がん回復を祝う夫婦でのツーリング中に悲劇 夫のバイクに妻が撥ねられる(英)

高齢者による車の事故はイギリスでもあとを絶たない。2016年11月、バイクでツーリングに出かけた夫婦が思わぬ悲劇に見舞われた。トラクターを追い越そうと反対車線を大きく割ってきた84歳が運転する車により、妻は転倒。後から走ってきた夫のバイクが妻を轢くという惨事を引き起こした。この事故により妻は死亡、夫は妻を死なせた悲しみから全てを失ってしまった。運転していた高齢者の女は、逮捕されたものの後に執行猶予付き判決となり、懲役刑は免れたという。英メディア『Mirror』『The Sun』などが伝えている。

西ウェールズのペムブローク・ドックで悲劇が起こった。がんを克服したばかりのヴァネッサ・マックアルーンさん(48歳)は、夫のジムさん(52歳)と一緒に2016年11月のある晴れた日に快気祝いのツーリングに出かけた。

経験豊富なドライビング・インストラクターだったヴァネッサさんは、夫同様バイクの運転にも慣れており、この日は夫婦で眺めの美しい景色が広がるペニー・ブリッジの田舎道でのツーリングを楽しんでいた。ところがジーン・ウィリアムズ(84歳)の運転するボクスホール社のコルサが、カーブで大きく反対車線を越えて走って来たため、ヴァネッサさんは衝突を避けようとしてバイクに急ブレーキをかけた。しかしコントロールを失ったバイクは激しく転倒、ヴァネッサさんは地面に投げ出された。そこへ後から走ってきたジムさんのバイクが倒れているヴァネッサさんを避けきれず轢いてしまったのだ。

ウィリアムズは、前方を走っていたトラクターを追い越そうとしてカーブを大きく曲がったようだ。スウォンジー刑事法院で行われた裁判で、逮捕されたウィリアムズは「十分な注意を払ってトラクターを追い越した」と主張し、不注意運転で死を引き起こした容疑について否定した。しかし、ゲライント・ウォルターズ判事は「被害者の夫は、妻を轢いて死なせてしまった悪夢のような出来事に一生苦しめられて生きていかなければならない。夫婦はツーリングという共通の趣味を楽しんでいただけであり、このような悲劇の結末が待っていたことなど到底想像できることではなかった。それが、カーブを曲がったところで道路の反対車線を大きく遮ってきた被告の車によって、バイクから路上に投げ出された妻を轢く以外になす術がないという避けがたい状況に、夫は直面しなければならなかった」とウィリアムズを糾弾し、2年の執行猶予付き1年の実刑判決および2年間の免許停止を言い渡した。

ヴァネッサさんの娘レベッカ・ボックハートさんは、被害者が受けた影響に関する供述書を読み上げ、このように心情を吐露した。

「母の夫マックアルーンさんは、事故を目の前で目撃し彼自身も怪我をしました。彼はその後、事業も破綻し家も差し押さえられてしまいました。私たち家族は母を亡くした今、心が空っぽです。母の死は一家に深い悲しみをもたらし、その悲しみはとても言葉で言い表すことができません。」

ヴァネッサさんは、ツーリングの翌日に最後となる化学療法の治療を受ける予定だったそうだ。あまりにも悲しい結末となってしまったこのニュースを知った人からは、「なんて悲劇」「家族の人生をめちゃくちゃにして、執行猶予で免停が2年!? 信じられない」「これは明らかに不注意運転でしょう。なんで免許取り消しにしないの。また同じ悲劇を生むことになるわよ」「カーブで追い越しをかけるということが間違っている」「こんな高齢者はもう運転したらダメだ」といった声があがっている。

画像は『Mirror 2018年4月10日付「Man accidentally ran over and killed wife during countryside motorbike ride to celebrate her recovery from cancer」(Image: WALES NEWS SERVICE)(Image: Western Mail)』のスクリーンショット

(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)

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