【森友書き換え】指示の佐川氏に退職金3千万円超か…国税庁長官OB、天下り収入数億も


 政府は12日、財務省が森友学園への国有地売却に関する決裁文書14件を書き換えていたと、国会に報告した。昨年2月の問題発覚後、国会答弁との整合性を図るために財務省理財局の指示に基づいて行われたと認定した。土地取引について「特例的」と記した部分や、「価格等について協議した」と価格交渉を示唆する部分、さらには安倍晋三首相と妻の昭恵氏、麻生太郎財務相ら複数の政治家の名前も削除されていたことがわかった。

麻生財務相は12日の会見で、すでに国税庁長官を辞任した佐川宣寿氏が書き換えの最終責任者(当時財務省理財局長)だと説明したが、その佐川氏に退職金が支払われる見込みであることに批判の声も上がっている。官僚OBが語る。

「昨年、天下り斡旋で文部科学省事務次官を引責辞任した前川喜平氏には、推定5600万円もの退職金が支払われましたが、現時点では佐川氏が明白な犯罪行為を犯したということにはなっていないので、退職金は支払われるでしょう」

では、その金額はどのくらいなのであろうか。

「国税庁長官の任期は1年が慣習ですが、佐川氏は昨年7月に就任し、約8カ月間その職を務めました。国税庁長官の退職金は約7000万円ですが、麻生財務相は9日の会見で、佐川氏を減給20%、3カ月の懲戒処分とし、その分を退職金から差し引くとしています。さらに退職金には、勤務に対する“報償”的な部分も含まれますが、そうした意味合いも考慮されて、さらに減額されるでしょう。もっとも、過去の事例を踏まえると、少なく見積もっても満額の5~6割、3000~4000万円くらいは支払われるとみられています」(同)

しかし、国税庁長官を務めたクラスの官僚OBとしては、“生涯賃金”はぐっと減ると別の官僚OBは明かす。

「国税庁長官経験者は退任後、数年単位で政府系機関や民間企業、各種団体などの要職をいくつも渡り歩き、退任後だけで数億円、多い人では10億円もの収入を得ることができます。“実質的な天下り”といえます。しかし、これだけ世間からバッシングを浴びて有名になってしまった佐川氏を受け入れる組織はなく、“甘い天下りライフ”を送ることは事実上困難になりました。辞任前は、6月で退任後は海外の大学の教員職や研究職などに就いて“海外逃避生活”を送り、ほとぼりが冷めた2~3年後くらいに日本に帰ってくるという選択肢も考えられましたが、今回の辞任で、それも難しくなったのではないでしょうか。ちなみに海外の大学では、200~300万円くらい払えばそうした職に就けるケースが結構ありますよ」

検察は佐川氏にも事情聴取する方針との報道もあり、佐川氏にとっては厳しい状況が続くといえよう。
(文=編集部)

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