笑い飯のツッコミ特訓で引き出された、Sexy Zone・佐藤勝利の類まれな「ボケ」ぶり


 ジャニーズでツッコミのうまい人といえば? 中居正広関ジャニ∞村上信五、嵐・二宮和也など、パッと浮かぶ顔はたくさんある。TOKIOなどは山口達也、松岡昌宏、国分太一と、3人も取り揃えている豪華さだ。

逆に、メンバーがボケたがり屋ばかりで、グループ内にツッコミがいないために、消去法でツッコミに回ることになってしまったパターンもある。

Hey!Say!JUMP・山田涼介などはその典型で、本来は一番の天然キャラにも思えるが、ほかが全員ボケるために、8対1で全員にツッコミせざるを得なくなっている。

そして、山田に近いタイプが、Sexy Zoneの佐藤勝利だと思っていた。

佐藤の場合は天然ではないが、中島健人、菊池風磨という「ボケたがり」(中島の場合はボケをかましているつもりではないかも)と、松島聡という「天然」、さらに異次元のボケをかますマリウス葉に囲まれ、自然とツッコミ役になっていった。

今ではメンバーと息の合った漫才のようなやりとりも見せるが、山田と同じく本来は真面目な性格でツッコミ体質ではないだけに、「訂正係」あるいは、混沌としたトークの「交通整理」係に近い。

そんな佐藤が、Sexy Zone初の冠番組『Sexy Zoneのたった3日間で人生は変わるのか!?』(4月11日放送、日本テレビ系)で一皮むけた成長を見せた。番組内容は、「たった3日間で人生が変わるのか!?」をコンセプトに、メンバー5人全員がそれぞれ体当たりのロケを決行するというもの。

佐藤に与えられたお題は「たった3日間でツッコミ職人に生まれ変わるのか?」というもので、ゴールとなるのはSexy ZoneのコンサートMC中に、「メンバーたちにキレキレのツッコミを炸裂させること」である。

ツッコミの師匠として、佐藤と3日間同居することになったのは、千鳥とかつて同居し、そのツッコミ力を鍛えた芸人「笑い飯」の2人。

最初に顔を合わせた途端、「塩くんのことはね」とボケられた佐藤は、すかさず「いや、勝利ですよ」とツッコむ。しかし、このボケは「佐藤=砂糖」にかけたものだったわけで、「そっちか~!」と、うなだれる佐藤。ボケの趣旨を理解していないだけに、ツッコミではなく、ただの「訂正」になってしまっていた。

そこから「動物図鑑にツッコミ」「じゃんけんのルールを忘れた2人にツッコミ」「お風呂場から全裸ツッコミ」などをやらされ、1日目だけでツッコんだ回数は計168回に。

ちなみに、お風呂場でのツッコミは、1人で入浴したいと言っている佐藤に対して、「怒ってる?」と執拗に聞きながら全裸で乱入してくる2人にツッコミを入れるという、シュールで難度の高そうなお題である。これには佐藤、「意味わかんねー!」と笑いながら、ややご立腹にも見えた。

しかし、2日目。佐藤がトイレに入ると、再び前日の風呂と同じ展開が繰り返される。

「怒ってんの?」「怒って、閉じこもってんの?」

トイレの前から問いかけるも、黙る佐藤に、2人は「あかんわ……」と言いながら戻る。しかし、その瞬間大きな声で、

「いや、来ないんか~い!?」

と、お手本のような見事なツッコミをみせた。ノリにノッてきたのか、その日は寝るときに「金魚が明るい!」と水槽にまでツッコミを入れていた。

3日目。3人が同居している部屋の本来の持ち主であるコロコロチキチキペッパーズのナダルが帰宅すると、次々に強めのツッコミを入れる佐藤。そのたびに、ナダルは「ヒャハハハ」と甲高い声を上げて大ウケする。

しかし、これがいけなかった。ナダルとの相性の良さを見た笑い飯が、佐藤にこんなアドバイスをしてしまう。

「Sexy Zoneのメンバーをナダルと思え」

そして、いよいよ3日間の成果を見せるときがきた。

コンサートのMCで、18歳の誕生日プレゼントとして靴をもらったマリウスが、うれしそうに「飾ろう」と言うと、「いや、はけよ!」と高速で前のめりのツッコミをみせる佐藤。

さらに、マリウスのママが朝にケーキを焼いてくれるという話題で、「朝ケーキは食べづらい! 夜だよ、普通は」とツッコむ。ここまでは良かったのだが……。

「ナダルか、普通に!」

ポカーンとするメンバーたち。その後も、ことあるごとに

「ナダルか、お前は?」
「エロいな! ナダルか!」
「なんだ、ホントにナダルか?」
「タイミング違うだろ、ナダルか!」

と繰り出す。また、マリウスがずっとテンションが高いことについても「ナダルか!」。意味不明の「ナダルか!」を、ことごとく繰り返す佐藤。

「メンバーをナダルと思え」というアドバイスのどこをどう間違えると、なんでもナダルにたとえる「ナダルか!」ツッコミになるのか。

しかし、意味不明すぎて、ずっと聞いているうちに不条理なコントのようにも思え、じわじわ面白くなってきてしまった。

コンサートに潜入し、弟子・佐藤の成長ぶりを見守っていた笑い飯・西田の評価は「15点」。だが、辛抱強く使い続ければ、この意味のない「ナダルか!」ツッコミも、いつかはやりそうな気もしてくる。

結局、真面目で一生懸命な「消去法のツッコミ役」と思っていた佐藤が、意外にも引き出されてしまったのは「ボケ」の部分だったようだ。
(田幸和歌子)

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