【モンペと呼ばないで!】保育士から「お漏らしが多い」と注意された娘……その原因に怒り爆発


保育園、幼稚園、小学校、おけいこ事の教室などでは、日々子どもの保護者と施設側の間でトラブルが発生している。ほんの些細なことでも、自分のこと以上に気になってしまうのが親心というものなのか。わが子のことを思ってとクレームを入れるママもいれば、モンペと呼ばれることを恐れて我慢するママも。そんなトラブル事例とママの葛藤をつづる。

入園や進級で子どもをめぐる環境が変わる春。時間に余裕のある専業主婦と違い、保育園に子どもを通わせているワーママにとっては、入園準備はなるべく簡単に済ませたいというのが本音だろう。都内で3歳になる女児の育児をしている30代の和子さん(仮名)は、0~2歳まで小規模型保育所に子どもを通わせ、満3歳になる年に別の保育園へ転園させた。和子さんは、小規模の映像制作会社に勤務している。ケーブルテレビの番組編集から、幼稚園のお遊戯会を撮影し、手作業でDVDにするなど、作業は多岐にわたる。大学の同級生だった夫も同業者のため、繁忙期が重なり、夫婦ともに仕事と育児で徹夜が続くこともあるそうだ。そのため、なるべく簡素な準備で済む保育園を選び、子どもの持ち物に関しては無関心だったという。

「お漏らしが多い」と濡れたシーツを渡され……


 転園した園は、3~5歳が同じ部屋で過ごす縦割り保育。“午睡”と呼ばれる昼寝で使うシーツは、前の保育所でも使っていたものを持たせていた。週1回だけの洗濯ではシミなどが取れず、汚れたままのシーツだった。そんな中、家ではおむつが取れていた娘が、午睡中にお漏らしを繰り返すように。最初は、新しい環境で緊張をしているためだと思っていたが、保育士から濡れたシーツをビニール袋に入れて渡された際に「お漏らしの回数が多いので、シーツの予備をご用意してください」と言われたのが気になったという。

「うちの子は家ではトイレトレーニングもうまくいっていて、おまるで成功していたので、そんなにお漏らしをすることなんて絶対にないと伝えました。しかし、園は『通常よりもトイレの感覚が短く、お漏らしが多い』の一点張りだったんです」

ある時、娘が体調不良のために園から呼び出しがあり、午睡の最中に迎えに行った。普段は仕舞われているために見ることがなかった子どもたちのシーツは、はやりのアニメ柄や、キャラクター物など新しいものばかり。

和子さんは保育園で使うものは、使い古しのものでよいと思っていたが、午睡の時に上の学年の子から「シーツが汚れている」と娘がからかわれていたのだ。

「午睡の時に娘は、布団に隠れるように寝てしまい、『トイレに行きたい』と先生に伝えられなくて、お漏らしをしてしまうようになったんです」と振り返る。「娘を小児科に連れていったら、膀胱炎になりかけていました。まだ言い返せるような年齢ではないのに、持ち物でからかわれるなんて……」。

このことを機に、園に「はやりのキャラ物を控えることができないか。娘は被害者なんです」と園長に訴えたが、「全面禁止は難しい」という回答しか得られず、納得がいかないという。

「うちは、子どものものが売っている店に、営業時間中に行くことができないくらい忙しいんです。ネットも受け取れるのが休みの日だけだし。『すぐに新しい物を準備しろ』って言われても、できません。園から誠意のある対応がなかったので、休園するか迷っています」

園児同士のトラブルを防ぐために、キャラ物が全面禁止されている園もある。保護者が布地屋に行き、自作のシーツカバーや、コップ袋などを用意しなければならない場合もあり、ワーママにとっては時間的負担も大きい。そのような自作グッズ代行業者も多数存在するが、保育園の入園シーズンともなると、どこも予約でいっぱいとなりキャンセル待ちという。4月から0歳児を保育園に通わせる予定の美千代さん(仮名)も、食事用エプロンから汚れ物入れまで自作しなければならず、さらにタオルなどの持ち物全てに名前を縫い付ける作業もあるなど、「負担が多い」と嘆いている。裁縫が苦手なために、最近は徹夜続きだという。

「入園前から園に文句を言うと、入園が取り消されそうで怖くて何も言えないんです。『キャラものはNGなので自作してください』と園からも言われたのですが、そんな時間がないから幼稚園ではなく保育園に預けているのに」

ワーママの中には、独自といえる“園ルール”を疑問に感じても、“退園”やママ友からの孤立を恐れて、異議を唱えるのを思い留まってしまうケースも多い。

「丁寧な言い方で面倒なことを頼む親」に嘆く保育士


 最近は、子ども向けのユーチューバーの登場で、動画に夢中となる幼児が絶えず“スマホ育児”と呼ばれるほど。スマホのブルーライトも影響しているのか、深夜まで寝ない幼児が増えているという話を耳にする。子どもが寝なければ、十分な睡眠や自分の時間の確保もままならないワーママ。そのしわよせともいえるのが保育園で、親が「午睡をやめて体を動かすようにしてほしい」と頼んでくるケースもあるという。

都内の保育園で保育士をしている加奈さん(仮名)は、3歳児クラスを担当している。3歳ともなると体力も付いてきて、なかなか早い時間には寝なくなっていく。「子どもの引渡しの際、『今日は公園で鬼ごっこをしたので、体をたくさん動かしたから早く寝ると思います』と伝えたのですが、『本当に、外遊びしたのですか? 全然寝なかったです』とすごい剣幕で言ってくる親もいました」という。加奈さんいわく「なんでも保育園頼みの親は、帰宅後も“スマホ育児”になっているケースが多いみたいです」。

彼女が務めている園では、情操教育として外国人講師による英会話やリトミックを取り入れている。

「あるママは『情操教育の時間が増えると体を動かす機会が減るので、レッスンを減らして子どもをもっと遊ばせてください』と言うんです。でも、『お稽古ごとに通わせる時間がないので、レッスンをもっと増やしてください』っていうママもいて、板挟みになっています」

ワーママの中には、講師都合でレッスンが休講になると「どこか別の日に見てもらえますか?」と聞いてくるツワモノもいるそうだ。最近は、「外遊び」や「情操教育」も内容ではなく、「回数」の増減で親からのクレームが入る傾向があるという。

加奈さんは「今は、強烈なモンペというよりも、丁寧な言い方で面倒なことを頼む親が増えている気がします。子どもが寝ないケースも、『家で寝かしつけをしてください』というと『昼間保育園でもっと遊ばせてください』って言うんです。なかなか寝付けないのは、スマホ育児をしている親のせいなのに」とため息を吐く。

保育園と親の育児の境目がわからなくなってきている現代、こうしたトラブルはさらに加速していくのかもしれない。
(池守りぜね)

当記事はサイゾーウーマンの提供記事です。

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