「フットカバー」は、足の変形につながる危険も? 春の足先トラブル回避法


 日に日に、ブーツからパンプスに履き替える女性が増える春先のこの時期。最近は、素足感を出せる“フットカバー”をパンプスに合わせる女性も多く、「そろそろ新しいフットカバーを買わなくちゃ」と思っている人もいるだろう。しかし、このフットカバーが、思わぬ足元トラブルを生んでいる原因のひとつのようなのだ。そこで今回、岡本株式会社が主催する勉強会に足を運び、皮膚科医で足育研究会代表理事・高山かおる先生による「春に増加する女性の足トラブル 丸まり足指の原因と対策」の講演を聞くことにした。

「フットカバーが脱げる」という女のプチストレス


 春先から利用者が増え、働く女性を中心に、ストッキングよりも主流になっているというフットカバー。しかし、フットカバーをはいたことのある人ほぼ全員が、「歩いている途中、フットカバーのかかとが外れる」という経験をしたことがあるのではないだろうか。靴の中でくしゅくしゅと固まったフットカバーにイライラし、しかも通勤中など、すぐに直せない場合は、そのままの状態で歩き続きなくてはならず、ストレスを感じることも多い。

高山先生は、「フットカバーが脱げて、土踏まずで丸まったまま歩行を続けると、靴が脱げないように足の指を丸めて踏ん張るようになり、歩幅が約70%狭くなる上、前のめりの姿勢になってバランスも崩れてしまいます」と、警鐘を鳴らす。前のめりの姿勢になると、視線が下がり、猫背になって歩くため、首や腰を痛めやすくなるとのこと。さらに、足指が丸まった状態が続くと、さまざまなトラブルを招いてしまう危険性もあるようだ。

足の“変形”を招く事態に


 人間の足は、走る、歩く、ジャンプするときなどに、バネや衝撃吸収の役割をする「内側アーチ」、歩行時の体重移動をスムーズにする「外側アーチ」、足指で地面をしっかりとらえる「前方の横アーチ」という3つのアーチ構造でできているという。

ところが、「フットカバーが脱げた状態で歩き続けるのもそうですが、さまざまな原因によって“足指が丸まった状態”が長引くと、前方の横アーチが崩れ、足指の骨の間隔が広がった“開張足”、そこからさらに進行した“外反母趾”、関節が曲がったままの“ハンマートゥ”など、足の変形を招いてしまいます」と高山先生。

また、アーチが崩れて足指が十分に使えなくなると、脚の筋肉の動きも悪くなり、足元が不安定になったり、リンパや静脈の還流が悪くなってむくみ、足が太くなることにもつながるそう。ほかにも、魚の目やタコ、靴擦れなど、さまざまな足元トラブルを引き起こすという。

皮膚科医として多くの患者の足を見てきた高山先生は、「丸まり足指が引き起こす足元トラブルは、ひざを痛めたり、腰を悪くする前兆になったりと、全身不調の原因にもなります。例えばタコは、足に過剰な負荷がかかっているなど、体に間違いが起こっていることを示しているものだけに、たかがタコとおもって軽視せず、対策を取るようにしてほしいです」と、注意を呼びかけていた。

では、このような足元トラブルを招かないためには、どうすべきなのだろう。

高山先生は「足指のストレッチ、靴選び、靴下選びという3つのケアと対策が大切。長時間丸まり足指の状態でいると、足先の筋肉や腱が緊張して硬くなってしまうため、空き時間や帰宅後などに、足指のつけ根から指先に向かって1本ずつ擦り上げるストレッチをしましょう。また、地面に這わせるように足指をグーパーする足裏の筋トレも併せて行うと、より効果的です」とアドバイス。

また、靴選びに関しては、自分の足の形に合っているのはもちろん、「前方の横アーチを包み込むようなデザインで、靴の中で指先が適度に動き、背伸びをしてもかかとが脱げないものを選びましょう」とのこと。そして、靴下に関しては、フットカバーでもかかとが外れにくいものを使用することが大切と言及していた。

「靴下は、足と靴をつなぐ重要なアイテム。快適に過ごせるものを身に着けて、足元から健康に過ごしましょう」との言葉で講演は終了。この春からは、普段より少しだけ足先に意識を向けてみてもいいのかもしれない。

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