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テレビ、PC、スマホの"同時視聴"は当たり前? 変わる映像メディアの視聴スタイル

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 テレビ放送が始まって半世紀あまり。"一家に一台"で家族団らんの中心だったテレビはいつしか"一部屋に一台"になり、さらにはPCやスマホの普及にともなう視聴スタイルの変化の波に飲まれている。

15歳から69歳の男女を対象にした調査によると、2006年にはテレビでメディアを視聴しているという人は51.3%と半数を占めたが、昨年には39.0%と激減。その一方、モバイル端末(スマホ・タブレット)で視聴すると答えた人は、3.3%から30.5%と約10倍に伸びている(博報堂DY メディアパートナーズメディア環境研究所「メディア定点調査2017」より)。とくに10~20代は情報に接触している時間の多くがタブレットやスマホとなっており、テレビ受像機で、リアルタイムに視聴しているという人が少なくなっている。それと相関するように、「好きな情報やコンテンツは、好きな時に見たい」と答えた人は10~20代、そして30代でも過半数を超えている結果となっている。

 若者たちに話を聞くと、「テレビを持っていないのでパソコンで見ています」「必要なニュースも携帯で入ってくる。『LINE NEWS』とか。今、全部携帯です」と、情報収集の中心がインターネットになっていることがわかる。さらに、「スマホやパソコンで動画を見ることが多い。スマホだったら面白い番組の面白い場面だけ見る」「テレビはドラマとか映画に使って、携帯はYouTubeで、パソコンはアニメとかを一気に見たい時に使う」と、デバイスを使い分けながら様々な映像コンテンツを楽しんでいるようだ。

■「全部見なくても大体わかる」
 「YouTubeを結構見ている。アイドルがすごく好きなのでアイドルの動画をずっと見ている」。

 都内のIT企業に務める新納愛さん(23)は生粋のアイドルオタク。ベッドで横になりながらスマホで見ていたのは「わーすた」というアイドルのMV。しかし再生しながら他の動画を探し、最後まで見ることはなく次の動画へ。「全部見なくても大体わかる。次の動画を探しちゃったりする。新しい曲は1番のサビだけ聞いたら大体分かるので。でもすごい好きなアイドルとかだと全部見る」。

若者とメディアのつながり方を研究する博報堂DYメディアパートナーズメディア環境研究所の吉川昌孝所長は「チェーンビューイングと名付けた視聴スタイルで、情報量が多すぎるという意識が生活者に高まっていて、自分の面白いと思ったところを効率的につまみ食いしたい。動画からSNS、SNSからサイト、サイトから動画みたいに、縦横無尽に行き来する」と話す。

■「テレビも割とTwitterと似たとこがあると思う」
 現在就職活動中だという杉山篤志さん(21)は、「空いている日だと10時間くらいずっと見ている」と話すが、目の前にはテレビ、パソコン、スマホの3つが置かれ、それらを同時進行で視聴する「サイマルビューイング」だ。視線を追うと、テレビの『たけしの家庭の医学』、パソコンの『マインクラフト』のゲーム実況動画、そしてスマホの『パワプロ』のアプリゲームを行き来する。

 杉山さんは「テレビはそんなに見ていないので、内容はそんなにですね。何か言葉が耳についたら反射的にチラっと見る。とりあえず流しておいて、自分の欲しいとこだけピックアップしていくみたいな。だからテレビも割とTwitterと似たとこがあると思う。やりたいことを同時進行することによって一気に満たしていくというか」と、全ての情報を理解しているわけではないようだ。

吉川氏は「大人はどれかをメインにして見ないとダメなんじゃないかって思いがちだけど、彼らにとってメインはない。全部サブでメインは自分。意識がパッといったところが、その瞬間メインになる」との見方を示した。


■「気になったものにだけ意識が行って」5つの画面を同時視聴
 デジタルハリウッド大学で映像の勉強をしているという吉田隆史さん(20)の部屋には、なんと7つのモニターがあった。ここで動画を見るだけでなく、映像編集の勉強もしている。中学生くらいの頃からスマホやパソコンに触れてきたという吉田さんは、ほとんどテレビは見ないと話す。「今はYouTubeの方が面白いことをやってる人が多いし、好きなタイミングで見られるっていうのがある」。

 吉田さんはSNS、YouTube動画、漫画などを5画面で同時視聴することもある。いわば新納さん、杉山さんのような視聴スタイルをハイブリッドした形だ。「自分に必要なものというか、気になったものにだけ意識が行って、また戻るみたいな。YouTubeの動画を流して何か面白そうなことやってたら、そっちを見て、面白くなかったら別のスクリーンを見てみたいな感じ」。

■テレビの情報密度が低いと感じている?
 若者たちの視聴スタイルを目の当たりにしたテレビ朝日の小松靖アナウンサーが「たくさんの情報を詰め込んでいるつもりだったが、実はながら視聴で見てしまえるくらいテレビの情報は多くないのかなと感じた」と感想漏らすと、吉川氏は「面白いところだけ、見たいところだけをとにかく見ているということ。自分の好きなものに常にアクセスできる状態にしておくということ。昔もテレビをつけながら雑誌をめくって、長電話するなんてことをやっていたと思う。でも、今は流れてくる情報の密度が違う。しかもスマホネイティブの人たちは、その中からうまいこと自分の好きなことだけを濃密に取得している。残念ながら、それに比べるとテレビの情報密度が低いと感じるのかもしれない」と話した。

その上で吉川氏は「"好きな時に好きなもの”ということは、逆にみんなが同時に同じものを見るという経験がプレミアムなものになっているということ。分散がメインで非同期な社会の時に、ライブやフェスのような同期への欲求はすごく強くなる」とも指摘した。

■いよいよ5G時代へ
 2020年は次世代のモバイル通信システム5Gが導入予定となっている。8GBの動画をダウンロードする場合、3Gでは70分、4Gでは7分かかっていたものが、理論上6秒にまで短縮されるという試算もある。同時接続数が増加することでIoT社会が進み、通信のタイムラグがなくなることで自動運転や遠隔医療などでのイノベーションも期待されるという。

吉川氏は「もっと高画質・高密度のコンテンツが視聴できるようになり、MR、AR、VRと言われているようなコンテンツの楽しみ方も増える。ニューヨークタイムズがVRを活用して難民キャンプなどの現場にまるで自分がいるかのような映像を提供しているが、ジャーナリズムやスポーツ観戦も大きく変わると思う」と話した。(AbemaTV/『AbemaPrime』より)

▶放送済み『AbemaPrime』の映像は期間限定で無料視聴が可能。

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