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スマホ世代の新人はオフィス電話の“保留”を知らない<2018年新入社員速報>

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新年度を迎え、多くの企業では入社式が行われ、新入社員が誕生している。少し前だとゆとり、さとり、新人類などと言われていたが、2018年度入社組の新入社員たちのモンスターぶりが、早速社内をザワザワさせているらしい。『さすがにそんな人はいるわけがない』というハードルを見事に越えてくるその実態を、上司、先輩たちが教えてくれた。

都内の広告代理店に入ってきた東京六大学卒のA君。面接の時から自分にえらく自信を持っている姿が印象的だったという。その会社は新人研修の一環として、新入社員を現場に同行させて、その日の最後に先輩、新入を全員集めて、ディスカッションを行っていた。その意見交換の場の初日、A君は異彩を放ったとのこと。同じ現場に居合わせた32歳の先輩社員の証言によると……。

「ディスカッションでは1人1人が意見をまず発表し合うんですが、その中で一応僕たちが『うちの会社の改善点があれば』と聞くことになっているんです。今までは誰も特に意見を言ってくる新入社員はいませんでした。だって入ったばかりでわからないというのが正直なところだと思うんですよ。

でも、A君は『先輩のあの仕事のやり方は効率が悪い』とドンドン発表してくれました。なんで、そんなことまで知ってるのかと不思議でしたが、最後には『だからうちは企業の評価サイトでイメージが悪いんですよ(笑)』と言いましたからね……。匿名の評価サイトに書かれたネタのパクリかよって、全員、ズッコケました(苦笑)」

根拠のない自信を持っている、空気が読めないなどの特徴はまさに鈍感力。さらに、現代だからこそというモンスターぶりを発揮した事例もある。

都内のIT関連の会社に入社した関西の有名私大卒のK君。面接では1日16時間勉強したことや、サークルには入らずにアルバイトで学費を補助していたことを語っていた努力家の秀才タイプだ。しかし、いざ入社してみると効率重視の仕事ぶりにすぐに社内をザワつかせたそう。同じ部署の35歳の上司に、その実態を聞くと……。

「うちの会社では、会議などの議事録はその会議に参加した1番下の社員の仕事になっていたんです。なので、彼にホワイトボードに書いた内容をまとめてみんなに送るようにと伝えました。もちろんやり方もレクチャーしましたよ。

その後、K君からの議事録が一斉メールで届いたんですが、なんとホワイトボードを撮影した写メだったんです……。文字化するようにと伝えると、『こっちのほうが効率的だと思いますけど』と言われましたから。『僕は記録したので、会議の内容を使う人が文字にすればいいのでは』と……。使う人のためにお前がするんだよ!と思いましたよ。キツく言いたかったですけど、今の子はすぐに辞めてしまうので……やんわりと伝えただけですけどね」

一斉メールで送られてきたホワイトボードの写真は高解像度で複数枚張り付けられていたというから、送られたほうはたまったものじゃない。

最後は、時代だからかと思わざるを得ない事例が発生している。化粧品などの通信販売を行う企業に就職したNさんは都内の短大卒。商品の在庫管理などを行う部署に配属されたのだが、彼女は電話機の使い方がわからなかったと同じ部署の37歳の女性社員は語る。

「今の子は家電(いえでん、家の電話)がない家庭も多いんです。私たちの時代には必ず家電(いえでん)があり、使い方なんて当たり前に知っていることでした。でも今は違うみたいで、『保留』というものが何なのか、そのことから教えないといけないんですよ。また、保留の概念がないから、外部から電話があって上司に繋ぐ時も手で塞ぐことなく机に受話器を置いて、上司に向かって大声で叫んでいましたね……。

私たちの頃から徐々に肉付けして毎年更新している新入社員マニュアルに、保留の説明文が付け足されました。ここまで面倒を見なくちゃいけなくなったんですよね……」

他にも、『パソコンのブルーライトで目を酷使したくないから』と、サングラスをかけて仕事をしていた男性社員や、『窓際の席は日焼けするから席替えをしてほしい』と初日に上司に意見した女子社員など、多くの証言が出てきた。。

話を聞いた人は、『私たちの時代はこうじゃなかったのに……』と口を揃えてる。今回取り上げた新入社員は、まだ辞めていないだけかわいいものかもしれない。

取材・文/藤 文子

― モンスター新入社員録 ―


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