フジ月9完全復活!『コンフィデンスマン』クソ面白く最高傑作…長澤まさみの魅力爆発


 今クールの連続テレビドラマで長澤まさみ主演の『コンフィデンスマンJP』(フジテレビ系)第1話が9日、放送された。

ダー子(長澤)と幼馴染のボクちゃん(東出昌大)、その2人を子どもの頃からかわいがってきたリチャード(小日向文世)の職業は“信用詐欺師”。ダー子は、公益財団「あかぼし」会長で経済ヤクザの赤星栄介(江口洋介)から多額の金を騙し取ろうと計画し、2人を巻き込む。

しかし早速、貿易船の船長に扮してリチャードが赤星に接触するも、身元がばれ、赤星の手下たちに瀕死の重傷を負わされる羽目に。そこでダー子はCA、ボクちゃんは会社オーナーのボンボン息子に扮し、多額の現金を海外に持ち出せる裏ルートを知っている振りをして赤星に接近し、隙を見て赤星から金を奪う作戦を実行に移す。

ダー子は猛勉強の末に航空会社のCAとして採用され、赤星に接触し、海外への資金持ち出し作戦を任されることに成功。そしてついに、“いわき空港” から赤星らと共に多数のバッグを手に、マニラ行き航空便に搭乗しようとしていたが、手荷物検査場の手間で令状を持った国税局査察部が現れ、バッグの中身を聞かれる。しかし赤星はその展開を予測しており、バッグの中には日用品しか入っておらず、さらに現れた国税局職員たちはダー子の“仕込み”だったことがバレ、“ニセ国税局職員”たちは現場に来た警察官たちに追われることに。その隙に赤星らとダー子、ボクちゃんは無事、本当に現金が入ったバッグを手に航空機に搭乗。フライト中に赤星は、裏切ったダー子とボクちゃんを“殺す”ことを宣言する。

ダー子とボクちゃんが狼狽していると、航空機が2発連続でバードストライクに見舞われエンジンが故障し、パイロットは「重量のある手荷物が放出します」と機内アナウンスし、ダー子は次々と赤星のバックを機体の外に放出していく。すると、そこには、ダー子を手伝うチーフパーサーとしてリチャードの姿も――。ダー子、ボクちゃん、リチャードの3人は鳥取砂丘に投げ捨てたバッグを拾おうとスカイダイビングの装備を身に付けるが、金を失いたくない赤星は、ダー子からその装備を奪ってダイブ。着地に成功しバッグを見つけるが、なんとその中には、紙切れが敷き詰められており、機上では見事に現金入りのバッグを手に入れたダー子たちが作戦の成功に歓喜。そう、パイロットや乗客も含め、すべてがダー子の“仕込み”だったのだ。

●良質な痛快エンターテイメント

第1話を見た感想としては、約1時間半の放送時間があっという間に終わってしまい、息をつく暇もなくスリリングで、笑いどころ満載。めちゃくちゃ面白い、の一言に尽きる。個人的には、ここ数年のフジ月9のなかではベストと感じた。無駄なシーンがまったくなく流れも文句なし、目まぐるしく変化する展開に、いい意味で視聴者は裏切られ続け、まるで良質な映画を見ているような気分だ。

また、要所要所にギャグやパロディーなど笑いの要素が散りばめられており、その一つひとつが丁寧につくり込まれており、気が付くと自分が大爆笑していることも多く、“いちいち面白い”のも大満足だ。これこそ痛快エンターテイメントドラマの名に値すると素直に評価したい。ここ数年のフジ月9のなかでは最高傑作ではないか。

そして、もう一つの見どころは、なんといっても長澤の演技の素晴らしさだ。長澤演じるダー子は、天真爛漫で妙に“抜けているところ”があったり、独特な味覚なのに食を愛するなど“かなり変な女子”である一方、天才的な頭脳と美貌を兼ね備えているというキャラ設定。なかなか難しい役どころにもかかわらず、変顔や変なセリフ回しを連発したり、緊迫した場面でわざと芝居ががった大げさな演技をみせたり、ときにボクちゃんに向かってかわいい笑顔を見せたり、そうかと思えばシリアスな演技を見せたりと、長澤の快演がドラマ全体をより盛り上げている。

そのほかにも、和服姿で上半身を大きく露出させて「私の金だ!」と叫びながら日本刀を振り回す長澤、ポテトチップスに納豆を乗せて食べながら恍惚に浸る長澤、CA姿で飛行中の航空機の扉をこじ開け、暴風にさらされながら「放出!」と連呼しバッグを次々と外にブン投げる長澤、ボクちゃんに向かって頬を突き出し「チューする?」と迫るダー子、弾けんばかりの笑顔で札束を振りまく長澤と、まさに“長澤まさみの魅力爆発”だ。

フジ月9枠は前クール作『海月姫』の全話平均視聴率が6.1%(ビデオリサーチ調べ/関東地区)と、全話平均としては月9史上最低視聴率を更新するなど低迷が続いていたが、こんなに面白いドラマをつくれる力があるのに、なぜフジは今まで苦戦を強いられてきたのか? そして、なぜ突然に月9がこんなに面白いドラマを生んだのか? 謎といえば謎だらけだが、演出・脚本・俳優陣すべてが素晴らしく、このままいけば視聴率20%超えも可能性十分だろう。

フジ月9が、復活の狼煙を上げた。
(文=米倉奈津子/ライター)

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