駐車スペースをめぐって障がい者駐車カード保持者同士が激しい口論に(英)

イギリスでは、障がい者は通称「ブルーバッジ」と呼ばれる青いケースに入れられた障がい者駐車カードを所持している。このほどそのブルーバッジを持つ者同士が身がい者用駐車スペースをめぐって激しい口論に発展した。英メディア『Mirror』『Metro』などが伝えている。

チェシャー州クルーに住むビューティーセラピストのアレクサンドラ・ベネットさん(29歳)は全身の骨格筋に激しい痛みやこわばりを生じるリウマチ性疾患「線維筋痛症」を長年患っており、障がい者駐車カードであるブルーバッジを所持している。

3月6日の午後、10歳になる息子を学校へ迎えに行ったアレクサンドラさんは、いつものように学校の真向かいにあるGP(英国営一般クリニック)の身障者用駐車スペースに車を停め、学校から戻って来る息子を待っていた。

その間、ひとりの中年男性がアレクサンドラさんの隣の身障者用駐車スペースに車を停めたのだが、男性はギリギリの間隔で停めてきたため、アレクサンドラさんは「このままでは息子が助手席のドアを開けられず車に乗られない」と思い、バックして再びそのスペースに車を停め直した。

それを見た男性は首を横に振って呆れたような仕草をしたため、アレクサンドラさんは「何ですか?」と尋ねた。すると男性は「この駐車場に停めるな。車をどかせろ」と激しい口調で非難してきたのである。

アレクサンドラさんは男性に自分のブルーバッジを見せ「この駐車スペースに停める権利がある」と言うと、男性は「自分だってブルーバッジ保持者だ!」とブルーバッジをアレクサンドラに窓越しに振りかざした。さらに男性は激しい口調で「歩くのがあまりに面倒だからここに停めたんだろう。ここから出ていけ!」と非難の言葉を次から次へと浴びせかけ、アレクサンドラさんは「なぜ、私に突っかかる必要があるのですか。あなたの態度は最低よ」と告げると、男性は「人種を問題視するな!」とまで言い放った。

一部始終をスマホで動画に収めていたアレクサンドラさんは、「私は全く人種のことなど口にしていません!」と反論している。動画を見る限り、確かにアレクサンドラさんは人種差別発言は一切しておらず、男性が「(駐車場から)出ていけ!」と繰り返し叫んでいる様子が映し出されている。この光景を見かねたある通行人がアレクサンドラさんに加勢し、男性に「小学校の近くでそんな言動を取るべきではない」と批判したものの、男性は全く耳を貸さずアレクサンドラさんに怒鳴り続けた。

助手席に座っていたアレクサンドラさんの息子は、真ん中に挟まれたような形で窓越しに交わされる激しい口論を黙って聞いているしかなかったようだ。アレクサンドラさんはこの動画を自身のFacebookに投稿し、「障がい者に見えないからって、息子の前で散々罵られ非難されて…最低よ。人種のことも全く口にしていないのに」と怒りを露わにした。しかし、ネット上では「どっちもどっち」という声があがっているようだ。

「目に見えない障がい者を理解せずに非難するのは間違っている。男性の行き過ぎた言動に問題があるのは間違いない。でも、ブルーバッジ保持者だからといって子供の送り迎えに、クリニックの身障者用駐車スペースに停めるのも間違っている。」

「クリニックの患者ではないのにそこに停めたら、クリニックに行く障がい者の人たちが車を停められないでしょう。これはこの女性がブルーバッジ保持者である身分を笠に着ているとしか思えない。」

「私も目には見えない障がい者の立場だけれど、子供の送り迎えにいくら便利だからってクリニックの駐車場には停めないわ。」

「それにしたって、この男性も男性だ。自分の駐車スペースがないならともかく停めているじゃないか。それなのにここまでの暴言を吐くなんて行き過ぎている。」

「なんて心の狭い男なんだ。子供の前でのこのような言動は通報するに値する。」

「障がい者であることを誇示する人が多すぎることに問題がある。」

アレクサンドラさんは「学校の周りはいつも混雑しているから、真向いのクリニックにいつも停めて息子を送り迎えしている。クリニックの身障者用駐車場が一番近いし便利」と話しているようだが、このニュースを知ったコメントの中には、「ブルーバッジ保持者は、その場所に用がない限りクリニックやスーパーの身障者用駐車場に駐車すべきではないというのは、ブルーバッジのガイドラインにも記載されている。それを確認していない女性が悪い。ブルーバッジ保持者というだけでみんながこの女性のようにどこにでも駐車したら、本当に利用したい人が駐車できずに大きな問題になるだろう」という指摘も見受けられた。

画像は『Metro 2018年3月7日付「Mother verbally abused by driver for parking in disabled bay despite having blue-badge」(Picture: Deadline News)』のスクリーンショット

(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)

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