏前後が当たり前だという。「人間離れした細さ」こそ、キャバクラ嬢の生きる世界で求める完璧な美しさなのかもしれない。

カワノアユミ
東京都出身。20代を歌舞伎町で過ごす、元キャバ嬢ライター。裏モノ・夜ネタを主に執筆。編著書に『旅の賢人たちがつくったアジア旅行最強ナビ』(辰巳出版)など。アジアのキャバクラに9カ月間潜入した著書『底辺キャバ嬢、アジアでナンバー1になる』(イーストプレス)発売中。

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