借り手がつかない「失敗リフォーム」どうリカバリーする?【なんでも大家日記@世田谷】

日刊Sumai

2018/3/12 21:30



こんにちは、「なんでも大家」のアサクラです。
以前もご紹介しましたが、うちのマンションにはかつて中途半端なリフォームを行ってしまったせいで、住み心地が非常に悪い物件になってしまった部屋がいくつかあります。
今回からは、そんな「失敗リフォーム」の部屋に再度リノベーションを施し、いかに清潔で暮らしやすい部屋を作れるかに挑戦した事例をご紹介していきたいと思います。

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「失敗リフォーム」はどこが失敗だったのか?
まずは、リノベーション前の状態をごらんください。

クッションフロアが野暮ったいリビング

使い勝手もデザインも悪い一体型洗面台

足元がせまくて使いにくいトイレ

洗濯置き場が邪魔でコンロが使いにくいキッチン
リフォームしたのに、これでは住人が居つくはずもありません。
できれば、間取りなども含めて設備をすべて取り替えたいところですが……。

“残せるものは残す”リノベーションで予算削減

TATSU / PIXTA(ピクスタ)
「リノベーションして部屋の雰囲気を一新したいけれど予算が苦しい」
中古マンションをリノベーションする際に、多くの方々が抱えている悩みかと思います。
うちの会社も当時は入居者の退去が続いて資金的にかなり苦しい状態でした。
以前ご紹介したような予算300万円超えのぜいたくリノベーションはできません。
とはいえ、中途半端なリフォームで一度失敗している以上、あまりに予算をケチるのも考えもの。
そこでたてた予算目標が200万円でした。
これでなんとか予算300万円の部屋に見劣りしない内装を目指します。

りつ。 / PIXTA(ピクスタ)
予算に限りがある以上、まだ使えるものは残して活かすリノベーションが求められますが、それには難しさもあります。
設備すべてを一新した場合、インテリアには統一感が出やすく、きれいにまとまります。
ところが旧い設備を残すとなると、新しく導入した設備とのギャップでチグハグな印象を与えかねません。
せっかくリノベーションしても、全体の雰囲気が悪くては失敗ですね。
「なにを残すか」だけでなく、「新旧の設備をいかに調和させるか」を念頭において計画を立てる必要がありそうです。
その視点で、もう一度部屋を見回してみることにしました。

ユニットバスの状態は良好です。
最新モデルに取り換えても、費用のわりには劇的な効果は期待できそうにありません。
これは残すことにしましょう。
また、給湯器も数年前に交換したばかりなので引き続き使用します。

これまでは部屋を仕切る建具やガラスも新しいものと交換することも多かったのですが、建具の新規購入は予算的に苦しいので、そのまま残して塗装してみることにします。

予算の都合でガスコンロまわりの改善はあきらめることに


問題はキッチンです。
キッチン本体は状態もよく取り換えるには惜しい。
とはいえ、洗濯機が邪魔でコンロが使いにくいという欠点もあります。
できれば、キッチンの横のスペースに洗濯機置場を移したいのですが……、

ご覧の通り、キッチンの横には冷蔵庫一台分のスペースのみで、洗濯機置場まで設置する場所はありません。
キッチン本体を取り換えるなら、サイズやレイアウトを工夫することはできるでしょう。
しかし、キッチンを新規に導入すれば、処分費や設置費などを含めて軽く20万円はかかってしまいます。
いろいろと悩んだ結果、コンロの使いにくさの解消は泣く泣く断念することにしました。
ガスコンロの不自由については、内見の際に前もってデメリットとして説明することで入居希望者に判断してもらうことにします。

洗面とトイレは予算をかけて使いやすく
キッチンで節約した費用は、新規に導入する洗面とトイレの設備にあてます。

左:リノベ前の図面/右:リノベ後の図面
マンションが建てられて以来、交換されていなかったトイレは、ドア位置も横から前に変え、足元を広く確保します。
また、洗面も一体型は廃棄し、なるべく造作などが必要ないシンプルな壁付けの洗面を新たに設置することにしました。
玄関わきには天井まである大きめのシュークローゼットを新設します。

そのほか、リビングとサービスルームを仕切るアコーディオンカーテンと下がり壁は部屋を狭く感じさせてしまうので撤去することにしました。
同時に、既存の天井を解体して躯体をあらわしにします。
このやり方は、カフェっぽい空間が作れるメリットに加え、新しい天井を設置しないで済むので予算的にも優しい手法なのです。
こうして、こちらのリクエストがまとまりました。


このほか、キッチンまわりの小物やトイレの収納などを施主支給にすることで予算を削減し、なんとか目標の200万円で工事のメドが立ちました。
次回は完成した室内の写真をごらんいただきながら、「新旧設備の調和」について具体的に考えてみたいと思います。

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