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「キミはひとりで生きていけそう」はほめ言葉!? 益田ミリの名言

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女性のしたたかさ、かわいさ、そしてたくましさをあわせ持つ「僕の姉ちゃん」のちはるは、最強の心の友。単行本第3弾『やっぱり、僕の姉ちゃん』の発売を記念して、生みの親である益田ミリさんに、ちはるの誕生エピソード、そして育ての苦労(?)を語っていただきました。こんな頼もしいキャラクターを私たちに届けてくれた、益田さんの人となりにも注目です。
■ ちはるの強さが大好きだし、弱さもかわいいと思ってます。

――2011年に出版された『僕の姉ちゃん』の1冊目は、今のようにアンアン誌上での連載ではなく、描き下ろしだったのですね。

益田:そうなんです。私としても、彼らの物語は1冊で終わったと思っていたので、お声がけいただいたときは「ちはるにまた会える!」と嬉しくなりました。最初はわりとブラックな姉ちゃんでしたが(笑)、再び動きだしたら彼女の芯の強さや、人生を生き抜くためのいろんな考え方も見えてきて、より好きになりましたね。

――ちはるは益田さんの代表作のひとつ、「すーちゃん」とはまったく違うキャラクターといえますが、どんなふうに生まれたのでしょう。

益田:海外ドラマの『奥さまは魔女』って知ってますか? ほかにもマイケル・J・フォックスが出ている『ファミリータイズ』や三谷幸喜さんの『やっぱり猫が好き』など、舞台が変わらないシットコムが大好きなんです。疲れて帰ってきても、場面設定が同じというだけで本当に楽に見られるし、いつも変わらない世界でおしゃべりをしている人たちに会いにいける感じが、心地よかったんですね。それで私なりのシットコムをやってみたいと思い、登場人物よりも場面設定を先に決めました。

――シットコムありきだったとは、意外でした。

益田:私としてもチャレンジで、会話だけで1冊できるのか試されている感じではあったのですが、会話って面白いなあと改めて思いました。出だしに何を言うかが、描いていて一番楽しいところです。私の描くキャラクターは、分身みたいに近かったり、遠かったりなどいろんなタイプがいますが、ちはるは少し離れていると思っています。だから彼女が何を言い出すか私もよく考えながら描いていて、先に質問を想定してみることもあります。たとえば3巻で「人生で一番大事なことはなんだろう」という質問が出てくるのですが、私なら「毎日お布団に入ったとき、楽しかったと思えるような一日であること」と答えるけど、ちはるはどうなんだろうって。私のなかでちはるの答えが出るまで時間がかかったのですが、結局彼女は「生きてること」と即答していて、私自身が納得してしまったというか、逆に主人公から教わるような不思議な感覚ですね。

――回を重ねるにつれ、ちはるのいろんな面が見えてきましたよね。

益田:やはり3巻の中のある回で、「『キミはひとりで生きていけそう』はほめ言葉だ」とちはるが言ったとき、この人は意外と大きなところから世界を見ているんだなと思いました。描き始めた頃はそういう女の子を想定していなかったから、アンアンという雑誌のなかで生きてきたことで、いろんな女性のことを吸収しつつ、ちはる自体も成長というか、増長しているのかもしれません(笑)。私はちはるの強いところが大好きですし、強さのなかにほろりと弱さが見えるところが、かわいらしいと思っています。

――益田さんは作り手でありながら、キャラクターに対して主観にならないというか、彼らの意思に任せている印象を受けます。

益田:フィクションに関しては、私の欠片(かけら)ではあるけれども、やっぱり自分ではないんですよね。だけどルールみたいなものをキャラクターには設けています。それは全員にいえるのですが、「どうせ私なんか」というような言い回しをするキャラクターは、絶対に描かないことです。自分で言う必要がまったくないことだから、私も言わないし、この子たちにも言ってほしくないんです。そう考えると言っている言葉よりも、何を言わないかを大事にしているのかもしれません。同じように、ちはるは弟の順平に対して威圧的だけど、「男のくせに」という言い方を絶対にしない。「順平のくせに」はいいんです(笑)。その線引きは、どの主人公にもはっきりありますね。

――フィクション以外にご自身が主人公のコミックエッセイや、文章作品もありますが、いろんなスタイルで描くことは益田さんにとってどんな意味があるのでしょう。

益田:それぞれがあることで、バランスがとれている部分はあると思います。エッセイじゃないと書けないこともあるし、フィクションのキャラクターに託するからこそ本当のことを描けるときもやっぱりあるので。だから自分のなかにある出来事というか感情を、どの作品で描くべきか迷ったりもします。こっちに使ったら新しい展開になりそうだけど、締め切りが近いからこっちにしようかなって。

――そこで締め切りが出てくると、急にリアルですね(笑)。

益田:締め切りは大事なので(笑)。

ますだ・みり 1969年生まれ、大阪府出身。主な著書にマンガ「すーちゃん」シリーズ、『きみの隣りで』『沢村さん家のこんな毎日』『泣き虫チエ子さん』『今日の人生』など。エッセイ『女という生きもの』『47都道府県 女ひとりで行ってみよう』、絵本『はやくはやくっていわないで』(原作)など、ジャンルを超えて活躍。

ベテランOLの姉・ちはると新米サラリーマンの弟・順平が、夜な夜な繰り広げる恋と人生のトーク。anan連載中のマンガ「僕の姉ちゃん」の単行本第3弾『やっぱり、僕の姉ちゃん』が発売中。ちなみにタイトルは、益田さんが愛する『やっぱり猫が好き』へのオマージュです。最新エッセイ『永遠のおでかけ』も好評発売中。撮影させていただいた「お気に入りの書店」、渋谷のBunkamuraにあるNADiff modern(TEL:03・3477・9134)では、新刊『やっぱり、僕の姉ちゃん』を含む益田さんの著書を集めた益田ミリコーナーを展開中。

※『anan』2018年4月18日号より。写真・小笠原真紀 ヘア&メイク・浜田あゆみ(メランジ) インタビュー、文・兵藤育子 撮影協力・NADiff modern Bunkamura

(by anan編集部)

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