特撮オタクのフリーターとリーマンが地球を救う! 『劇場版 ウルトラマンジード つなぐぜ! 願い!!』公開記念 濱田龍臣・小澤雄太インタビュー

SPICE

2018/3/10 12:00

TV放送を終えた『ウルトラマンジード』が、3月10日には『劇場版 ウルトラマンジード つなぐぜ! 願い!!』が公開される。知的生命体滅亡をもくろむ強敵に立ち向かうため、リクは沖縄で“ある力”を手に入れる。TVシリーズの流れを受け継ぎつつ、『劇場版』ではリクとガイが共演を果たし、ジャグラーも登場する。そしてジードは究極形態ウルティメイトファイナルに! 熱い展開の『劇場版』の主人公・朝倉リクを演じる濱田龍臣、かつてウルトラマンゼロと融合していたサラリーマン・伊賀栗レイト役の小澤雄太2人の「ウルトラトーク」をたっぷりお届けする。


『ウルトラマンジード』TVシリーズの思い出

――TVおよび劇場版と続いた『ウルトラマンジード』の撮影おつかれさまでした。シリーズを完走し終えての想いをお聞かせ下さい。

小澤雄太(以下 小澤): とにかく楽しかったです。(朝倉)リク(濱田の役名)くんをはじめ、共演した役者さん達がみんな個性的な面々ばかりだったので、特に芝居を作ろうとか「ここをどうしよう、ああしよう」というのがほとんどなくて。みんながそれぞれのキャラを持ち寄って、そこで出来たものが『ウルトラマンジード』本編の映像になっているので、最後まで自然な感じで楽しく、難を乗り越えるみたいなこともなく撮れた作品なのかなと、すごく感じたドラマと映画でした。

濱田龍臣(以下 濱田): 本当に僕も楽しくて、(伊賀栗)レイト(小澤の役名)さんが言ってたようにお芝居について皆さんと深く話したりした事があんまりなくて。だけど現場はいつも和気藹々としてて楽しかったし、坂本浩一監督もすごく優しかったので、撮影が終わった時はすごく寂しかったんです。でも、本当に楽しい七ヶ月間でした。
濱田龍臣 撮影:山本れお
濱田龍臣 撮影:山本れお

――濱田さんは「ウルトラマンになる」という子供の頃の夢も叶いましたね。

濱田:夢を叶えさせていただきました(笑)。『ジード』のお話をいただいた時は本当にびっくりしましたね。七年前にも一度映画(2010年公開の『ウルトラマンゼロ THE MOVIE 超決戦! ベリアル銀河帝国』に主人公の弟・ナオ役で出演)に出させていただいたんですけど、その時には「一回出ちゃったけど、ここまでいっぱい「ウルトラマンになりたい」と言ってるから、もしかしたら20代後半にはウルトラマンになれるんじゃないかな」と家族と話していたんです。でも、気付いたら16歳の時に『ジード』のオファーが来て「早くない!?」って。思ってたのと違うぞと。でもウルトラマンになれるんだという喜びはやっぱり大きかったですね。

――子どもの頃に一番なりたかったウルトラマンは?

濱田:ウルトラマンジャスティス(※)です!

小澤:いつもジャスティスジャスティス言ってるもんね。

※2002年公開の劇場版『ウルトラマンコスモス2 THE BLUE PLANET』、2003年公開の劇場版『ウルトラマンコスモスVSウルトラマンジャスティス THE FINAL BATTLE』に登場。

――『ウルトラマンジード』を演じるにあたって、過去のウルトラマンシリーズのおさらいなどはしましたか?

濱田:過去のウルトラマンはほとんど知っているので、改めてというのはなかったですね。僕の演じたリクと年齢的に近かった主人公は『ウルトラマンギンガ』の礼堂ヒカルぐらいでしたけど、ヒカルには高校生活っていうテーマがあるからリクとは違いますし。ジードは「ベリアルの息子」という、今までのシリーズにないテーマを背負ったウルトラマンだったので、過去を振り返るよりも新しいウルトラマンを作るつもりで挑むのが重要でした。前作の『ウルトラマンオーブ』でも、田口清隆監督が「今までのウルトラマンをぶち壊すようなウルトラマンを作る」とおっしゃっていたので、『ジード』も新しいウルトラマンシリーズとして繋げていきたいなと思い、あまり過去のシリーズを見返したりはしませんでした。
小澤雄太 撮影:山本れお
小澤雄太 撮影:山本れお

――小澤さんは初めてのお父さん役を演じていかがでしたか?

小澤:今まではチンピラとか土曜ワイドの犯人役とかヤンキー高校生とか悪い役ばかりやらせていただいてたので、本作の伊賀栗レイトが初のお父さん役ですね。『ジード』のオーディションでは伏井出ケイ役で受けさせていただいたんですが、その時に坂本監督から「今後やっていきたい役はありますか?」と聞かれて「普通の人を演りたい」っていう話をさせていただきました。役者ってどうしてもクセのある役を求めていくので、「普通の人」っていうのはなかなかできないんですよ。でも皆さんが共感できるキャラクターって「普通の役」じゃないですか。満員電車に乗るとか朝の出勤ルーティンワークをこなすとか、そういう普通の人ができる苦労を味わった人間を表現できたらいいと話しました。それで「こういう役が合うんじゃないか」ということで伊賀栗レイトを演じる事になったんです。僕も小さい頃に「ウルトラの父」になりたいという夢を持ってまして(笑)、ウルトラマンにも憧れていた部分があったので、お父さんでウルトラマンというのはどちらも叶ったかなと。それに見えない所でがんばって、一家を支える大黒柱になっているお父さんって、子ども達にとってはすごいヒーローなんじゃないかと僕は思っているので、それをベースに初めてのお父さん役に挑ませていただきました。

――子どもと一緒に『ジード』を見ているお父さん達にも、レイトさんはうれしい存在だったでしょうね。

小澤:そうなってたら嬉しいですね。

――お二人のTV本編でのお気に入りのエピソードは?

濱田:僕はリクがウルトラマンとして、そして人間・朝倉リクとしての階段を一気に駆け上った第12話「僕の名前」が一番好きですね。自分の名付け親である朝倉錘さんのリトルスターをもらう時、今まではウルトラマンジードとしてリトルスターを受け取っていたのが、この時は朝倉リク個人に祈った人から朝倉リク本人として受け取っているシーンがすごく好きです。その後の伏井出ケイとの戦いも、お互いが思う「正義」を激情としてぶつけ合っていくのもすごい熱くて、あのエピソードは本当に大好きです。朝倉錘を演じた寺田農さんとの共演もすごく緊張しましたけど、優しく接していただいて楽しかったです。

小澤:僕は第7話「サクリファイス」と第8話「運命を越えて行け」の前後編ですね。第7話で伏井出ケイさんと僕がやりとりする講演会のシーンがあるんですけど、ヒーローと悪役の一対一の掛け合いっていうシークエンスを、お互いに俳優としてのプライドをぶつけあうシーンにしようと伏井出ケイ役の渡辺邦斗さんと話させてもらって演じたんです。人対人ならではの緊張感のある、レイトとケイの「人間」が見えるような思いをぶつけ合う芝居を二人で作っていこうと取り組んだ回だったんですよ。その中で自分達の人間である葛藤と、人間の思いがヒーローになってぶつかり合うシーンみたいなモノが、うまく交差したと思えるいいシーンになったので、気に入ってるというか、すごく心に残っていますね。

――第8話でレイトが怖くなって一度逃げてしまったけど、戦うために戻ってくるあたりもよかったですね。

小澤:そうですね、第8話に関しては、特別な能力を持った者がなにか大きなことを果たさなきゃいけない、となった時に、僕の中でやはり比べるものは「普通の人ならどうするか?」って事なんですよね。例えば家族を持っているお父さんが仕事をリストラされちゃったら、その家族って崩壊しちゃうじゃないですか。もしイメージが大切なお仕事をしていたら子どもは学校でいじめられるし、世間の話題になるようなことになったら「お前のオヤジ、こうだろう!」なんて言われて転校させなきゃいけなくなるかもって考えた時、お父さんはすごく怖いと思うんですよね。それでも自分達の家族だけでなく、例えば社会全体の事を考えて地球を救いに行かなきゃならないと決意するって、実際にあったら計り知れないくらいきつくて重いものなんだろうなって。そんな思いを乗せられたらという気持ちで演じました。

――お二人は演技に自分なりのヒーロー像や理想をこめるようなことはありましたか?

濱田:特にがっつり意識とかはしなかったですね。リクのような19歳の特撮オタクでアルバイターって、レイトさんのような「お父さん」と違ってパッと見はあまり馴染みがないかも知れないけど、実はお父さんと同じくらいけっこういると思うんですよ(笑)。だからこそ、ヒーローというよりすごく等身大の存在に見せたかった。リクにヒーローとしての自覚があったとしても、彼にとってのヒーローって『ドンシャイン』(劇中に登場する特撮ヒーロー番組『爆裂戦記ドンシャイン』)なんで、特撮に引っ張られすぎたヤバイやつみたいな感じで、ドンシャインドンシャインしてようと思って。濱田龍臣としていつもウルトラマンウルトラマンしてるので、そこは自然に役とシンクロして演じてましたね。

小澤:僕のヒーロー像と言ったら『ウルトラマンオーブ』のクレナイ ガイ(石黒英雄)さんなんですよね。『オーブ』は『ジード』の撮影が入る前に観させていただいたんですけど、やっぱヒーローってこうだよなという、みんなが憧れる、絵に描いたようなヒーローぶりで。僕も20代だったら、たぶんガイさんみたいな役をすごく演りたいと思っただろうなと。でも、今回来た伊賀栗レイトという役でヒーローをやるとなった時に、もう結婚されてたり子どももいるような方の多い30代の人達に伝わるようなヒーローを演じたいなと思い、そこから自分なりのヒーロー像を作っていきました。

「ウルトラヒーローEXPO」バトルステージ秘話

――年末年始に開催された「ウルトラヒーローEXPO」では、連日バトルステージに出演されていましたが、いかがでしたか?

小澤:それについては原稿用紙8枚分ぐらいは必要ですよ(笑)。

濱田:もういくらでもしゃべれると思いますよ! 自分は生のお芝居をやる機会が少なくて、小学四年生の頃に一度だけ舞台に立たせてもらったことがあるんですけど、バトルステージはそれ以来の舞台でしたね。もちろんその時とはまったく違うテイストで、ヒーロー物でアクションもあって「やばい!」と思いながらやってましたね。リハーサルの期間も短くて、最初は「できるかな?」ってすごい不安だったんです。でも舞台に関わるたくさんの方々の熱の入り方に触れて「自分が迷ってちゃいけない、とにかく一緒懸命やろう」と思って。そんな中で毎日何回もやらせていただいたので、自分自身で「ここはこうできるんじゃないかな」とかみたいな所は、演出の方と色々話させていただいて、貴重なアドバイスもいただけました。とにかくお客さんがいかに喜んでくれるかってところを自分なりに考えてながら毎日やらせてもらったので、すごく大変だけど充実した11日間でした。

――やはり生のファンの前で演じるのはテンション上がりますか?

濱田:もうステージの30分間はテンション上がりっぱなしで、アドレナリンがすごく出てるのを感じて楽しかったんですけど、終わったらもう「ああ、今日のステージもやりきった」と力が抜ける感じで。多い時だと1300人ぐらいのお客さんが入られて、その皆さんが僕の名前を呼んでくれたりするともうお芝居しながら泣きそうなくらい、すごく嬉しかったです。

小澤:うん、本当に凄かったよね。

濱田:何終わらせようとしてるんですか(笑)。

小澤:僕に関しては台本にセリフが二行しかなかったんで「ああ、大丈夫だろう」と思ってたんですけど、いざ打ち合わせすると「ここをこうしてほしいんですよね」「ここはレイトさんにぜひアドリブやってほしい」という注文をいただきまして(笑)。「いやー、俺アドリブやったら長くなっちゃいますよ?」なんて言いつつやらせていただいて、最初の前説とかも他のキャストと交替しながら担当したんですけど、そこにだけ「レイトの爆笑前説」ってすごくハードルの高い指示が書いてあって。「いや、爆笑前説って難しいなあ、これ」と思いながら、なんとかうまく出来ないかと色々考えまして。レイトさんがちょうどサラリーマンだから、営業能力を発揮する場にしようと思って、会場で売っているグッズを宣伝して、みんなが欲しくなるような感じに説明したいなとか、現場の空気とか年末年始という時節ネタとか、アドリブに関しては毎日違う色を入れながら好きな事をやらせていただいて。みんなヒーローを観に来ているのに「あ、レイトさんはやっぱり普通の人なんだ」と思われるようなテイストを入れられたらいいなと。そうしてるうちにどんどん楽しくなってきちゃって、「長いよ!」と怒られたりしちゃいました。

濱田:だんだん長くなってましたよ!

小澤:最初は僕のセリフ二行だったのに、結局は十八行分ぐらいになりましたね(笑)。確かに連日の疲れはあるんですけど、観に来てくれた子ども達の大きな声援が聞こえてくると「ああ、ここはちゃんとかっこいいところを見せなきゃいけないな」と奮い立たされました。わざわざ年末年始の朝早くに起きて、子どもと一緒に会場に来てくれるお父さん達の姿を見たら、僕も元気もらっちゃって。お父さんってこうじゃないといけないんだろうなって思うし、疲れてるけど子どもを見ると癒されるっていう思いを、僕も舞台の上から届けられればなっていう気持ちだったんで、すごい勇気をいただきながら全速力で58ステージ駆け抜けました。

――小澤さんは舞台経験が多いですが、そんな小澤さんから見た舞台上の濱田さんはいかがでしたか?

小澤:いや、すごかったですよ。元々のスペックが高いし、役者としては僕より先輩なんで、貫禄が普通の17歳じゃないんですよ。去年3月の『ジード』撮影初日から思ったんですけど、現場に来た時点でもう普通の17歳とは違うじゃないですか。撮影現場にも馴れてるし。なので心配とかはなくて「あそこはこうしていこうぜ」「ここはどうする?」みたいな話はしますけど、だいたい二つ返事か三つ返事ぐらいで終わっちゃうんで、全然心配なく「今日もよろしくな」って感じでやらさせてもらいましたね。なので、逆に僕が頼ってましたもん。僕は「ここが駄目だ」とか「ここはこうしたほうがいい」とか、普通は色々思ってても言えなくて、こういうインタビュー取材とかでぶっちゃけてやろうと考えるタイプなんですけど(笑)、濱田くんについてはそういうのがないんですよね。
撮影:山本れお
撮影:山本れお

濱田:ありがとうございます(笑)。

『劇場版』沖縄ロケで不思議な巡り合わせが!

――劇場版の撮影時には何か面白いエピソードはありましたか?

小澤:いっばいありすぎるんで、しゃべって良いのか悪いのか(笑)。

濱田:まずい所はカットしてもらいましょう(笑)。舞台になっている沖縄にはTV本編の撮影(第23話「ストルムの光」)も含めて一週間ほど行かせてもらって、一番最初の前乗りの日に僕やレイトさんも含めて、キャスト6人(愛崎モア役・長谷川眞優、伏井出ケイ役・渡辺邦斗、石刈アリエ役・小林涼子、シャドー星人ゼナ役・岩田栄慶)でステーキ屋さんにお昼を食べに行こうということになって、15時ぐらいの遅めの時間に店に行ったんです。その後はみんなお腹いっぱいになって、それぞれホテルに帰って休んだり国際通りに繰り出したりしたんですけど、そのあとのケイさんとモアのエピソードが凄く面白かったですね。

小澤:本当にケイさんは律儀だよね (笑)。

濱田:ケイさんとアリエさんは最初の二日間だけ撮影で、僕はずっと撮影だったんですけど、モアとレイトさんはその二日がオフだったんですよね?

小澤:そんな振りする?(笑) そうですね、時期的に沖縄行きの飛行機の席が取りにくいってことで、早めにみんなと沖縄入りしたので、最初の二日間は休みになっちゃったんです。なのでモアとクランクアップの時のために、みんなにあげるおみやげを買いに行こうってことで国際通りに出かけて買い物したんですけど、だんだん楽しくなってきちゃって。色々見てたら、本物のヒキガエルの剥製で作ったカエルの財布を見つけて「これあげたらいいんじゃない?」「リク使うかな?」とか、ちょうどロケ期間中に誕生日の人が3人ぐらいいたので、そのプレゼントも買おうかとか。その後、僕は現地の方とご飯を食べに行ったんですけど、行ったお店がなんと『ウルトラセブン』の脚本を手がけられた金城哲夫さんのご実家だったんです(※)。僕はそうとは全然知らなかったんですけど、『セブン』の台本なんかも飾ってあって、女将さんに「僕ウルトラマンの撮影できていて、セブンの息子なんです」って話したら「あんたの家よ、ここ!」って言われて(笑)。最初は「何言ってんだろ」とか思ったんですけど、「ここが『セブン』の総本家よ、あんた、書斎見ていきなさいよ」と言われて、こんな偶然あるのかって思いながら金城さんの書斎で昔の台本や写真を見せていただいたりして勉強させていただいて、すごく興奮した時間でしたね。

※沖縄県南風原町「松風苑」 http://syofuen.jp/

濱田:僕も行きたかったー。

小澤:リクも連れていこうかと思ったんですけど、撮影が始まったら忙しすぎて行けなくて。貴重な休みになりました。

濱田:沖縄は本当に濃厚な一週間でしたね。

小澤:あとはもうジャグラー(『ウルトラマンオーブ』ジャグラス ジャグラー役・青柳尊哉)のキャラクターが濃いっていう(笑)。

濱田:もうジャグラーに始まってジャグラーに終わるってぐらいの勢いでジャグラーでしたね(笑)。

小澤:何なんだろうこの人は、ってぐらいの存在感で、沖縄から帰ってきたらもうジャグラーとの思い出しか残っていないぐらいです。

濱田:もう『ジード』本編の頃からずっと一緒に出演してた?と思うくらい、沖縄で撮影に合流した五日間で仲良くなりましたね。

小澤:僕も「おい、呑み行くぞ」って誘われて「じゃあ行くか」って感じで。お昼にも「メシ行くぞ!」って声かけられて。それでリクと三人で沖縄そば食べに行ったりしましたね。

濱田:僕はたまについて行かせてもらう感じでしたけど、お二人はずっと一緒でしたね。

小澤:撮影初日から、もう予想外のお芝居をされる方だったんで。僕は自分なりの新しいウルトラマン像を作りたかったので、撮影前に前作の『ウルトラマンオーブ』は観てなかったから、ジャグラーみたいなキャラの濃い人が来るなんて思いもしないじゃないですか。最終的には仲良くなって、チームワークを組んで撮影でうまく行くように段取りを組んだり、仲の良さでカバーしあったりして、ありがたかったですね。

――お二人からファンの皆さんに注目してほしい劇場版の見所は?

濱田:TVシリーズを経て成長したリクが、さらに悩まざるを得なくなる状況に陥るっていう展開があるので、そこをどうリクが乗り越えていくのかが一番大切なところなのかなと。でも、そういう中でリクとして成長できる部分や背負っているものの大きさ、リク自身がそれを理解しながら、名前に込められた想いどおりにしっかり大地に立って、二本の足で支えて成長していく姿を見てほしいですね。

小澤:僕は『つなぐぜ! 願い!!』というタイトル通り、願いが繋がっていくところを見ていただければなと。劇場版の伊賀栗レイトは、TVのドラマを通じて成長したところから始まっているんですよね。僕にはもうゼロさんという存在がいなくなっているんだけど、ヒーローとしてもらった勇気というものを再び出して、踏ん張っている姿からは後ろ姿でもヒーローと分かるような部分がちらほら見えているのと思うんで、そういうところを注目していただければなと思っています。

――『オーブ』キャストとの共演はいかがでしたか?

小澤:文句じゃないんですけど、一言で言うと「ジャグラーの出番が長い!」。

濱田:ガイさん(『ウルトラマンオーブ』クレナイ・ガイ役・石黒英雄)とジャグラーはお二人ともキャラが濃いですけど、沖縄で長く一緒に居たからいっそうよく分かったジャグラーのクセの強さというか、これは変態紳士だと思いました(笑)。

小澤:ガイさんより出番あったもんね。劇場版ではそのクセの強さがすごくいい感じで出ていると思います。

濱田:それと対比になっている形で、ガイさんのさらっと出てきてカッコイイ!みたいなところがいいんですよね。サッパリ味のガイさんと、こってり味のジャグラーという感じがしっかり出ているので。その中でも『ウルトラマンオーブ』の世界で描かれたガイとジャグラーの関係性というモノは壊さずにいてくれるので、なんかやっぱり「この二人いいよね……」ってなりますよね。本当にカッコ良かったです。

小澤:ガイさん格好良すぎでしょう!

濱田:ただ、あそこまでテストでおふざけになる方も初めてだったんで、僕らはもう調子狂わされっぱなしでしたね。こっちはただでさえ緊張しているのに、テストでふざけられるので、これが本気のお芝居なのかふざけてるお芝居なのか、僕も頭がこんがらがっちゃって、もうその日はボロボロでしたよ。

小澤:分かるわー。なるよねえ。現場を和らげようとしてくれてはいるんですけど、それがもう遊びかマジかどっちなのか分からないから、ツッコんでいいのかだめなのか分からなくてね。
撮影:山本れお
撮影:山本れお

――最後にファンの皆様へのメッセージをお願いします。

濱田:『ウルドラマンジード』はすごく新しい試みがあったシリーズだったと思うんですけど、劇場版はその集大成として演らせていただきました。74分という上映時間の中で、リクの成長が濃密な物語として描かれているし、沖縄っていう素晴らしいロケーションで楽しく撮影もさせていただいているので、色々な魅力が伝わってくれればいいなと思っています。

小澤:『ウルトラマンジード』はヒーロー像を覆す作品だって思うんですけど、その中でしっかりと運命を乗り越える瞬間が描かれていて、大人でも子どもでも楽しめる作品になっています。その中で、リクを演じる濱田君という17歳の若い少年が、色々な人の思いを乗せて走っている姿って、何物にも代えられないカッコ良さがあるんですよ。それって大人達にはなくなっているモノというか、見えにくくなっているモノなんですけど、それをもう一度自分の中で再確認させてくれるような輝かしい作品になっていますので、ぜひ劇場に足を運んで観て下さい。



取材・文:斎藤直樹 撮影:山本れお

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