【号泣】こち亀、突然始まる感動回の泣けるエピソード傑作選! 名作すぎるストーリー7連発


週刊少年ジャンプで1976年から2016年まで連載を続けていた超名作漫画といえば、秋本治先生による「こちら葛飾区亀有公園前派出所」、通称「こち亀」ですよね。主人公の警察官・両津勘吉の警察官らしからぬ破天荒な行動で様々な騒動を巻き起こす、幅広い世代から愛されたギャグ漫画です。

突如として始まる感動回


  こち亀は単行本200巻、話数にすると実に1960話にも及ぶ超大作なのですが、すべての話がギャグ漫画なのかというと、そんなことはありません。何の前触れもなく突如として感動回が挟み込まれることがあるのですが、そのクオリティもお見事。普段がハチャメチャなストーリーだからこそ、余計読者に感動を与えるのです。こち亀マニアの中には、この感動回こそがこち亀の魅力と断言する人さえいるのだと言われています。


感動エピソードを厳選してみた


今回はこち亀の全1960話の中から、特にこち亀ファンの間で評価の高い感動エピソードを7つ厳選してみました。普段の両さんは破天荒すぎて危ない奴ですが、感動回で見せる人情味はさすがジャンプ漫画の主人公だと思わせてくれます。

こち亀感動回傑作選7連発


1.「まごころ説教!?の巻」「アドリブ旅行…の巻」「冬の旅…の巻」(8巻・3話連続)
ある日、チンピラの加藤松吉が公園で騒ぎを起こし、派出所に連行されてきました。両さんはまじめに働く気のない松吉の仕事の世話をし、仕事をさせることに成功するのですが、その後両さんの元に「松吉が事故で亡くなった」という知らせが届きます……。そして両さんは松吉の死を両親に伝えるため、遺品を持って松吉の地元・秋田県へ向かいます。

両親に亡くなったことを伝えると、母親は泣き崩れますが、父親は「関係ない」と返答。いたたまれなくなった両さんが家を出ると、家の外で一人静かに号泣する松吉の父親の姿が……。それを見た両さんは公衆電話から自分の実家へと電話をかけました。両さんは松吉と同様に両親からよく思われていないと思い、実家に帰ることをずっと避けていたのですが、松吉の両親の姿を見て影響を受けたのでしょう。

2.「クラス会の巻」(16巻)
小学校時代のクラス会をすることになった両さんですが、会場となる店の前でヤクザの乗った車に轢かれそうになってしまいました。怒った両さんはヤクザと一触即発状態になりますが、後部座席の親分が仲裁に入ります。なんと、その親分は両さんの幼馴染の金太だったのでした。

金太はヤクザである自分が入るとクラス会が盛り下がってしまうのではないかと両さんに相談します。両さんは金太を説得しクラス会に出た金太でしたが、やはり不安は拭えず。そこで両さんが、二人でなじみの店で飲もうと提案し、場所を移して金太はようやく打ち解けてきたのですが、その時、金太の部下が外で別のヤクザとケンカを起こしてしまいました。助太刀に入る二人ですが、そこではじめて金太は両さんが警察官だったと知るのです。ヤクザと警察官という関係では仲良くするわけにいかず……せっかく再会したのに距離を置かねばならなくなってしまうという、切なく泣けるエピソードです。


3.「両さんの長崎旅行の巻」(36巻)
仕事で長崎県警へ行くことになった両さんですが、もらった交通費をすべて使ってしまい、仕方なく自転車で向かうことに……。しかしさすがに無理があり、麗子の助けを借りて大阪までたどり着き、さらに東京から本田を呼び出し、バイクで長崎まで送るよう命じます。ところが途中の広島でガソリンがなくなり、ついに二人は無一文に……。

両さんたちはなんとかガソリンを入手し、さらに見知らぬ老夫婦の家を訪ね、親戚の者だと嘘をついて泊めてもらいます。老夫婦は美味しい料理でもてなしてくれて、両さんは布団でぐっすり熟睡。しかし本田は嘘をついているのが苦しくなり、翌朝ついに老夫婦に「親戚というのは嘘」だと伝えます。

しかし老夫婦は最初からわかっていたそうで、「袖振り合うも多生の縁」「何年かぶりに笑いが戻った気がした」と言い、また来てとまで声をかけてくれたのです。両さんのたくましさと同時に、本田の誠実さが伝わる、人情味溢れるストーリーとなっています。

4.「親愛なる兄貴への巻」(92巻)
両さんの弟・金次郎の新居祝いに訪れた中川と麗子を前に、金次郎が明かした両津兄弟の幼少期の話も感動を誘いました。金次郎は小学生のころ、いじめられているところを偶然通り掛かった弁護士に助けられたことがきっかけで、弁護士を志すようになります。しかし入りたい名門中学の受験は難関で、兄の勘吉からも「弟は兄と同じ学校に入るのが兄弟の仁義」と反対されますが、なんとか親を説得して受験させてもらえることに。

しかし試験当日、金次郎は受験票を川へ落としてしまいました。するとそこに勘吉が駆け付け、川に飛び込んで受験票を回収し、さらに合格祈願のお守りを金次郎に渡して「絶対に合格できる!」と励ましたのです。そして金次郎は見事試験に合格。「反対していたけど一番応援してくれていたのも兄だった」と語り、兄弟の絆の強さを思い返したのでした。

ちなみにこの話は連載900回記念で、巻頭カラーとして週刊少年ジャンプに掲載されました。

5.「嗚呼!我が青春電車の巻」(158巻)
電車の食玩フィギュアに夢中になっている両さんと本田さんのところへ部長がやって来て、いつも通り怒るのかと思いきや「この電車は懐かしい」と昔を懐かしみます。その食玩フィギュア「デハ200形電車」は、部長が奥さんと初めて出会った思い出の車両だったのです。

その話を聞いた両さんたちは、実際のデハ200形を部長の誕生日に贈ることに。現存していた車両を整備し、部長と奥さんにデハ200形をプレゼントすると、なんと手すりの傷からその車両は偶然にも二人が出会った車両だったことが判明。部長と奥さんの甘酸っぱい思い出も多く描かれた心温まるストーリーです。


6. 「レイコ変身の巻」(185巻)
ひょんなことから特殊メイクで太ったおばさん姿に変装することになった麗子。休憩時間そのまま外に出るのですが、いつもと比べ、周囲の反応は冷たく、麗子は「人間は結局見た目で判断されるの?」と複雑な気持ちになってしまいます。そこへ偶然通りかかった両さんが、転んでしまった麗子に「大丈夫か?」と手を差し伸べるのです。ただし両さんは麗子だと気づかないまま。見た目を気にせず優しく接してくれたのです。

そのまま二人はお茶をすることになり、麗子が「美人なほうがいいでしょ」と言うと、両さんは「外見は別として女は愛嬌だと思うよ」「男は度胸!女は愛嬌って昔から言うだろ!」「なんたって笑顔が宝だよ!」と回答。両さんの女性への優しさが見えると同時に、二人の愛情も感じられるエピソードになっています。

7. 「永遠の腕時計の巻」(200巻)
超神田寿司の女将・夏春都から、戦争で先立った夏春都の夫が使っていた軍用の腕時計を貰おうとした両さん。夏春都にとって大切な腕時計のはずですが「壊れているし、古くて直らない」とあっさり両さんに譲ってしまいました。そしてその腕時計を受け取った両さんはお金を借り、急にアメリカに旅立ちます。

両さんの突拍子もない行動にうんざりする登場人物たちですが、帰ってきた両さんの手には修理された腕時計が。両さんはわざわざアメリカまで行き、軍用腕時計コレクターに時計を修理してもらってきたのです。しかも修理の際に、時計のフタの裏に夏春都の名が刻まれていたことも判明。両さんは夏春都に「形見じゃない! 生きてるよその時計!」「一緒に時間を過ごしてやってくれ」と言い、時計を返して「じゃあな」と立ち去ります。

すると夏春都は「勘吉 ありがとう」と声をかけ、両さんはいつもどおりの笑顔で「初めてだな 夏春都に礼言われんの」「アメリカまで行った甲斐があった」と喜びました。

これは最終話の1話前、第1959話として収録されている作品で、ファンの中では「こちらが本当の最終回だ」という人もいるほどの感動回となっているのです。


他にもたくさんの感動ストーリーが!


今回紹介できたのはこち亀感動回のほんの一部。全1960話の中には他にもまだまだたくさんの感動エピソードが潜んでいます。破天荒なギャグこそがこち亀のベースであることは間違いありませんが、興味のある方はぜひ単行本を手に取り、感動回を探してみてはいかがでしょうか。

■執筆・監修:Mr. Fox
執筆、撮影、編集家。日本生まれ、生年不詳、トレードマークはキツネの顔。世界各国を回りながら、メディアに関わる仕事をしてます。人のアイデアを転がします! コンコン。https://twitter.com/im_mr_fox/

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