劇団地蔵中毒、佐藤佐吉演劇祭参加作品『「淫乱和尚の水色腹筋地獄」改め「西口直結! 阿闍梨餅展示ブース」』開幕レポート

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2018/3/9 13:45



2018年3月8日(木)に王子スタジオ1で、劇団地蔵中毒の無教訓意味なし演劇vol.7『「淫乱和尚の水色腹筋地獄」改め「西口直結! 阿闍梨餅展示ブース』が初日の幕を開けた。脚本・演出は、大谷皿屋敷。本作は2年に一度、北区で開催される「佐藤佐吉演劇祭」の2018年参加作品として、11日(日)まで上演される。開幕を前に行われたゲネプロ(総通し稽古)を取材した。


劇団地蔵中毒は、"思いついてはみたものの、社会に発表するにしては「見せられる側が迷惑」な、くだらない「思いつき」の供養の場として発足された「無責任エンターテイメント集団」”を自称する2014年旗揚げの劇団だ。

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町のパン屋さんの悲劇か喜劇


結論からお伝えすると『「淫乱和尚の水色腹筋地獄」改め「西口直結! 阿闍梨餅展示ブース」』に、阿闍梨餅は出てこない。和尚も出ない。登場するのは、町のパン屋さん一家と、そこに現れる女性。売れない女優とそのマネージャー。おいしいお漬物の先生と置き引きの先生。風雲斎という大仰な苗字のウジウジした男と、女性に欲情しないその友だち。


いずれのシーンもナンセンスでありながら、情報量が無駄に多い。性的・暴力的な描写の中でもステージ上の人物たちが朗らかな笑いに溢れているので、客席も追いつめられるようにして笑うしかなくなる。地蔵中毒の役者陣による迫真の阿鼻叫喚は、この作品に強烈なメッセージが内在するかのような錯覚を引き起こす。ともすれば不条理な展開に心を動かされたりもする。


ゲネプロ後、会場で『佐藤佐吉大演劇祭2018in北区』実行委員の方に感想を聞くことができた。

「このご時世に、なかなか観られないタイプの作品ですね。今のムードに飽き飽きしている方におすすめします」


混沌とした中にも筋の通っている、約100分の群像劇。開演時間の5分前にはシャッターが閉まってしまうため、くれぐれも余裕をもって来場したい。後味の悪い爽快感に痺れる劇団地蔵中毒『「淫乱和尚の水色腹筋地獄」改め「西口直結! 阿闍梨餅展示ブース」』は、3月11日(日)までの上演。




<公演終了後、舞台写真を順次追加予定> 

取材・文・撮影=塚田史香 

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